最近のSoftbank端末は薄型ケータイが多い。鞄に入れずポケットなどに入れて持ち運ぶユーザーとしては、薄くて軽い端末はかなりありがたい。今回発売された「709SC」も12.9mmといちばん薄いというわけではないが、かなり薄い端末である。


スライドさせて本体を開いたところ。ボタンは凹凸がないタイプ。ボタンのサイズはけっこう大きめである。





■709SC 本体紹介

まずはカンタンにスペックを紹介しよう。数値につく“約”は省略させていただいた。サイズは高100.6mm×幅51.4mm×厚12.9mm。重さは85g。連続待ち受け時間がW-CDMA網で220時間、GSM網で255時間、連続通話時間がW-CDMA網で160分、GSM網で200分である。



正面から見た709SC。2.1インチと最近の端末としては小さめのメインディスプレイ。



メインディスプレイはTFTで、2.1インチ(横240ドット×縦320ドット)、最大26万色表示が可能。メインカメラは、有効画素数200万画素のCMOSカメラで、最大記録サイズが1,600×1,200ピクセルだ。サブカメラは30万画素のCMOSカメラである。



本体左側面。左より充電端子/外部接続端子、サイドキーが並ぶ。本体右側面。右よりメモリカードスロット、カメラボタンが並ぶ。



外部メモリ用のスロットが準備されていて、microSDタイプの外部メモリに対応していて、Softbankでは64Mバイト、128Mバイト、256Mバイト、512Mバイト、1GバイトのmicroSDカードを推奨している。ちなみに外部メモリは別売である。本体カラーはシルバー、パープル、レッド、ホワイトの4色が準備されている。筆者はパープルを購入した。



背面から見た709SC。200万画素のCMOSカメラ、モバイルライト、ミラーが並ぶ。



■3Gハイスピード対応で下りスピードは最大1.8Mbpsの高速通信

これまで、3Gハイスピード対応の端末はX01HTのみで、音声通話端末として初めて3Gハイスピードに対応した端末が709SCである。さっそく着うたフルをダウンロードしてみたのであるが、あまり速くない感じ。筆者の住んでいるところは大阪市内で、3Gハイスピードの対応エリアである東京23区と政令指定都市およびそれらの周辺市の一部には、間違いなく含まれるハズだ。もちろんお客さまセンターにも確認してみた。速さの比較をするならなにかと比べなくてはということで、910SH、911SH、910Tと比べて、何曲か同時にダウンロードしてみたのだが、結果は惨敗。どれよりも遅いのである。



ベストエフォート方式ってことなので、時間帯などによって違うのかとも思い、日時をいろいろ変更してテストしてみたのだが、やはり結果はほとんど惨敗。5回に一度ぐらいは910Tより速いことはあったが、910SH、911SHより速いと言うことは一度もなかった。



いやいやこれは問題だ。ということでお客さまセンターに再度確認。すると、やはりというかあたりまえのように「ベストエフォート方式なのでしかたがない」という。再度3Gハイスピードの対応エリアについて確認してみたが問題はないようだ。しかし、3Gハイスピードの対応エリアに関しては、お客さまセンターに確認するしか方法がないというのは面倒である。Softbankのサイトやカタログ、パンフレット類を見てみても一切対応マップが載っていないのだ。



この3Gハイスピードのテストをしていて気づいたのだが、この709SCは電波の受信感度が弱いようだ。他の端末がアンテナ3本立っているところでも1本も立たないことが多々あるのだ。さらに、アンテナが3本立っているときでも、ダウンロード中やネットに接続している際に頻繁に接続が切れることもあった。



もしかすると3Gハイスピードで接続しているけど、実は何度も寸断していてサーバーとネゴシエーションを繰り返すから遅いのかもしれないと筆者は思ったのだが、筆者の端末が調子悪いことも考えられるので、何が原因かはわからない。このレビューを読んでいただいている方も、こういった事例もあるんだと思っておいてもらえれば幸いである。



■カメラ機能ももうひとつ

200万画素のCMOSカメラなのだが、なにも機能がついていない。夜景モードや人物撮影などシーン別設定などがなく、マクロ機能もない。単に撮るだけという感じである。カメラを起動して「オプション」メニューを開き、、「カメラ設定」-「ファインダー」で、フルサイズビューを選択するとすべてを表示することが出来る。



液晶画面にはこのように表示される。200万画素のカメラで撮影した画像



次のページでは、実際に撮影した写真を見ていただこう。








●晴天時に撮影した写真






●曇天時に撮影した写真






●屋内で撮影した写真






●蛍光灯下・電球下で撮影した写真



蛍光灯下電球下



●夜景を撮影した写真



夜景を撮影した写真



■使ってみて気になるところアレコレ

まず、文字サイズに関して。メニュー画面やウェブ接続時の文字サイズの変更はできる。また、送信メール作成画面での文字サイズの変更はできる。S!メールは、メール画面より設定を選択し、「S!メール」-「標準スタイル設定」を選択することで文字サイズを変更することができる。



受信メール画面



microSDカードの出し入れは、かなり面倒だ。カードスロットが奥まったところにあり、さらに小さいので、爪でmicroSDカードを押さないといけない。爪が短い人はなにか先の細いものを利用して出し入れをした方がようだろう。



microSDカードスロットが小さくて奥まったところにあるので、microSDカードの出し入れは面倒だ。



充電する際は、本体に直接ACアダプターを挿す必要がある。充電台は、オプションでも準備されていないのだ。充電時には必ず、充電端子のカバーを外して接続しなければいけない。これを毎日のようにしていたら、きっと充電端子カバーが取れてしまうのではないかなと心配だ。また、接続部分も独自仕様なので、充電が急に切れた際など、コンビニで売っている汎用のものが使えないという問題もある。



充電端子カバーをあけてACアダプターを接続する。ACアダプターの接続部分は独自仕様。



■Kijimoto's EYE

この端末は、いくつか抱えている問題があるので、お勧めする人は限定されるだろう。通話は普通、ウェブアクセスは切断されることが多く(これは筆者の端末のみかもしれないが)、充電がちょっとめんどくさく、さらには汎用の充電器が使えない。それでも薄さとデザインを気に入った人には、お勧めできるが、全ての人向けにお勧めするのは厳しいんじゃないかと筆者は思うのだが、いかがだろうか?



これぞソニエリ!新スタイル提案でケータイが10倍楽しめる「W44S」

5メガピクセル!強力なカメラ機能を前面に押し出した「910SH」

液晶が大きくなっても薄い!軽い! AQUOSケータイの第2弾登場

MNPと同時発売、903iシリーズ第一弾

auにはじめて登場、シャープ製端末「W41SH」

パソコンケータイをポケットに!ソフトバンク初のスマートフォン「X01HT」



709SC

ソフトバンクモバイル



記事訂正についてのお詫び 2007.1.15

1月12日に掲載しました「709SC」の記事内で2点誤りがありました。

1点目は、メールの文字サイズが変更できないという点ですが、「S!メール」についてはメール画面より設定変更が可能でした。

2点目は、カメラ機能の使用時、「両サイドは液晶画面で確認することができない」との表記がありましたが、画面の設定で変更でき、フルサイズビューが可能となっております。

上記2点につきまして、記事を修正させていただきました。



関係者各位・読者の皆様に誤解を与えてしまいましたことを謹んでお詫び申し上げます。



編集部:木地本 昌弥

Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.