2008年のパソコン市場でもっとも話題となったのが、ネットブックと呼ばれるミニノートPCだろう。
ネットブックは、7インチ液晶搭載機から話題となり、9インチ、10.2インチ液晶(1024×600ドット)と急速に進化してきているわけだが、ついに12.1インチ液晶で1280×800ドットの一般ノートPCに劣らない画面を搭載するネットブック デル「Inspiron Mini(インスパイロン・ミニ) 12」が登場した。
見た目はからはネットブックだとは信じがたいほどの高級感とスマートさが「Inspiron Mini 12」の大きな特徴だ。
また、サイズは299×229×23.3-27.6mm、重さは1.24kg(3セルバッテリ搭載時)と、これまでのネットブックと同等の重量で一回り大きな画面と操作性を実現した。
■ネットブックを超えた? デル「Inspiron Mini 12」
「Inspiron Mini 12」の最大のセールスポイントは、なんといっても12.1インチ液晶だ。解像度も1280×800ドットと、これまでのネットブックの弱点だった縦方向の表示能力も通常のノートPCに追いついたといってもよいだろう。
●Atom Z530/520搭載
心臓部のCPUは、Atom Z530/520を搭載する。最大メモリは1Gバイトで出荷時に搭載されている。
現時点の店頭出荷モデルはOSにWindows Vistaがインストールされているわけだが、ネットブックとしてインターネットを活用するには1Gバイトでも不自由はしないだろう。ただ、メインマシンやメインに準じたサブマシンとして利用したい人には、少々メモリーサイズに不安もあるだろう。
デルのオンラインショップでは、VistaのほかにWindows XPも選択できるカスタマイズが用意されているので、いろいろと使いたい人は、そちらを利用するのも良いだろう。
・デル オンラインショップ
●12.1インチ(1280x800)液晶
液晶部には、カメラアクティビティライト、カメラ、ディスプレイが搭載されている。
ネットブックは、小型・軽量、インターネットに特化した機能制限を採用することで安価なマシンを実現してきた。そんなネットブックの弱点は、液晶サイズと解像度だった。
これまでの多くのネットブックは、1024×600ドット液晶を搭載しており、縦方向が狭いことからユーザーはWebページの表示切れなどで窮屈な思いをしてきた。
「Inspiron Mini 12」では、1240×800ドットの表示能力と12.1インチの液晶サイズを手に入れたことで、通常のノートPCと遜色のない環境を手に入れることができる。
12.1インチという液晶を搭載したため、「Inspiron Mini 12」は既存のネットブックよりは一回り大きなB5ノートPCサイズとなっているが、最大でも全高が27.6mmという薄さと1.24kgという軽さにより機動性は損なわれていない。この薄さ、重さで1240×800ドットでWebブラウズできるのだから圧巻だ。
●10.2インチとは一味違う(比較)
10.2インチ液晶を搭載するTriGem社 Averatec 1000と比較してみよう。
次のページでは、Inspiron Mini 12の薄さや細部をみてみよう
●各種インターフェースを搭載
各種インターフェースを搭載する側面からみるとInspiron Mini 12の薄さがよくわかる。この薄さもInspiron Mini 12の魅力の一つだ。
左側面には、D-SDHC/MMC/MS 3-in-1メディアカードリーダー、オーディオ出力、オーディオ入力、USB 2.0コネクタ、ネットワークコネクタ(10/100イーサネットLAN有線)、右側面には、USB 2.0コネクタ、VGA コネクタ、ACアダプタコネクタ、セキュリティケーブルスロットを備える。
●フルサイズキーボード
キーボードのある本体部は、タッチパッド、タッチパッドボタン、内蔵アナログマイク(スペースキー下)、電源インジケータ、電源ボタンを備える。
B5ノート並みのフルサイズ・キーボードも「Inspiron Mini 12」の魅力だ。ネットブックは、各社とも小型ながら打ちやすいキーボードを搭載しているが、やはりキーが小さめであることは否めない。その点、「Inspiron Mini 12」は、B5サイズノートと同等の面積を利用して通常のノートPC並みのキーボードを搭載している。
