先日、HTC NipponからウルトラモバイルPC「HTC Shift」が発売されました。
この「HTC shift」は、国内端末としては初めてMicrosoft Origami Experience 2.0を採用しており、Windows Vista Businessが起動します。いわゆる“Origami端末”です。
今回は、“Origami端末”がどのようなものであるのかを見ていきましょう。
■Origami端末とは
Origamiとは、2006年3月9日にMicrosoftが発表した超小形ハードウェアの開発コード名です。
その後、Origamiプロジェクトは、「Ultra Mobile PC」(UMPC)という名称で正式発表されました。
ノートパソコンやPDA、ハイエンドの携帯電話といった小形端末の特徴も持った超小型のパソコン端末が「UMPC」です。
Microsoftがプロジェクトリーダーとなり、OSにWindows XP Tablet PC Editionを組み入れます。Windows XP Tablet PC Editionは、Origamiプロジェクトにより開発されたUMPC向けソフトウェアとWindows XPを組み合わせたものです。拡張機能となるTouch Packインタフェースツールの採用により、通常のモバイルPCとは異なるUMPCの利用スタイルであるペンによるダイレクト操作やソフトウェアキーボードの入力にあわせたインタフェースを実現しています。
特徴的な機能としては、ソフトウェアキーボード「Dial Key」が組み込まれています。これは画面下の左右に扇形に配置されており、UMPCを両手で持って使用する際に両手の親指でキーを打ち込むことができるインターフェースです。
ハードウェアはサムスン電子、ASUS、Founderの3社が開発・提供することとなりました。
この時期のOrigami端末は、第1世代と呼ばれていました。
OrigamiのハードウェアとなるUMPCは、タッチスクリーンやペンおよびキーボード入力インタフェースを備え、小型ながらWindowsの持つ機能性を損なうことなく利用できるモバイルパソコンとなっています。
UMPCは、800×480ピクセル以上の解像度を持つ7インチ程度のタッチパネルセンサ内蔵ワイド液晶ディスプレイの採用、30から60GバイトのHDD、Wi-FiまたはBluetoothといった無線機能を搭載します。重量はおよそ900g未満でバッテリ接続時間は2.5時間以上とされています。CPUにはIntel Pentium MおよびCeleron M、またはVIA C7-Mを搭載します。そのほかデバイスによっては、GPSやWebカメラ、テレビチューナーなどの追加拡張機能が搭載される場合もあります。
Origami端末の仕様
・OS:Windows XP Tablet PC Edition 2005
・CPU:intel Pentium M / Celeron M または、VIA C7-M
・ハードディスクドライブ容量:30~60GB
・液晶画面:7 インチタッチパネル内蔵液晶(解像度 800×480 ドット以上)
・重量:2 ポンド(約 900g)未満
・通信機能:Wi-Fi、Ethernet、Bluetooth を搭載
・電池寿命:2.5時間以上
日本国内で販売された第1世代のOrigami準拠UMPCには、2006年4月発売のPBJ株式会社のSmartCaddieと同年12月発売のSmartCaddie EXがあります。
■第2世代UMPCの登場
Origamiの最新版は「Origami Experience 2.0」です。第1世代との大きな違いは、OSがWindows Vistaへと変更されたこととOrigamiの特徴であったDial Keyが無くなったことです。
2008年4月、日本で初めての第2世代UMPCが発売されました。冒頭で紹介した「HTC Shift」です。
「HTC Shift」は、国内販売端末としては初めて、Microsoft Origami Experience 2.0を採用し、タッチパネルによる簡単操作でインターネットや音楽、画像、ビデオへのアクセスが可能となっています。スライド式のQWERTYキーボードを搭載しているため文字入力も快適に行えます。またEメール、カレンダー、天気予報、TODOリストなど利用頻度の高いソフトウェアをウィジェット表示することも可能です。さらにHTCが独自に開発した「SnapVUE テクノロジ」を搭載、Windows Vistaを起動せずにプッシュメールの受信、カレンダー、天気予報などの情報の確認などが可能となっていますので、バッテリー消費を抑えた利用ができます。
バッテリー駆動時間は、Windows Vistaの連続使用時間が約2時間、SnapVUEモードでの待ち受け時間はプッシュメールを有効にした場合で約53時間、無効にした場合は約10日間です。
HTC Shiftの仕様
・OS:Windows Vista Business
・ハードディスクドライブ容量:40GB
・メモリ:1GB
・液晶画面:7インチ(800×480) TFT-LCDタッチスクリーン
・通信機能:W-CDMA、HSDPA、GSM/GPRS/EDGE、Bluetooth 2.0、Wi-Fi
・サイズ:207×129×25mm
・重量:800g(電池含む)
■Origamiを体験しよう
Microsoftは、OrigamiをWindows Vistaの動作するパソコン上で体験するためのツール「Origami Experience Pack」を用意しています。これを使うとWindows Vista上でビデオの再生やSudokuのプレイ等のUMPCの機能を体験することができます。
このツールは、同社のダウンロードセンターから無料で入手できます。
なお、このパックにはOrigami Experience、Sudoku、Windows Vista Touch Settingsが含まれます。
・Origami Experience Packのダウンロード
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
・大阪名物「くいだおれ」閉店 くいだおれの歴史と今後
・Eee PCって安いだけじゃない!ユーザー好みの使い勝手や改造も人気?
