IPAの職員が所有する私物のパソコンからファイル交換ソフトにより情報流出が発生したというニュースが報道されました。

IPAは、セキュリティの専門組織でもあり、今回の情報流出では仲田理事自ら会見し、事件の説明と今後の防止対策を明らかにしています。

「IPAとして慙愧に堪えない」--仲田理事が会見で職員の情報流出事件を説明 - CNET Japan



●Share(シェア)

Shareは、Windows2000/XP/Vista上で動作するWinnyなどと同じファイル共有ソフト。

Winnyと同様にP2Pネットワークを(ピュアP2P)を利用しており、P2Pネットワーク上のファイルをダウンロード、自身のファイルをアップロードして配布することができる。通信は暗号化されているので、Winny同様に匿名性が高いといわれています。Winnyとの違いは、Shareには「拡散アップロード」機能により迅速な配布ができる一方、中継機能はサポートされていません。Shereは希にローマ字読みで「洒落(しゃれ)」と呼称されることもあります。



今回は、名前だけは知っているけど、よく知らないという人も多い、T業界には大事な団体「IPA」についてみてみましょう。



■IPAって何をしてるところ?

IPAは、独立行政法人情報処理推進機構で、Information-technology Promotion Agencyの略称です。

1970年、経済産業省の外郭団体でITの国家戦略を推進する組織「情報処理振興事業協会」として設立。2004年1月5日、独立行政法人に改組されました。

「ソフトウェア開発」「情報処理システムの安全・信頼にかかわる基盤整備」「IT人材育成」の3つを事業の柱としています。



●未踏ソフトウェア創造事業

未踏ソフトウェア創造事業は、一般の開発者を支援するソフトウェア開発を推進する事業。

IPAが認定したPM(プロジェクトマネージャー)が参加するプロジェクトを公募し、IPAの支援をうけた開発を通して「スーパークリエータ」を発掘・育成するプロジェクトです。



開発されたソフトウェアには 、日本語変換ソフト「uim」「anthy」、Webブラウザ「Lunascape」などがあります。

また、30歳未満の開発者を対象とした「未踏ユース」では、VPN構築ソフト「SoftEther」、インタプリタ方式のスクリプト型プログラミング言語「なでしこ」などが生み出されています。



●オープンソフトウェア支援

・OSS iPedia

オープンソース情報データベース「OSS iPedia(オーエスエス アイペディア)」を公開。



・OSSオープン・ラボ

OSSを試用するための実証的な評価環境「OSSオープン・ラボ」を整備。



●セキュリティセンター

セキュリティセンター (IPA/ISEC) は、コンピュータウイルスや不正アクセス、脆弱性の発見・被害の届出を受け付けており、調査や研究、緊急対策情報なども公開しています。

このほか、情報処理技術者試験、JISEC/JCMVP 情報セキュリティ関連の認証制度、インターネットを利用したライブ研修、セミナーも行っています。



情報処理推進機構(IPA)

【赤恥青恥セキュリティ】日本安全の裏方さん? 情報処理推進機構(IPA)とは - ネットセキュリティ



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