Windows Vista(以下、Vista)が発売されて、一ヶ月の月日が過ぎようとしている。これからVistaを導入しようと考えている人や、Vista搭載のパソコンを購入する人にとって、大きな障壁となるのが、今までのパソコンで使用していたアプリケーションの再インストール、重要なファイルなどの移行であろう。
「パソコンのことなら、秋葉原のPCショップのスタッフが詳しい」という訳で、現在のパソコン環境をVistaへ乗換るための安心で確実な方法を、秋葉原の各店舗のスタッフに伺ってみた。
●デュアルブートがお勧め - クレバリーインターネット館
ヤマギワソフト館の裏通りは、通称「PC通り」とも呼ばれる、PCショップの激戦区だ。そんな通りに店を構える「クレバリーインターネット館」の遠藤店長に、Vistaへの乗換えテクニックを伺ってみたところ、デュアルブートを勧められた。デュアルブートとは、2つのOSを切り替えて起動できるようになる。
たとえば、Windows XPを使用していて新たにVistaを導入する際、今までのWindows XPの環境はそのままの状態で残しておいて、新しく増設したハードディスクにVistaをインストールする。こうすると、パソコンの起動時にOSの選択画面が表示され、VistaとWindows XPのいずれかひとつを選択して起動できるというものだ。
デュアルブートの利点は、まずVistaをインストールしたハードディスクにアプリケーションや過去のデータを転送する手間が省ける。既存のWindows XPがそのままの状態で残っているので、Vistaで動作しないアプリケーションがあれば、Windows XPを起動して動かせば良い。
デメリットは、新しいハードディスクを購入する費用が発生する点と、Windows XPにインストールしたアプリケーションには、レジストリ設定の関係で、Vista上から起動できないものが多い点だ。ちなみに、ハードディスクの価格は、300Gバイトクラスが1万円を切っており、コストパフォーマンスが高いという。
新しいハードディスクを購入するメリットは、もうひとつある。既存のWindows XPで使用しているハードディスク内に、Vistaをデュアルブート導入するためには、同じハードディスク内にVista用の領域を確保する必要がある。Vistaの領域確保をするには「パーティションソフト」と呼ばれるアプリケーションが必要なうえ、ある程度のパソコンの知識が要求される。
●Vista アップグレード版を導入 - パソコンハウス東映
Vista アップグレード版を紹介してくれたのは、パソコンハウス東映のスタッフである。ノートパソコンのようにハードディスクを増設できない、または既存のパソコンにハードディスクを増設せずにVistaに環境を移行したい場合に有効な方法である。具体的な方法としては、Windows XPと同様に、アップグレード版と呼ばれるパッケージを購入して、Vistaをインストールする。
アップグレード版は、通常版に比べて1万円程度割安である点にも大きな魅力だ。既存のWindows XPに上書きするので、OSの設定やインストール済みのアプリケーションもVistaに引き継げる利点がある。ただし、Windows XPとVistaは、互換性があるとはいえ、異なるOSであり、既存の設定やアプリケーションが100%動作する保証はない。
アップデートを実行するには、下記一覧表にあるアップグレード対象OSのいずれかがインストールされたパソコンである必要がある。Windows XP Service Pack 1(SP1)以前または Windows 2000 Professional Service Pack 3(SP3)以前を使用している場合には、Windows Vistaをインストールする前に、Windows XP SP2またはWindows 2000 Professional SP4にアップデートしなければならない。
表1.アップグレード対応表
○:新規インストール、上書きインストールの両方が可能
△:新規インストールのみ可能
●パソコン乗換えソフトを使う - ブレス秋葉原本店
ブレス秋葉原本店に伺ったVistaへの乗換え方法は、新しいハードディスクを購入して、デュアルブートにするというものだ。偶然にも、クレバリーインターネット館 遠藤店長に伺った方法と同じであった。そのほかの方法を伺ってみたところ、ケーブルによる転送を教えてくれた。