・報道の勲章 ピュリツァー賞ってどんな賞なの?
・ニコニコ動画に迫る急成長の「優酷網(Youku)」って何
・最近見かけるWindows Mobileって何
・気になるトレンド用語 バックナンバー
この「HTC shift」は、国内端末としては初めてMicrosoft Origami Experience 2.0を採用しており、Windows Vista Businessが起動します。いわゆる“Origami端末”です。
今回は、“Origami端末”がどのようなものであるのかを見ていきましょう。
■Origami端末とは
Origamiとは、2006年3月9日にMicrosoftが発表した超小形ハードウェアの開発コード名です。
その後、Origamiプロジェクトは、「Ultra Mobile PC」(UMPC)という名称で正式発表されました。
ノートパソコンやPDA、ハイエンドの携帯電話といった小形端末の特徴も持った超小型のパソコン端末が「UMPC」です。
Microsoftがプロジェクトリーダーとなり、OSにWindows XP Tablet PC Editionを組み入れます。Windows XP Tablet PC Editionは、Origamiプロジェクトにより開発されたUMPC向けソフトウェアとWindows XPを組み合わせたものです。拡張機能となるTouch Packインタフェースツールの採用により、通常のモバイルPCとは異なるUMPCの利用スタイルであるペンによるダイレクト操作やソフトウェアキーボードの入力にあわせたインタフェースを実現しています。
特徴的な機能としては、ソフトウェアキーボード「Dial Key」が組み込まれています。これは画面下の左右に扇形に配置されており、UMPCを両手で持って使用する際に両手の親指でキーを打ち込むことができるインターフェースです。
ハードウェアはサムスン電子、ASUS、Founderの3社が開発・提供することとなりました。
この時期のOrigami端末は、第1世代と呼ばれていました。
OrigamiのハードウェアとなるUMPCは、タッチスクリーンやペンおよびキーボード入力インタフェースを備え、小型ながらWindowsの持つ機能性を損なうことなく利用できるモバイルパソコンとなっています。
UMPCは、800×480ピクセル以上の解像度を持つ7インチ程度のタッチパネルセンサ内蔵ワイド液晶ディスプレイの採用、30から60GバイトのHDD、Wi-FiまたはBluetoothといった無線機能を搭載します。重量はおよそ900g未満でバッテリ接続時間は2.5時間以上とされています。CPUにはIntel Pentium MおよびCeleron M、またはVIA C7-Mを搭載します。そのほかデバイスによっては、GPSやWebカメラ、テレビチューナーなどの追加拡張機能が搭載される場合もあります。
Origami端末の仕様
・OS:Windows XP Tablet PC Edition 2005
・CPU:intel Pentium M / Celeron M または、VIA C7-M
・ハードディスクドライブ容量:30~60GB
・液晶画面:7 インチタッチパネル内蔵液晶(解像度 800×480 ドット以上)
・重量:2 ポンド(約 900g)未満
・通信機能:Wi-Fi、Ethernet、Bluetooth を搭載
・電池寿命:2.5時間以上
日本国内で販売された第1世代のOrigami準拠UMPCには、2006年4月発売のPBJ株式会社のSmartCaddieと同年12月発売のSmartCaddie EXがあります。
■第2世代UMPCの登場
Origamiの最新版は「Origami Experience 2.0」です。第1世代との大きな違いは、OSがWindows Vistaへと変更されたこととOrigamiの特徴であったDial Keyが無くなったことです。
2008年4月、日本で初めての第2世代UMPCが発売されました。冒頭で紹介した「HTC Shift」です。
「HTC Shift」は、国内販売端末としては初めて、Microsoft Origami Experience 2.0を採用し、タッチパネルによる簡単操作でインターネットや音楽、画像、ビデオへのアクセスが可能となっています。スライド式のQWERTYキーボードを搭載しているため文字入力も快適に行えます。またEメール、カレンダー、天気予報、TODOリストなど利用頻度の高いソフトウェアをウィジェット表示することも可能です。さらにHTCが独自に開発した「SnapVUE テクノロジ」を搭載、Windows Vistaを起動せずにプッシュメールの受信、カレンダー、天気予報などの情報の確認などが可能となっていますので、バッテリー消費を抑えた利用ができます。
バッテリー駆動時間は、Windows Vistaの連続使用時間が約2時間、SnapVUEモードでの待ち受け時間はプッシュメールを有効にした場合で約53時間、無効にした場合は約10日間です。
HTC Shiftの仕様
・OS:Windows Vista Business
・ハードディスクドライブ容量:40GB
・メモリ:1GB
・液晶画面:7インチ(800×480) TFT-LCDタッチスクリーン
・通信機能:W-CDMA、HSDPA、GSM/GPRS/EDGE、Bluetooth 2.0、Wi-Fi
・サイズ:207×129×25mm
・重量:800g(電池含む)
■Origamiを体験しよう
Microsoftは、OrigamiをWindows Vistaの動作するパソコン上で体験するためのツール「Origami Experience Pack」を用意しています。これを使うとWindows Vista上でビデオの再生やSudokuのプレイ等のUMPCの機能を体験することができます。
このツールは、同社のダウンロードセンターから無料で入手できます。
なお、このパックにはOrigami Experience、Sudoku、Windows Vista Touch Settingsが含まれます。
・Origami Experience Packのダウンロード
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