レインボーアップスiPhoneアプリ講座も第3回ボイスピアノ(声を吹き込んでオリジナルピアノにする)が終了しました。
今回は、講座の内容ではなく、意外と人気のある授業の合間に行われているブレイクタイム講座を紹介しましょう。

■アプリ開発に挑戦する意義はあるのか?
さて今回のブレイクタイム講座のお題は、私たちがアプリ開発に挑戦する意義についてです。

簡単にいえば、私たちは、どのようなものを作ればいいのか、がテーマです。

■ブラウザの覇者となる巨人ビル・ゲイツ
作るアプリを考える前に、まずインターネットの歴史を振り返ってみます。

インターネットの普及に大きく貢献したのが、ブラウザアプリです。
ビル・ゲイツ氏が、インターネット エクスプローラーでPCブラウザの覇者となった第1次ブラウザ時代を経て、現在は、ケータイブラウザの覇権の争う第2次ブラウザ時代に突入しています。

インターネット業界人なら誰しも、「今はソーシャルグラフでしょ」というかも知れませんが、それよりも大事なものが「クラウド」と「ブラウザ」セットの覇権ともいます。

■牛若丸? スティーブ・ジョブズの離れ業
こうした大きな潮流の狭間に、現れるのがスティーブ・ジョブズ氏です。しかも歴史のターニングポイントに2回も登場する、身軽さです。

まず1回目は2001年。iPodとともに登場します。
それまでは、ビジネスやエンジニアリング的なインターネットの世界に、音楽というエンタテイメントをもたらしたのです。iPodは、PCとインターネットを利用することが前提とした小さなコンパニオンは、まだwebはみられない存在でした。

ジョブズ氏、2回目の登場は、2008年。講座に参加されているみなさんが持っているiPhoneです。
iPhoneには優秀なブラウザ「safari」が搭載されていますが、ジョブズ氏はsafariを使うことよりも、Apple Storeのアプリの利用を優先しています。スティーブ・ジョブズ氏は、そもそもブラウザが嫌いなようです。

■ブラウザの功罪
ブラウザは、PCでインターネットを利用するためには、優れたツールだといます。
しかし、ケータイやモバイルなど、PC以外の機器で利用する上では、決して万能なツールではないのです。

インターネットには、膨大な情報が溢れていますが、PCでは便利であったブラウザというインターフェイスが、ケータイや家電など、ほかのジャンルの操作性を制限しているともいわれています。

ブラウザは、たしかに多くの情報を受け取ることができますが、必要としてない情報も受け取れてしまいます。
最近はソーシャルグラフという村社会の勝手な発言も増加し、利用者の大きなストレスともなっています。

ジョブズ氏にとっては、自分に必要なものだけ、楽しめるものだけを自分の製品には入れたいのでしょう。

iPhoneのアプリとは、決してブラウザのよう広く万能なものを目差してはいないことを知りましょう。

本当に自分に必要なものだけを実現する。ストレートでシンプルにつきささるテーマで勝負すべきなのです。

■コンテンツがあるから成功する時代へ
サービスとしてインターネットを利用するiPhoneですが、そのハード面をみてみましょう。

その昔、トランジスタラジオは、家庭にラジオをもたらしました。
Apple IIも、家庭にコンピュータをもたらしました。
ウォークマンは、家庭の外に音楽を持ち出しました。
ファミコンは、家庭にゲームセンターをもたらしました。

これら、私たちの生活を変えてきたものは、すべてB to Bビジネスから脱却し、個人市場を生み出したことで、大きな産業を開花させてきました。

さらに、i-modeケータイは24時間のメール文化をもたらし、
iPhoneやスマートフォンは、ご存知の通り、オフィスや家庭からインターネットを持ち出したのです。
そして、今、KindleやiPodが、本を屋外に持ち出そうとしています。

こうした新しい生活スタイルを実現してきたもので、近年共通するのが、「コンテンツが揃っているから売れる時代」の到来です。この傾向は、ファミコン普及後から顕著になっています。

■個人市場が世界を作っていく
コンシューマ市場ビジネスという観点からみれば、世界のモバイル巨大企業でもあるサムスンやノキアは独自にコンテンツマーケットがあるにも関わらず、コンシューマディベロッパーがiPhoneほど集まってはいません。
コンシューマディベロッパーが集まっているスマートフォンはAppleとAndroidが顕著です。

iPhoneアプリの開発を目差すということは、こうした世界の多くにディベロッパーの中に入っていくということなのです。

■インターネット端末の台頭が世界を変えていく
日本では、i-modeの登場によって、ケータイに特化したWebサイトを生み出し、独自の利便性によりモバイルインターネットを実現しました。しかし、 10年も存在したi-modeをはじめとする日本のモバイルは、日本という国内では常識ですが、世界では非常識という現実をもたらしました。

世界では、インターネット端末は、スマートフォンであり、ダウンロード型の「アプリ」がメインストリームです。
iPhone以前にもスマートフォンは、存在しましたが、国を超えて世界の人びとにインターネット端末を知らしめたのが、iPhoneといってもよいでしょう。

■クラウドとデバイスをつなぐAndroid
iPhoneの後、新しく登場したAndroid。iPhoenの次に来るといわれているアンドロイドはどういうものかといいますと、「クラウドとデバイスをつなぐもの」なのです。

すでに
2020年には、家電の総ネットワーク化が見込まれており、各企業とも水面下で動きを激化させています。
KindleやiPadのように、電子書籍サービスや新しいテーマを持った通信端末がぞくぞくと登場するとみられています。

こうした流れの中で、Androidはもっとも、素晴らしいフィロソフィを持っているのです。
例えば「インテント」というアプリ間の連携を利用すれば、開発者はアプリに必要なサービスすべてを作らなくても、アプリを完成できるのです。つまり、すでに利用できる機能やサービスを利用して、自分が本当に作りたいオリジナル部分に集中できるわけです。

■自分が作りたいものが未来の過渡期になる
ここで問われるのが、自分が一番作りたいものです。当たり前ですが、自分が興味あるもの、作りたいものがないと何も生まれません。

iPhoneアプリ開発で、一番お話したかったことはここです。

例えば、iPhoneのようにパーソナルを前提とすれば、カップル向けデバイスがあってもいいわけです。なんていう興味があれば、たくさんアプリ企画が生まれてくるでしょう。自分がのび太君の気持ちになって、どんな道具が欲しいかを考えてみれば、案外、楽しい企画は生まれてくるものです。

あるべき未来の前に「過渡期」があります。

今流行っているのは「何かの過渡期」です。完成した未来の前に、新しい試みがあります。
その試みが、未来の世界を築いていくのです。

いつしか、あなたのアプリを搭載したいというデバイスが生まれるかも知れません。

これからはアプリケーションがデバイスを選ぶ時代なのです。

※今回のブレイクタイム講座は、「モバイル夜間大学」での内容を一部公開しています。

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