実は、クレバリーインターネット館でも説明して頂いたのであるが、パソコン乗換えソフト(引っ越しソフト)を使用すると、Windows XPからVistaへの移行が簡単に行えるという。同ソフトには、ファイル転送用のUSBケーブルが付属され、パソコン同士をケーブルで接続して、パソコン環境移行ソフトを実行すれば良い。あとは、画面の指示に従うだけで、Windows XPの環境がVistaに移行されるという。アプリケーションごとに対応状況は異なるが、主に下記の環境を新しいVista搭載パソコンに移行できる。ただし、前述のように、Vistaに未対応のアプリケーションは、動作しない可能性がある。
・Windows XPにインストールしたアプリケーション
・ユーザーが作成したデータファイル(マイドキュメントなど)
・インターネットのお気に入り、ホームページの設定
・電子メール(メールボックスやアカウント、アドレス帳)※2
・デジカメで撮影した画像
・音楽や動画
メーカーによっては、東芝のようにパソコンに独自の引っ越しソフトが付属されている場合もあるので、パソコンのメーカーのサイトを調べてみるのも良いだろう。
パソコンのデータを転送するだけであれば、大容量のハードディスクがお勧めである。最近では、250Gバイトクラスの外付けハードディスクが1万円前後、300Gバイトクラスが1万5,000円前後で販売されいる。万が一のバックアップに備えてということもあり、Vista発売以後、外付けハードディスクの売上げは増加しているそうだ。
秋葉原のPCショップの店員がお勧めするVistaへの乗換え方法は、デュアルブートとアップデート、乗換えソフトの3つであった。いずれの方法も一長一短があるので、自分に最適な方法を選択して利用してほしい。
・NEC、電話/ファクス/出張スタッフ/PC引き取りによるVistaアップグレードサポート
・Windows Vistaのアップグレード版をクリーンインストールする方法
・物欲上昇!アキバ情報 - パソコンの高速化からテレビ化まで!Vista対応周辺機器特集 -
・Vistaが世界を変える!マイクロソフト 記者発表会
・Vista発売開始!アキバ カウントダウン販売レポート
■クレバリーインターネット館
■パソコンハウス東映
■ブレス秋葉原本店
編集部:関口 哲司
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「パソコンのことなら、秋葉原のPCショップのスタッフが詳しい」という訳で、現在のパソコン環境をVistaへ乗換るための安心で確実な方法を、秋葉原の各店舗のスタッフに伺ってみた。
●デュアルブートがお勧め - クレバリーインターネット館
ヤマギワソフト館の裏通りは、通称「PC通り」とも呼ばれる、PCショップの激戦区だ。そんな通りに店を構える「クレバリーインターネット館」の遠藤店長に、Vistaへの乗換えテクニックを伺ってみたところ、デュアルブートを勧められた。デュアルブートとは、2つのOSを切り替えて起動できるようになる。
たとえば、Windows XPを使用していて新たにVistaを導入する際、今までのWindows XPの環境はそのままの状態で残しておいて、新しく増設したハードディスクにVistaをインストールする。こうすると、パソコンの起動時にOSの選択画面が表示され、VistaとWindows XPのいずれかひとつを選択して起動できるというものだ。
デュアルブートの利点は、まずVistaをインストールしたハードディスクにアプリケーションや過去のデータを転送する手間が省ける。既存のWindows XPがそのままの状態で残っているので、Vistaで動作しないアプリケーションがあれば、Windows XPを起動して動かせば良い。
デメリットは、新しいハードディスクを購入する費用が発生する点と、Windows XPにインストールしたアプリケーションには、レジストリ設定の関係で、Vista上から起動できないものが多い点だ。ちなみに、ハードディスクの価格は、300Gバイトクラスが1万円を切っており、コストパフォーマンスが高いという。
新しいハードディスクを購入するメリットは、もうひとつある。既存のWindows XPで使用しているハードディスク内に、Vistaをデュアルブート導入するためには、同じハードディスク内にVista用の領域を確保する必要がある。Vistaの領域確保をするには「パーティションソフト」と呼ばれるアプリケーションが必要なうえ、ある程度のパソコンの知識が要求される。
●Vista アップグレード版を導入 - パソコンハウス東映
Vista アップグレード版を紹介してくれたのは、パソコンハウス東映のスタッフである。ノートパソコンのようにハードディスクを増設できない、または既存のパソコンにハードディスクを増設せずにVistaに環境を移行したい場合に有効な方法である。具体的な方法としては、Windows XPと同様に、アップグレード版と呼ばれるパッケージを購入して、Vistaをインストールする。
