インターネットを利用する上でもっとも使われるツールがウェブブラウザです。

ウェブブラウザは、Netscape Navigatorを経てマイクロソフトがWindowsにInternet Explorer(以下IE)を同梱するようになってからは、IEが定番ツールとして利用されてきました。



IEは今でももっとも多くのユーザーに利用されているウェブブラウザですが、Firefox(Mozilla)やOpera(Opera)、Google Chrome(Google)などの登場により、一時は90%以上あったIEのシェアも今では60%台まで減少しています。

IEの市場シェア、減少続く――67.5%に - ITmedia



このままIEのシェアは減っていくのでしょうか?

拡大を続けるインターネットにおいて、次世代ブラウザ争いも注目を集めています。



今回は、IEについて見直してみましょう。



■IEの種類

IE(Internet Explorer)は、マイクロソフトが提供するウェブブラウザです。

現在までに、IEはバージョン1から最新のバージョン8まで登場しています。バージョン6までの正式は名称は「Microsoft Internet Explorer」で、バージョン7以降は「Windows Internet Explorer」に変更されています。

対応OSは、Windows、Mac OS、Mac OS XおよびUNIX (Solaris、HP-UX)です。またPC以外では、スマートフォンなどに搭載されているWindows CE/Windows Mobile向けのInternet Explorer Mobileも提供されています。



●初期のIEは定番ウェブブラウザに届かず:ver.1.0~

バージョン1.0から3.0のIEは、まだ機能も低く、定番のウェブブラウザの座は獲得できませんでした。

1.0は、Windows95用に拡張機能のひとつとして提供が開始されています。日本語対応されたのは2.0からですが、当時のIEは表示機能が低く、まだ現在のように定番利用されるものではありませんでした。



●Windowsへの組み込み開始へ:ver.4.0~

バージョン4.0からWindows OSの標準機能となり組み込まれます。

Windowsの標準ウエブブラウザとして組み込まれたことでIEは大きくシェアを伸ばし、1999年以降のバージョン5.0dで当時のライバルであるNetscapeから世界シェアトップを奪取します。

ただ、Windowsに組み込まれたことで、マイクロソフトは独占禁止法違反の疑いがもたれるようになります。



●定番ウエブブラウザへ:ver6.0

2001年に公開されたバージョン6.0は、Windows Messengerが統合されるなど Windows XP環境での大幅な機能強化を経てIEのシェアを盤石なものとします。しかし、FirefoxやOperaブラウザなど、タブ機能をセールスポイントとしたライバルが登場します。



●タブ機能対応へ:ver7.0

バージョン7.0から名称もWindows Internet Explorer 7 となり、他社のブラウザで標準となっていたタブ機能に対応します。また、検索窓の実装、フィッシング詐欺対策など、セキュリティ機能も強化し、他社ブラウザを強く意識した機能強化がはかれました。

Windows XPではマクロソフトサイトからのダウンロードが必要でしたが、2008年2月13日からは日本語版のIE7でも自動更新による配布が開始されています。(英語版IE7は、2006年11月1日から開始)



●高速性も強化:ver8

マイクロソフトの次期ウエブブラウザ。正式名称はInternet Explorer 8。

2009年1月26日にRC版がリリース。IE 8のベータ2がダウンロードできます。(2009年3月現在)



バージョン8では、他社のウエブブラウザで売りにしている高速性が改善されています。またFirefoxでも搭載されているクラッシュからの回復機能をサポートされています。

ほかのウエブブラウザにない新機能としては、タブのグループ化が採用されています。





■IEのシェア低下とウエブブラウザ争い

IEは、WindowsにWindows 98以降に無償でバンドル提供されたことから絶対的なシェア(最盛期95%以上)を獲得してきました。

Windowsにチューンされていることもあり、第1次のウエブブラウザ争いでは、表示速度や機動速度でNetscape Navigatorに勝利しています。



Netscape Navigatorに勝利して世界シェアトップに立ったIEですが、Firefox、Opera、Google Chromeなど、次世代ウエブブラウザが登場します。タブ機能の標準搭載や高速性、高いカスタマイズ機能をセールスポイントに、IEからシェアを奪っています。



2008年11月現在では、最盛期には95%あったシェアは、69.77%までに下がっています。

またMac OS用のInternet Explorer for Macは、アップル社のSafariに登場により配布も終了しています。







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