"モバイル通信の実力チェック"は今回で4回目を迎えるが、今までの実地検証より、外出時のデータ通信は最大3.6Mbps※1のHSDPA通信サービスが実際も高速であることがわかった。通信速度は、アクセスポイントの混み具合で大きく変化するため、あくまでひとつ目安に過ぎないが、イー・アクセスの"EM・ONE"が最速1.67Mbps、NTTドコモの"FOMA M2501 HIGH-SPEED"が最速2.28Mbpsを記録した。



そんなHSDPA通信サービスをソフトバンクモバイルも提供しているので、今回は同サービスを利用できるデータ通信カード"SoftBank Connect Card C01SI"※2でパフォーマンスを検証した。

写真:ソフトバンクモバイルのHSDPA通信対応データ通信カード"SoftBank Connect Card C01SI"

※1 通信速度は、下りが最大3.6Mbps、上がりが最大384kbps

※2 評価版であるため、製品版とは異なる場合がある



■"SoftBank Connect Card C01SI"の特徴と通信エリア

ソフトバンクモバイルの"SoftBank Connect Card C01SI"は、下り最大3.6Mbps※1高速データ通信サービス"3Gハイスピード"対応の通信カードだ。同サービスに未対応のエリアであれば、W-CDMAによる下り最大384kbpsや、64Kデジタルデータ通信による下り最大64kbpsを利用する方法もある。



"SoftBank Connect Card C01SI"は、CFカード型なので、PCカードが使えるパソコンだけでなく、CFカードスロットを搭載した一部の携帯情報端末(PDA)でも使用可能だ。PCカードスロットを備えたノートPCでは、付属のPCカードアダプターにカードを装着して、PCカードスロットに差し込むだけで良い。

写真:"SoftBank Connect Card C01SI"は、CFカード型なので、対応のPDAでも使用できる



通信エリアは2007年4月現在、国道16号線内の首都圏と東海・名古屋市および周辺の主要都市、静岡市(清水区は除く)となっている。"SoftBank Connect Card C01SI"は、日本国内専用カードであるので、"SoftBank Connect Card VC701SI"のように、海外のサービスエリアでの使用はできない。



ノートパソコンで"SoftBank Connect Card C01SI"を使用するためには、デバイスドライバを組み込まなければならないが、付属CD-ROMのセットアッププログラムを使用すれば、画面の指示に従うだけで、通信に必要なデバイスドライバの組み込みからダイヤルアップ接続に使用する「ソフトバンク コネクトカード ユーティリティ for C01SI」までを自動的にインストールしてくれる。デフォルトで設定済のアクセスインターネットを利用するのであれば、プロバイダとの契約手続きなしで、インターネットへ接続できる。

写真:付属CD-ROMによるセットアップ画面



■通信エリア・実際の速度チェック

測定点は今までと同様に、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba、新宿アルタ前、六本木ミッドタウン、汐留、三鷹駅の5箇所で、下りの通信速度を計測した。



表1.測定ポイントでの通信速度
測定ポイント1回目2回目3回目4回目
新宿アルタ前1.65Mbps1.75Mbps1.75Mbps1.76Mbps
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba1.47Mbps1.49Mbps1.5Mbps1.49Mbps
六本木ミッドタウン1.41Mbps1.46Mbps1.38Mbps1.35Mbps
共同通信社ビル前(汐留)0.35Mbps0.38Mbps0.38Mbps0.38Mbps
世界連邦平和像前(三鷹)1.45Mbps1.53Mbps1.48Mbps1.53Mbps




受信感度は、「ソフトバンク コネクトカード ユーティリティ for C01SI」のアンテナの本数で確認できる。アンテナバーが1本以上あれば、通信が可能であり、今回はすべての測定点で最高感度(アンテナ4本)であった。

写真:「ソフトバンク コネクトカード ユーティリティ for C01SI」の画面



■HSDPA対応エリアなら快適 - 通信プランを考えて

通信結果を見れば明らかであるが、新宿アルタ前では、1.65~1.76Mbpsと、ほかの測定点に比べて高速な通信ができた。時間帯によっては、"FOMA M2501 HIGH-SPEED"のように2Mbpsを超えたかもしれない。共同通信社ビル前(汐留)は、0.35M~0.38Mbpsの通信速度しか出ていないが、これは測定ポイントがHSDPA通信ではなく、W-CDMA(下り最大384kbps)のサービスエリアだったのではないだろうか。

写真:新宿アルタ前



今回の測定では、共同通信社ビル前(汐留)を除いた測定点で、快適な通信速度が得られた。1Mbps以上の通信速度があれば、フラッシュ動画が掲載されているサイトでも、ストレスなく見られるパフォーマンスがある。実際に、いくつかのニュース系サイトをWebブラウズしてみたが、いずれのサイトもまるで自宅にいるかのごとく、スムーズな表示に驚いた。



"SoftBank Connect Card C01SI"には、定額料金プランがないので、通信のデータ量に応じた従量課金となる。ソフトバンクモバイルでは、年間の割引や無料通信料の異なる複数の料金プランを用意している。「ソフトバンク コネクトカード ユーティリティ for C01SI」を使用すれば、パケット数を確認できるので、自分の利用状況に応じたプランをさがしてみると良いだろう。

写真:「ソフトバンク コネクトカード ユーティリティ for C01SI」では、設定により、契約の通信プランに応じた通信料金の表示ができる



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SoftBank Connect Card C01SI

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編集部:関口 哲司

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