3インチのワイドVGA液晶画面(800×480ドット)にワンセグ、デジタルラジオ、おサイフ機能にBluetoothなど、現在auの携帯電話で考えられるほとんどのスペックが詰め込まれた高機能端末「W52T」が発売になった。ただ、auの高速通信規格「EV-DO Rev.A」には非対応なのでテレビ電話機能は省かれている。


■W52T 本体紹介

まずはカンタンにスペックを紹介しよう。数値につく“約”は省略させていただいた。サイズは高111mm×幅51mm×厚22mm(最厚部23mm)。重さは152g。連続待ち受け時間が290時間、連続通話時間が220分である。ワンセグ視聴時間はDBEXオフ時で225分、DBEXオン時で220分だ。



本体をスライドさせたところ。各ボタンは大きめ。押しやすいとまでは言えないが、押しづらいというほどではない。

メインディスプレイはTFTで3インチのワイドVGA表示(横480ドット×縦800ドット)、最大262,144色表示が可能だ。メインカメラは、有効画素数324万画素のCMOSカメラで、最大記録サイズが2,048×1,536ピクセルだ。サブカメラはついていない。



本体左側面。左側にあるのが平型イヤホン端子、右側に配置されているのがメモリカードスロットだ。本体右側面。左よりカメラキー、サイド決定キー、サイドキー2、サイドキー1、ロックキーが配置されている。

データフォルダ容量は1Gバイトで、EZアプリ用のフォルダとは別になっている(EZアプリ用のデータフォルダは50Mバイト)。外部メモリ用のスロットが準備されていて、2GバイトのmicroSDタイプの外部メモリーに対応している。ちなみに外部メモリーは別売。本体カラーはブラック、パープル、カッパーの3色が準備されているが、筆者はパープルを購入した。



本体上部。左よりTV用アンテナ、赤外線ポート、その下にハンドストラップ取付口、外部接続端子が配置されている。本体裏面。カメラのレンズの右上にモバイルライトが配置されている。

実際に目の前にしてみるとかなり大きく、厚みもある。パンフレットにはスリムボディでって書いてあるが、とてもスリムとは言えないのである。厚さは22mm。最近ドコモから発売になった同じようなスライドボディのD903iTV(同じ3インチ液晶でワンセグが内蔵されている)は厚さが19.8mm、3月にSoftBankから発売予定の911T(東芝製の同じようなスペックのモデル)は厚さが17.9mmの予定なので、このW52Tが厚く感じるのはおわかりになるだろう。ただし、角が丸く処理されているので厚いけれども持ちづらい、使いづらいという印象はない。



■3インチワイドVGA液晶は見応え抜群

これまでに3インチの液晶画面を採用した端末は数多く発売されている。ただ、解像度はすべて240×400ピクセルである。また、SoftBankより発売されている910SHは、480×640ピクセルのVGA表示だが液晶画面は2.4インチである。したがって、このW52Tが、世界初のワイドVGA対応となるのである。実際に見比べてみるとその表示能力の違いがわかると思う。



2.4インチで240×320ピクセル表示のW51SAと、EZナビウォークで現在地を表示してみたところ。2.4インチで480×640ピクセル表示の910SHと、3インチで240×400ピクセル表示のD903iTVとPCサイトビューアーを利用してインターネットのサイトを表示してみたところ。

液晶画面の表示について書いたので、メール閲覧時のフォントサイズについても書いておこう。設定できるは「大」「中」「中小」「小」「極小」の5通りである。



「大」「中」「中小」「小」「極小」

次のページでは、W52TのBluetooth機能やカメラ機能を見ていただこう。

■便利なBluetooth接続

筆者はノートパソコンを持ち歩き、出先で仕事をすることが多い。出先で問題となるのがいかにしてインターネットに接続するかだ。最近では無線LANスポットが増えてきているので、それほど苦労することなくインターネットの利用が可能だが、ちょっと地方に出かけたりすると無線LANスポットがなかったりするのが問題だ。



そこで、いざという時には携帯電話を接続して利用する訳なのだが、ケーブルをいちいち持ち歩くのは面倒である。特にそういった状況が月に1回とか2回とか数えるぐらいしかないのでケーブルを忘れてしまいがちなのである。そこで便利なのがBluetoothである。筆者は、テストを兼ねることもあるのでノートパソコンは必ずBluetoothのついたものを選んでいるので、ケーブルレスでノートパソコンと接続できるW52Tはかなりありがたいのである。



ノートパソコンとW52TをBluetoothで接続する。もちろんダイヤルアップだけでなく、ファイルのやりとりなどもすることが可能。

Bluetoothに対応したヘッドフォンを利用すれば、ワンセグを見たり音楽を聴いたりすることも可能。これは便利かもということで、筆者の持っているいくつかのBluetooth対応のヘッドフォンで試してみた。しかし、どうもうまくいかないのである。通話するためのヘッドセットとしては認識するし利用できる。しかし音楽やワンセグを聴くための接続方式では接続できないのである。



