パソコンの一番身近な周辺機器といえば、キーボードとマウス。日常的に使うデバイスということもあり、こだわりを持っている人も多い。



キーボードやマウスを購入する人は、製品のどこを見て購入を決めているのだろうか。また、キーボードやマウスの違いによって、仕事の効率も変わるのだろうか。そこで今回は、ショップのスタッフがお勧めするこだわりのキーボードやマウスを紹介しよう。



■価格と品数で勝負! - クレバリー2号店

クレバリーは、通称「PC通り」と呼ばれるパソコン激戦区に3店舗を構えるパソコンショップだ。クレバリー2号店は、秋葉原の数あるショップの中でも、キーボードとマウスの品揃えがとくに豊富なので、今回の取材をお願いした。同店で販売しているキーボードは約230台で、マウスは約80台。店内を見渡すと、顧客が実際に触ることができるキーボードとマウスが所狭しと陳列されている。

写真:クレバリー2号店の店内には、たくさんのキーボードが陳列されている



●打ち心地がよいキーボードが人気 - キーボード編

早速、キーボードの売れ筋トップ3をスタッフに伺ってみたところ、表1の結果を頂いた。1位の「ミネベア キーボード」は、安くてキーの打ち心地(打鍵感)がよいことから人気がある商品だ。顧客の中には、「ミネベア キーボード」を探している人もいるという。2位はUSB接続の、3位はPS/2接続のキーボードの中で、もっとも安価な製品。とくに2位のキーボードは、500円硬貨1枚で購入できるので、「ワンコイン・キーボード」と呼ばれている。

写真:数あるキーボードの中でも一番売れている「ミネベア キーボード」2,604円(税込み)



表1.売れ筋トップ3
1位UAC ミネベア キーボード(133314-001)2,604円(税込み)
2位KB-USB12700円(税込み)
3位KB-112K500円(税込み)




一番気になるのは、「ワンコイン・キーボード」だ。

・なぜ、ワンコイン・キーボードは、安く販売できるのか?

・どういう人がワンコイン・キーボードを購入するのか?



スタッフに伺ってみたところ、意外な事実が判明した。

安く作れる秘密は、部品点数を極限まで減らし、海外生産によりコストを削減。中身の見えないキーボードだからこそ可能なコストダウン方法だ。



ここで気になるのは、キーボードの善し悪しは、どのように見分ければよいかだ?

安価なキーボードは、キートップの基板の下に鉄板を入れていないため、キーボードの左右の端を持ってひねると、キーボード全体が少ししなる。キーボードが触れる状態で展示してあるショップでは、購入する前にチェックしてみるとよいだろう。

写真:ワンコイン・キーボード「KB-112K」500円(税込み)



ワンコイン・キーボードは、どういう人が購入するのか? スタッフによると、「キーボードにこだわりがなく、とりあえず使えればよい」という人が購入するそうだ。具体的には、パソコンに付属のキーボードが壊れてしまった人や、仕事で組み込み式のパソコンを使っている人であるという。また、高価なキーボードを購入する前の繋ぎとして購入する人もいる。



こだわりの一品はコレだ

さて、ここでスタッフの一押しのキーボードを伺ってみた。

オススメの一品は、マイクロソフトの最新キーボード「Wireless Entertainment Desktop 7000」だ。

本製品は、見ためがカッコイイうえに、Windows Vistaのマルチメディア機能「Windows Media Center」をコントロールするボタンを備え、Bluetoothによるワイヤレス接続に対応するなど、機能的な面で優れているのがポイントだ。

写真:マイクロソフトの最新キーボードを手に持つスタッフ。これがお勧めだ!



●安価でデザイン性に優れた製品が売れている - マウス編

売れ筋トップ3は、1位から3位までのすべてのマウスがクレバリーブランドのマウスで占められた。1,000円を切る価格設定が最大の理由と思われるが、売れている理由は安いだけだろうか。スタッフに伺ってみると、「価格だけでなく、デザインも重視しています」とのコメントを頂いた。言われてみれば、クレバリーブランドのマウスは、どの商品も単に安いだけでなく、デザイン性にも優れている。とくに一番売れている「CB-MOU12M-BK」は、手に馴染むちょうどよい大きさの製品となっている。

写真:一番売れているマウス Clevery「CB-MOU12M-BK」980円(税込み)



表2.売れ筋トップ3
1位Clevery「CB-MOU12M-BK」980円(税込み)
2位Clevery「EZ-MOU11M-RD」924円(税込み)
3位Clevery「CB-MOU13S-BK」924円(税込み)




こだわりの一品はコレだ

オススメの一品は、「使えてマウスHG」だ。

本製品は、握り安いハンドグリップ式のマウスで、寝ながらでも操作できるいわゆる「空中マウス」である。売れ筋トップ3には入っていないが、人気があるマウスで、立ちながらパソコンを操作するプレゼンテーションなどの用途に便利な製品が特徴だ。

写真:スタッフが自信を持ってお勧めする「使えてマウスHG」3,463円(税込み)



