LMIグループ株式会社は2023年11月16日、消費者へのリワード提供型広告を行う、新たなリテールメディア「AdCoinz」のサービスをリリースした。「AdCoinz」は、消費者、広告主、リテール(ロケーションオーナー)にとって有益な広告プラットフォームだ。同日、報道関係者向けに新サービス発表 & ラウンドテーブルが実施された。
同社 副社長共同創業者 兼リテールメディア部部長 望田竜太氏によるプレゼンがあったほか、Web3.0の世界的リーディング企業と言われているAmonica Brands株式会社 代表取締役 岩瀬大輔氏も登壇し、LMIグループとの資本業務提携などについての説明があった。
■商空間デザインやリアル店舗での顧客データ活用などを行うLMIグループ
LMIグループ株式会社は1987年の創業以来、36年間、リテールソリューション事業を主事業とし、店舗設計のプロフェッショナルとして様々な課題を抱えるリテール企業向けに知見を活かした総合的ソリューションを展開してきた。
特に近年は、WEB上で当たり前に行われている「顧客データ収集」や「データ活用」の視点をリアル店舗に反映し、「商空間」と「生活空間」においてフィジカルワールドデータを活用した空間価値最大化に取り組んでいる。空間デザインやリアル店舗の施工から出店後のすべての広告展開を、企画から製作施工まですべて実現可能な企業となっている。
■消費者と広告主とリテールを結びつける!リテールメディア「AdConiz」
今回発表された新たなリテールメディア「AdCoinz」は、消費者へお得なリワード(クーポンなど)を提供することで、リテール(小売店)側は広告収入と店舗での消費者の追加購入をうながすメリットがある。広告主側は、購買意欲の動向や広告効果検証に必要なデータを得られるようになる。AdConizが目指すのは、消費者、リテール、そして広告主の「三方よし」を実現する新しいリテールメディアだ。
会場では、デジタルサイネージのイメージとして、ディスプレイにAdConizのサンプル動画が流れていた。消費者は、店舗の入口などに置かれているディスプレイにスマートフォンをかざしてQRコードを読み取り、LINEに繋げる。AdConizを友達に追加すると、LINEにより個人情報の提供などの広告主ごとのアクションが求められる。
入力などのアクションが完了すると、消費者のLINEにクーポンが送られる仕組みだ。
たとえば、カラオケ店でAdCoinzを消費者が使用すると、アクションのリワードとしてそのカラオケ店のクーポンが送られてくるため、支払い時にクーポンを使用してお得にカラオケを利用することができる。
■脱cookie時代への移行、リテールメディアへの注目
新たなリテールメディア「AdCoinz」に取り組むことになった背景やきっかけは、大きく分けて3つある。
ひとつ目は「2024 年に迫る Google Chrome の cookie 完全廃止」で、脱cookie時代に移行することで、リテールメディアの可能性が広がると考えられている。
ふたつ目は「リテールがトラフィックデータの価値に気づいた」という点で、リテール(小売店)自身は持っている顧客の購買活動に関するトラフィックデータの価値に気づいていなかったが、アメリカのスーパーマーケットチェーンであるWalmartを中心に、自身のメディア価値に気づき始め、リテールメディアの広告収入が高まっているそうだ。
3つ目は「国内でファミリーマートやイトーヨーカドーがインストアリテールメディアに参入」ということで、ファミリーマートが店舗にサイネージを設置し AI カメラを用いてトラフィックデータを取得する事業を展開したり、イトーヨーカドーが EC 広告を開始したりと、小売業者の新たな情報源・収益源として国内でも注目されていることなどが、LMIグループが新たなリテールメディア「AdCoinz」を始める背景やきっかけとなっている。
■Amonica Brandsが見据える未来とは
LMIグループの株主であり、資本業務提携をしているAmonica Brands株式会社 代表取締役 岩瀬大輔氏が登壇した。
岩瀬社長は、「Web 3.0と呼ばれるものの先端的企業でして、世界で450社のWeb 3.0の企業に出資しています。Amonica Brandsの日本法人でLMIさんに出資しています。同じく、リテールメディアに近い分野では2社ほど出資していまして、一つは香港のリテールでの広告プロダクトの技術を扱う企業です」と出資先について説明した。
続けて岩瀬社長は、「Amonicaとしては、これからWeb 3.0という技術が仮にいつか将来的にユースケースが出てきたとき、やはり基盤となるのは新しいお財布「ウォレット」みたいなもの。今は各金融機関や通信キャリアなどが一番新しい時代のへそになるようなところを抑えています。我々は、そのウォレットの部分とデジタルアイデンティティといった技術の部分を広げていきたいと思っています。そういったときに、たくさんのお客様に使っていただく接点になるのは、LMIさんがやっているような、リアルの部分が大きくなるのではないかと。そういった理由で、株主としてご支援されていただいています。」と、今後に備えてLMIグループと資本業務提携に至った経緯を伝えた。
■カラオケ店で利用されている「AdCoinz」
LMIグループの新たなリテールメディア「AdCoinz」は現在、カラオケ店ですでに利用されており、店舗には今回の会場に置かれたようなディスプレイ型以外にも、フードオーダー用タブレットにAdCoinzの広告が流れている。2024年からは書店で利用が予定されているほか、コンビニ、スポーツ用品店などでの展開も予定している。
米Google は3rd party Cookie 完全廃止に向けた取り組み「プライバシーサンドボックス」に関する進捗を発表し、2024 年第1四半期(1~3 月)にChrome ユーザーの1%をプライバシーサンドボックスに移行し、対象者の3rd party Cookie を無効にするとしている。そして2024 年度後半までに3rd party Cookie を完全廃止するとしている。そういう意味で、新たなリテールメディア「AdCoinz」は今後、注目を集めそうだ。
テクニカルライター 後藤響平
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