よくよく調べてみると、Bluetoothのプロファイル「A2DP」に対応しており、さらに著作権保護のためのSCMS-T方式にも対応していないといけないことがわかった。筆者の持っているヘッドフォンはA2DPには対応していたが、SCMS-T方式には対応していなかったので利用できなかったというわけである。Bluetooth対応のヘッドフォンを持っているから便利そうだという理由でW52Tを買おうと思っているユーザーは、その辺を買う前に確認した方がいいだろう。



SCMS-T方式に非対応のワイヤレス対応機器が接続している場合、このようなアイコンが表示される。

■324万画素のオートフォーカスカメラは利用範囲が広いが・・

有効画素数324万画素、オートフォーカス搭載のカメラはスペックで言うとかなり高めである。手振れ補正機能も備わっている。オートフォーカス機能はマクロまでピントを合わせてくれるのがありがたい。マニュアルには10cmまで被写体によることができると書いてあるが、撮影してみると8cmぐらいまで近づける感じだ。実際に撮影した写真を見ると、自然光で撮った場合、黄色みがかる傾向にあるようだ。写真がどちらかというと茶色っぽく見える感じだ。



注意したいのが室内で撮影する場合などに、シャッタースピードがかなり遅くなるということだ。室内でそこそこ明るいなと感じる場所で撮影しているのだが、なぜか手振れしている感じ(手振れ軽減モードをオフにしている場合)が多かった。



写真のデータに含まれている情報を見てみると、シャッタースピードが8分の1とか9分の1になっているのだ。これでは、携帯電話で手振れさせずに撮影することに慣れている筆者でもむずかしい。携帯電話での撮影にそれほど慣れていない人なら100%手振れさせてしまうだろう。なので室内での撮影には注意が必要だ。あとは、実際に撮影したデータを見てもらった方がいいだろう。写真はすべて手振れ軽減モードをオフにして撮影している。



●晴天時に撮影した写真







●曇天時(小雨)に撮影した写真




●屋内で撮影した写真




●室内の明るいところで撮影したが手ぶれしていた写真




次のページでも引き続き、W52Tで撮影した写真を見ていただこう。
●蛍光灯下で撮影した写真




●電球下で撮影した写真




●10cmぐらいまで近づいて撮影した写真




●夜景を通常のモードで撮影した写真




●夜景を夜景モードで撮影した写真




最後に手振れ軽減モードについてだが、このモードは手振れしないようにシャッタースピードを速くして撮影するモード。感度を上げて撮影するみたいなので、写真が多少ざらつく感じだ。以下が手振れ軽減モードをオンにした写真とオフにした写真である。同じ場所で同じ条件になるようにして片手で撮影してみた。オンにした場合シャッタースピードは30分の1秒であった(この写真の場合)。オフでは8分の1秒であった。



●手振れ軽減モードオンで撮影した写真




●手振れ軽減モードオフで撮影した写真




■Kijimoto's EYE

このW52Tを入手して1週間以上が経つわけだが、実際に使用して感じたのはこういったスライド式の端末としてはかなり使いやすいなってことだ。スライド式の場合、数字ボタンが小さくなる傾向にあり、押しづらい感じがあると思うのだが、このW52Tは数字キーがかなり押しやすい。段差があるので指の移動には多少面倒くささがあるが、それはすぐに慣れた。ただひとつ、決定キーと真ん中にあるワープファンクションキーを押し間違えることが多いのだ。真ん中の決定ボタンを押したつもりが上下左右のボタンを押してしまっていて違う動作してしまったりなど。これは筆者の指が太いからなのかもしれないが。



問題を感じたのは、パソコンとau Music Portを利用して接続した場合。W52TでフォーマットしていないmicroSDカードが入っていると、音楽データのやりとりをする時のみ携帯電話を認識しないのである。スケジュールやアドレス帳などのやりとりは問題なく可能。これはもしかするとau Music Port側の問題かもと他の端末でも試してみたところ、W51Pは違う端末でフォーマットしたmicroSDカードが入っていても問題なく利用可能だったが、W51SAは同じようにダメであった。



筆者は携帯電話で音楽を聴くことをあまりしない。iPodを持っているのでそれを利用しているからだ。なので、au Music Portはアドレス帳のバックアップに使うぐらいで、音楽データの取り込みなどは、こういった仕事のテストでぐらいしか使っていなかった。



ところが今回は接続できないということが起きたので、いろいろ触ってみてさらに問題を発見。CDを取り込んでW52Tに転送した場合、CDに入っているデータと曲順が逆になってしまうのである。これはと思い、W51PとW51SAでもテストしてみると、W51Pはアイウエオ順に並び替わり、W51SAはどういう順序かルールがよくわからないが勝手に並び替わってしまうようなのである。



これはおかしいだろうと、auお客様センターに問い合わせたところ、あっさりと「そんなもんだ」という回答。CDの曲順を変えるなんてありえないだろうと言ってみたところ、「無料でつけているソフトですから」とのこと。ああそうですかとしか答えることができなかった。



そのあたりの問題をインターネットで調べてみると同じ問題を書き込んでいるユーザーが多くいることがわかった。いろいろと問題点を最後に書いてしまったが、この端末の問題点は少ないと思う。全般的な判断として使いやすいし、機能は豊富だし、かなりいい端末だと筆者は思うのである。



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編集部:木地本 昌弥

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