■キーボードとマウスにも注力 - ツクモパソコン本店

ツクモは、秋葉原を中心に日本全国に店舗を構えるパソコンショップである。最近、キーボードとマウスのコーナーを新設したパソコン本店を取材した。取り扱い点数は、キーボードが約130台、マウスが約120台。

写真:ツクモパソコン本店のキーボードコーナー



●売れ筋は3,000円前後 - キーボード編

売れ筋トップ3を見ると、いずれの商品も3,000円±1,000円の範囲にちょうど収まっている。どういう顧客がキーボードを購入するのか? スタッフに伺ってみると、「パソコンと一緒に買う人が多いです」とのコメントを頂いた。ツクモパソコン本店では、同じフロアでオリジナル・パソコンを販売しているが、同パソコンはキーボードを付属していないので、顧客はパソコンとともにキーボードやマウスを購入するという。キーボードとマウスのコーナーを新設したのも、ほかの売り場まで行く顧客の手間を軽減するためだという。

写真:一番の売れ筋は「エレコム USB&PS/2 コンパクトフルキーボード」2,480円(税込み)



表3.売れ筋トップ3
1位エレコム USB&PS/2 コンパクトフルキーボード2,480円(税込み)
2位UACC-68683,980円(税込み)
3位サンワサプライ SKB-SL062,980円(税込み)




こだわりの一品はコレだ

オススメの一品は、「シグマA.P.Oシステム Elysium ELPK106」だ。

究極の「美しさと機能」を追求したスタイリッシュなスリムキーボードで、全7色。キーフォント・デザインがオシャレなこだわりのキーボードとなっている。

写真:キーフォント・デザインがオシャレな「シグマA.P.Oシステム Elysium ELPK106」で決まり!5,980円(税込み)



●安価 vs 多機能 - マウス編

売れ筋トップ3を見ると、1位と3位のマウスは安価である点で、売れていると推測される。2位の「ロジクール MX610」が売れている理由は、どこにあるのだろうか? スタッフに伺ってみると、「ロジクール MX610」は、レーザーコードレスマウスで、メールやインスタントメッセージの着信をボタンの色で知らせてくれるなど、多機能な点で人気があるようだ。多くのマウスは、右利きの人を想定しているが、「ロジクール MX610」は、右利き用と左利き用の両方を出している点も、売れている理由のひとつだという。

写真:「ロジクール MX610」は、右利き用と左利き用の2種類がある



表4.売れ筋トップ3
1位マイクロソフト Basic Optical Mouse1,980円(税込み)
2位ロジクール MX6105,980円(税込み)
3位ツクモ チルト 4D オプティカル マウス1,680円(税込み)




こだわりの一品はコレだ

オススメの一品は、「OKION gamer's LASER MOUSE」だ。

名前からもわかる通り、ゲーマー向けの多機能レーザーマウスで、6つのボタンに様々な機能を割り当てられる。レーザーマウスとしては、安価な点もセールスポイントだ。

写真:ゲームだけでなく、ふだん使うにも最適な「OKION gamer's LASER MOUSE」3,980円(税込み)



■価格とともにデザイン性や性能を重視する傾向

キーボードとマウスは、ほかのパソコン向けの周辺機器に比べて使用頻度が高いだけあり、目移りするほどの品数の多さであった。両店舗の売れ筋トップ3からいえることは、価格を重視するユーザーだけでなく、性能を重視する人もけっこう多い点だ。クレバリー2号店で一番売れている「ミネベア キーボード」は、打鍵感を重視している人が探している製品であるし、ツクモパソコン本店で2位の「ロジクール MX610」は多機能であるうえに、左利き用まで用意されている。両店舗とも、売れ筋トップ3にはランキングされていないものの、使いやすいキーボードやマウスには、お金を掛ける人も多いという話だった。

写真:ロジクールの多機能マウス「MX Revolution」



スタッフが一押しのキーボードとマウスは、いずれの商品も単に安価であるだけでなく、デザイン性や性能に優れている商品であった。顧客によっては、「ミネベア キーボード」のように自分好みのキーボードを探し回る人も多いそうで、富士通の親指キーボードも同様の部類に入る。

写真:富士通の親指キーボード 8,337円(税込み)



キーボードやマウスの中には、特定の用途に向けた製品も存在する。サンコーレアモノショップの「サイレントキーボード」と「サイレントマウス」は、ボタン部にシリコンを使用することで、使用中の音が静かな製品となり、静かな部屋や夜中にパソコンを使いたい人に人気がある。また、「ゴロ寝 de マウス」は、マウスを逆さまに持って、空中に浮かした状態で利用できることから、身体は寝たままパソコンを操作したい人や、プレゼンテーションでパソコンを使いたい人によく売れているそうだ。

写真:ささやき声ぐらいの音しかしない「サイレントキーボード」3,980円(税込み)

写真:カチカチ音のしない静かなマウス「サイレントマウス」2,480円(税込み)

写真:空中でも使える「ゴロ寝 de マウス」3,980円(税込み)



価格にだけとらわれがちだが、常に使う道具であるからこそ、性能や使い勝手、デザインなど、品質にもこだわってみてもよいだろう。



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編集部:関口 哲司

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