キータッチは、軽いがフィードバックのしっかりある重さを確保している。押しはじめは軽いが押し込むと重さが指に伝わるタイプだ。キートップはフラットで広い面積があり多少芯を外しても確実にキーを打鍵できる。
●バッテリーは大容量にも対応
ネットブックは稼働時間がやや短いのが難点という人もいる。
確かに多くの機種が2~3時間半程度の稼働時間となっており無線LANを常用するとさらに短くなるため、小型ながらMobileマシンとしては厳しい点を付ける人もいる。
「Inspiron Mini 12」では、標準で3セルバッテリーが搭載されており稼働時間は公称で最大3時間32分だが、6セルバッテリーも用意されているので、こちらを利用すれば最大7時間22分となる。
また付属のACアダプタが180gと軽量な点が嬉しいところだ。これならば標準3セル搭載の本体とあわせても1.42kgなので、鞄に入れての移動もさほど苦にならないだろう。
■ネットブック=メインパソコン時代の幕開けか
「Inspiron Mini 12」は、一般のノートPCと遜色のないインターネット利用が可能なネットブックだ。
もちろん、3Dゲームや映像の製作・編集など、高速な演算処理を必要とするアプリケーションやサービス・ゲームには不向きだが、インターネットを中心とする利用には、十分に満足できるマシンといえるだろう。
これだけのマシンがネットブックとして登場したことは喜ばしいことではあるが、ネットブックの急成長により、ノートPC市場は高性能ゲームやAVマシンとネットブックに代表されるインターネット向けマシンという二極化がすすみそうな状況がみえてきたといえそうだ。
・デル Inspiron Mini 12
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ネットブックは、7インチ液晶搭載機から話題となり、9インチ、10.2インチ液晶(1024×600ドット)と急速に進化してきているわけだが、ついに12.1インチ液晶で1280×800ドットの一般ノートPCに劣らない画面を搭載するネットブック デル「Inspiron Mini(インスパイロン・ミニ) 12」が登場した。
見た目はからはネットブックだとは信じがたいほどの高級感とスマートさが「Inspiron Mini 12」の大きな特徴だ。
また、サイズは299×229×23.3-27.6mm、重さは1.24kg(3セルバッテリ搭載時)と、これまでのネットブックと同等の重量で一回り大きな画面と操作性を実現した。
■ネットブックを超えた? デル「Inspiron Mini 12」
「Inspiron Mini 12」の最大のセールスポイントは、なんといっても12.1インチ液晶だ。解像度も1280×800ドットと、これまでのネットブックの弱点だった縦方向の表示能力も通常のノートPCに追いついたといってもよいだろう。
●Atom Z530/520搭載
心臓部のCPUは、Atom Z530/520を搭載する。最大メモリは1Gバイトで出荷時に搭載されている。
現時点の店頭出荷モデルはOSにWindows Vistaがインストールされているわけだが、ネットブックとしてインターネットを活用するには1Gバイトでも不自由はしないだろう。ただ、メインマシンやメインに準じたサブマシンとして利用したい人には、少々メモリーサイズに不安もあるだろう。
デルのオンラインショップでは、VistaのほかにWindows XPも選択できるカスタマイズが用意されているので、いろいろと使いたい人は、そちらを利用するのも良いだろう。
ネットブックを超えた?Inspiron Mini 12 | Atom Z530/520を搭載Inspiron Mini 12 |
・デル オンラインショップ
●12.1インチ(1280x800)液晶
液晶部には、カメラアクティビティライト、カメラ、ディスプレイが搭載されている。
ネットブックは、小型・軽量、インターネットに特化した機能制限を採用することで安価なマシンを実現してきた。そんなネットブックの弱点は、液晶サイズと解像度だった。
これまでの多くのネットブックは、1024×600ドット液晶を搭載しており、縦方向が狭いことからユーザーはWebページの表示切れなどで窮屈な思いをしてきた。
TriGem社 Averatec 1000の10.2インチ液晶とInspiron Mini 12の12.1インチ(1280x800)液晶 |
「Inspiron Mini 12」では、1240×800ドットの表示能力と12.1インチの液晶サイズを手に入れたことで、通常のノートPCと遜色のない環境を手に入れることができる。
