昨年中に発売されそうだと予想されていたものの、結局年を越して発売になったのがノキア「705NK」である。Vodafone時代……ひとつ前に出た「804NK」が折りたたみモデルだったのに対して、今回のモデルはストレートモデルである。ウリはなんと言ってもカールツァイスレンズを使用した3.2メガピクセルのカメラである。



正面から見た705NK。2.4インチのQVGA液晶画面の下にボタンが並ぶ。ボタンは少し小さめである。





■705NK 本体紹介

まずはカンタンにスペックを紹介しよう。数値につく“約”は省略させていただいた。サイズは高110mm×幅49mm×厚19mm。重さは116g。連続待ち受け時間がW-CDMA時が370時間、GSM時が350時間、連続通話時間がW-CDMA時が226分、GSM時が246分である。メインディスプレイはTFTで2.4インチ(横240ドット×縦320ドット)、最大262,144色表示が可能だ。



背面から見た705NK。カバーをスライドさせるとカールツァイスレンズが現れる。このカバーのスライドでカメラが起動する。



メインカメラは、有効画素数320万画素のCMOSカメラで、最大記録サイズが2,048×1,536ピクセルだ。サブカメラは有効画素数30万画素のCMOSカメラである。取扱説明書では第2カメラと表現されている。



本体左側面。こちら側には赤外線ポートが準備されている。本体右側面。右よりズーム/音量調節キー、レビューキー、シャッターキーが並ぶ。



データフォルダ容量は46Mバイト。外部メモリ用のスロットが準備されていて、miniSDタイプの外部メモリーに対応している。標準で128MバイトのminiSDカードが付属している。対応は2Gバイトまでである。本体カラーはメタリック・レッド、ディープ・プラム、ライト・サンドの3色が準備されている。筆者はメタリック・レッドを購入した。



本体上部。ステレオスピーカーが配置され、真ん中に電源キーが並ぶ。本体下部。メモリーカードスロット、充電器の外部接続端子、Pop-Portコネクタ、マイクが配置されている。

■使い勝手は独特のもの

最初に見て思ったのは小さめってこと。Symbian OSを搭載したスマートフォンでこのサイズならものすごく便利。パソコンと同期がとれるだけでなく、パソコン宛に届くメールを受信することも可能だ。



また、対応しているフリーソフトをインストールすることもできるので、インターネットを利用して探してみれば、ノキアの端末だけにいろいろなソフトを探すことができる。自分にとって使いやすいソフトをインストールすることで、自分独自の端末にすることができるのである。画面は小さいけどパソコンに近いことができてしまうのである。ただし、そのように便利に使うためには、必ずパソコンが必要なので注意しよう。



パソコンにインストールして705NKと同期を取るためのソフト「Nokia PC Suite」。同期を取るだけでなく音楽データの管理やファイルの管理、バックアップなど多機能なソフトだ。画面にスケジュールが表示される。

使って最初にびっくりしたのは音の大きさ。音量の初期設定は、設定できる範囲の真ん中よりもちょっと上なのだが、それでも着信して音が鳴ると驚くほどの大きさなのである。いちばん大きくすると選択した着信音によっては音が割れてしまうことがあるようだ。しかし、音にはこだわりがあるようで、かなりキレイである。



携帯電話としての使い勝手は独特だ。これまでノキアを使ったことがないという人はかなりとまどうはずである。電源からして違うのだ。はじめてさわった人は、慣れるのにかなり時間がかかるので注意が必要。ノキアをこれまで使ってきた人には、それほどの違和感はないはず。というか、ほとんど違和感なく使えるはずである。



数字キーのまわりにもいろいろなキーがついている。クリアキーが戻る動作をしないことに最初はかなりとまどうはずだ。

ざっと使ってみて感じるのは、動作が重たいなということ。メニューを開いたりするのにもワンテンポのタイムラグがある。高機能でいろいろ使えるからとは思うものの、ちょっと気になったのである。



次のページでは、705NKのカメラ機能を見ていただこう。






■カールツァイスレンズはかなりキレイ

カールツァイスレンズを搭載し、320万画素のオートフォーカスカメラは購入前からけっこう期待していた。実際に使ってみて感じるのは、デジタルカメラとしてかなり意識して作られたってこと。カバーをスライドさせるだけでカメラ機能がオンになる。また、カバーを閉じればカメラ機能が終了する。



そして起動した際、右横にアイコンが表示され(アクティブツールバーと言う)、そのアイコンからいろいろな設定が可能。設定もナビゲーションキーのみで変更できるのが便利だ。



画面右横に表示されるアクティブツールバーはナビゲーションキーのみで操作可能。

実際に撮影したものを見て気づくのは、やはりレンズの良さ。撮影した写真の端の方でもにじんだりぼやけたりすることがなくキレイに記録されている。そして、明るいところ、暗いところも飛んだりつぶれたりするのが少ないようなのである。ただ、補正がけっこういい加減な場合があるようで、同じような条件で撮ったのに違うような色合いになることが多々あった。特に夜景などを撮影すると起きることが多いようである。



●天気のいい日に順光で撮影した写真







●屋内で撮影した写真


●接写モードで撮影した写真


●蛍光灯下で撮影した写真


●電球下で撮影した写真


●夜景を通常モードで撮影した写真


●夜景を夜景モードで撮影した写真


■Kijimoto's EYE

はっきり言ってこの705NKは使う人が限られるだろう。パソコンを持ち歩かずに仕事をしたいといったユーザーの要求はある程度達成できるが、携帯電話としてははっきり言って使いづらいと思う。操作に関しては持っていれば慣れるのでそれはいいとしても、動作の遅さ、機能が豊富なためにおこるボタン操作の面倒くささなど、どうしても気になるところがあるのだ。



最後に、ミュージックプレーヤーとして、パソコンと連携させて音楽を取り込む際だが、アーティスト名、楽曲名に全角カナがあると文字化けをすることがあるようだ。また、文字について書いたので補足をしておくと、メール時の文字サイズは変更することは不可能だ。



パソコンに取り込んだ音楽。この「Nokia Music Manager」を使って簡単に705NKに音楽を転送することができる。アーティスト名、楽曲名に全角カナがあると文字化けをすることがあるようだ。ただし、必ずではないみたいだ。メール時の文字サイズは変更することができない。





次世代京ぽんも登場!ウィルコム新製品発表会

au初のテレビ電話対応機種「W47T」

「極める」ケータイ登場!ドコモ 703iシリーズ発表会レポート

3Gハイスピード対応!超薄型ケータイ「709SC」

これぞソニエリ!新スタイル提案でケータイが10倍楽しめる「W44S」



705NK

ソフトバンクモバイル



編集部:木地本 昌弥

Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.