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ブラウザ上で共同編集できるデザインプラットフォーム「Figma(フィグマ)」を提供するFigma Japan株式会社は2022年7月27日、表参道「WALL&WALL」にて、メディア向け戦略発表会を開催した。

■すべての人がデザインにアクセスできるようにする
発表会は、米国本社 Figma, Inc. の共同創業者でありCEOのDylan Field氏の挨拶から始まった。

同社は、チームで共同編集可能なデザイン設計プラットフォーム「Figma」を提供している。
Figmaは、GoogleやMicrosoft、New York Timesなどの企業で利用されており、より優れたデザインを生み出し、共有し、テストし、リリースするために必要な、ブレインストーミングから構築までの全プロセスをウェブ上でおこなえる。

今回、デザインコラボレーションツール「Figma」とオンラインホワイトボードツール「FigJam(フィグジャム)」の日本版をリリースするだけでなく、Webサイトやヘルプセンターも日本語版で提供する。Figmaの製品が英語以外の言語にローカライズされるのは、今回が初めてとなる。

ホームページのデザインを変更するには、通常、デザイナーの手を借りる必要がある。その点、Figmaであれば、デザイナー以外の人でも簡単に扱える。実際、Figmaのユーザーの3分の2以上は非デザイナーだという。

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デザインコラボレーションツール「Figma」の日本語版


Dylan Field氏は、「Figmaは『ウェブは本質的にボーダレスである』という考えをもとに創業され、そのアイデアは私たちの製品にも表れています。Figmaのユーザーコミュニティの81%と、収益の50%以上は、日本など米国以外の市場によるものです。 東京に新しいオフィスを構え、日本にローカライズした製品を発売することで、国際的な視野を広げながら、日本における『デザイン経営』へのシフトを加速させ、『すべての人がデザインにアクセスできるようにする』という私たちのビジョンの実現に近づけたいと考えています。」と、日本進出について語った。

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米国本社 Figma, Inc. の共同創業者でありCEOのDylan Field氏


■言語の壁で利用できなかった方もアクセスできる
米国本社 Figma, Inc. Chief Product Officer(プロダクト責任者)を務める日本人開発者 山下祐樹氏は、Figmaの日本語ローカライズ版についてデモンストレーションを交えて紹介した。

完成間近のホームページのデザインを変更するには、時には最初からやり直す必要が出てくる。Figmaで制作したホームページあれば、デザインの変更は簡単にできるし、チームで誰が編集しているのかがリアルタイムでわかる。どんな修正を加えたのかをコメントに残せば、チームでの情報共有もたやすい。そんなFigmaだからこそ、楽天やYahoo! Japan、LINE、富士通のような大手企業を含む多くの顧客が、すでに日本で利用している。

山下氏は、「今回のFigma初の日本語化には、CPOとしても、日本をバックグラウンドに育ったものとしても、特別な想いで開発に携わりました。このローカライズによって、これまで言語の壁のためにFigmaを利用できなかった方も、気軽にデザインにアクセスできるようになることを願ってやみません。」と、語った。

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米国本社 Figma, Inc. Chief Product Officer(プロダクト責任者)を務める日本人開発者 山下祐樹氏


Figmaは、デザインを共同編集したいチームに最適なデザイン設計のプラットフォームだ。
英語版からのユーザーも多く、製品に対して熱い思いをもったユーザーコミュニティも存在する。今年5月には、デザインカンファレンス「Config」を視聴するイベント「Tokyo Config Watch Party」が開催されえ、200人以上のコミュニティメンバーが終結した。

Figma, Inc.は、日本法人の設立とスタッフの採用を通じて、日本での存在感を高め、企業やユーザーをさらにサポートしていく考えだ。デザイン設計で悩んでいる企業は、ブレインストーミングから構築までの全プロセスをウェブ上で実現できるFigmaの導入を検討してみるとよいだろう。

Figma Japan

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