アップグレード版は、通常版に比べて1万円程度割安である点にも大きな魅力だ。既存のWindows XPに上書きするので、OSの設定やインストール済みのアプリケーションもVistaに引き継げる利点がある。ただし、Windows XPとVistaは、互換性があるとはいえ、異なるOSであり、既存の設定やアプリケーションが100%動作する保証はない。
アップデートを実行するには、下記一覧表にあるアップグレード対象OSのいずれかがインストールされたパソコンである必要がある。Windows XP Service Pack 1(SP1)以前または Windows 2000 Professional Service Pack 3(SP3)以前を使用している場合には、Windows Vistaをインストールする前に、Windows XP SP2またはWindows 2000 Professional SP4にアップデートしなければならない。
アップグレード前のOS | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
Windows XP Professonal Edition 2005 SP2 | △ | △ | ○ | ○ |
Windows XP Home Edition SP2 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows XP Media Center Edition 2005 SP2 | △ | ○ | △ | ○ |
Windows XP Tablet Edition SP2 | △ | △ | △ | △ |
Windows 2000 Professional SP4 | △ | △ | △ | △ |
○:新規インストール、上書きインストールの両方が可能
△:新規インストールのみ可能
●パソコン乗換えソフトを使う - ブレス秋葉原本店
ブレス秋葉原本店に伺ったVistaへの乗換え方法は、新しいハードディスクを購入して、デュアルブートにするというものだ。偶然にも、クレバリーインターネット館 遠藤店長に伺った方法と同じであった。そのほかの方法を伺ってみたところ、ケーブルによる転送を教えてくれた。
実は、クレバリーインターネット館でも説明して頂いたのであるが、パソコン乗換えソフト(引っ越しソフト)を使用すると、Windows XPからVistaへの移行が簡単に行えるという。同ソフトには、ファイル転送用のUSBケーブルが付属され、パソコン同士をケーブルで接続して、パソコン環境移行ソフトを実行すれば良い。あとは、画面の指示に従うだけで、Windows XPの環境がVistaに移行されるという。アプリケーションごとに対応状況は異なるが、主に下記の環境を新しいVista搭載パソコンに移行できる。ただし、前述のように、Vistaに未対応のアプリケーションは、動作しない可能性がある。
・Windows XPにインストールしたアプリケーション
・ユーザーが作成したデータファイル(マイドキュメントなど)
・インターネットのお気に入り、ホームページの設定
・電子メール(メールボックスやアカウント、アドレス帳)※2
・デジカメで撮影した画像
・音楽や動画
メーカーによっては、東芝のようにパソコンに独自の引っ越しソフトが付属されている場合もあるので、パソコンのメーカーのサイトを調べてみるのも良いだろう。
■Vistaへの移行は賢く、着実に
パソコンのデータを転送するだけであれば、大容量のハードディスクがお勧めである。最近では、250Gバイトクラスの外付けハードディスクが1万円前後、300Gバイトクラスが1万5,000円前後で販売されいる。万が一のバックアップに備えてということもあり、Vista発売以後、外付けハードディスクの売上げは増加しているそうだ。
秋葉原のPCショップの店員がお勧めするVistaへの乗換え方法は、デュアルブートとアップデート、乗換えソフトの3つであった。いずれの方法も一長一短があるので、自分に最適な方法を選択して利用してほしい。
・NEC、電話/ファクス/出張スタッフ/PC引き取りによるVistaアップグレードサポート
・Windows Vistaのアップグレード版をクリーンインストールする方法
・物欲上昇!アキバ情報 - パソコンの高速化からテレビ化まで!Vista対応周辺機器特集 -
・Vistaが世界を変える!マイクロソフト 記者発表会
・Vista発売開始!アキバ カウントダウン販売レポート
■クレバリーインターネット館
■パソコンハウス東映
■ブレス秋葉原本店
編集部:関口 哲司
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