12.1インチという液晶を搭載したため、「Inspiron Mini 12」は既存のネットブックよりは一回り大きなB5ノートPCサイズとなっているが、最大でも全高が27.6mmという薄さと1.24kgという軽さにより機動性は損なわれていない。この薄さ、重さで1240×800ドットでWebブラウズできるのだから圧巻だ。
●10.2インチとは一味違う(比較)
10.2インチ液晶を搭載するTriGem社 Averatec 1000と比較してみよう。
斜めからTriGEM 10インチモデルと比較 |
次のページでは、Inspiron Mini 12の薄さや細部をみてみよう
●各種インターフェースを搭載
各種インターフェースを搭載する側面からみるとInspiron Mini 12の薄さがよくわかる。この薄さもInspiron Mini 12の魅力の一つだ。
液晶部、本体部ともに薄さが魅力 |
左側面には、D-SDHC/MMC/MS 3-in-1メディアカードリーダー、オーディオ出力、オーディオ入力、USB 2.0コネクタ、ネットワークコネクタ(10/100イーサネットLAN有線)、右側面には、USB 2.0コネクタ、VGA コネクタ、ACアダプタコネクタ、セキュリティケーブルスロットを備える。
TriGem社 Averatec 1000と重ねてみる | TriGem社 Averatec 1000との厚みの違い |
●フルサイズキーボード
キーボードのある本体部は、タッチパッド、タッチパッドボタン、内蔵アナログマイク(スペースキー下)、電源インジケータ、電源ボタンを備える。
B5ノート並みのフルサイズ・キーボードも「Inspiron Mini 12」の魅力だ。ネットブックは、各社とも小型ながら打ちやすいキーボードを搭載しているが、やはりキーが小さめであることは否めない。その点、「Inspiron Mini 12」は、B5サイズノートと同等の面積を利用して通常のノートPC並みのキーボードを搭載している。
キータッチは、軽いがフィードバックのしっかりある重さを確保している。押しはじめは軽いが押し込むと重さが指に伝わるタイプだ。キートップはフラットで広い面積があり多少芯を外しても確実にキーを打鍵できる。
B5ノートPCクラスのキーボードを搭載 | 打ちやすいキーボード |
●バッテリーは大容量にも対応
ネットブックは稼働時間がやや短いのが難点という人もいる。
確かに多くの機種が2~3時間半程度の稼働時間となっており無線LANを常用するとさらに短くなるため、小型ながらMobileマシンとしては厳しい点を付ける人もいる。
「Inspiron Mini 12」では、標準で3セルバッテリーが搭載されており稼働時間は公称で最大3時間32分だが、6セルバッテリーも用意されているので、こちらを利用すれば最大7時間22分となる。
また付属のACアダプタが180gと軽量な点が嬉しいところだ。これならば標準3セル搭載の本体とあわせても1.42kgなので、鞄に入れての移動もさほど苦にならないだろう。
背面 | 小型軽量(180g)のACアダプタ |
■ネットブック=メインパソコン時代の幕開けか
「Inspiron Mini 12」は、一般のノートPCと遜色のないインターネット利用が可能なネットブックだ。
もちろん、3Dゲームや映像の製作・編集など、高速な演算処理を必要とするアプリケーションやサービス・ゲームには不向きだが、インターネットを中心とする利用には、十分に満足できるマシンといえるだろう。
これだけのマシンがネットブックとして登場したことは喜ばしいことではあるが、ネットブックの急成長により、ノートPC市場は高性能ゲームやAVマシンとネットブックに代表されるインターネット向けマシンという二極化がすすみそうな状況がみえてきたといえそうだ。
・デル Inspiron Mini 12
■こちらもオススメ!PC 最新ニュース
・小型モバイルパソコンの先頭は渡さない!3台目4台目を購入する人への工人舎「SC/SXシリーズ」
・ワンセグもGPSも内蔵! 頼もしい小型ノートPC「SC3KP06GA」レポート
・ケータイのように使えるモバイルマシンを!ノートPCではできない「WILLCOM D4」の秘密
・超軽量470g!パソコンになる新しいモバイル端末「WILLCOM D4」レポート
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