ITライフハック

企画書などの書類を作成する際には、人を引きつける文書作成を心がけたい。単に文字がずらずらと並んでいるだけの書類では、あまりに味気ないし、重要な個所が埋没してしまう可能性も。Word 2010では、文字や画像にさまざまな効果を施すことができるようになった。これらの機能を使いこなして、訴求力のある文書作りに挑戦してみよう。

■知っ得 No.0151　文字と画像に効果を加えて　見せる文書から魅せる文書へ
自分が利用するだけの文書と違い、企画書や解説書など、提出先となる相手が存在する文書は、「魅せる」必要がある。今回は、Word 2010の新機能を利用して、タイトル部分や画像がパッと目に入ってくるような文書を作成してみよう。

●見出し文字を手早く美しいデザインにする
Word 2007では、文字にはフォントやサイズ、色を設定することしかできなかった。ワードアートを利用すれば、特殊なデザインを設定することもできたが、Word 2010では、文字そのものに影や反射、光彩といった効果を設定できるようになっている。

まずは効果を設定したい文字を範囲指定し、［ホーム］タブの［フォント］グループで、［文字の効果］をクリックする。いくつかの効果を組み合わせたサンプルが用意されているので、好みのものがあればそこから選択してもかまわない。マウスポインターを合わせると、実際にどのようになるのかを画面上で確認することができる（画面1）。

画面1　文字の効果でサンプルを選ぶと、画面上で効果を確認できる

細かく自分で設定したい場合は、一覧の下の［文字の輪郭］［影］［反射］［光彩］でそれぞれ設定する。［文字の輪郭］では、文字の輪郭線を実線にするのか点線にするのか、太さをどのくらいにするのか、色をどうするかといった設定が行える（画面2）。

画面2　［文字の輪郭］の設定。色や太さ、線の形状などを細かく設定できる

［影］［反射］［光彩］では、それぞれ効果の種類をサンプルから選択できる（画面3）。これらもマウスポインターを合わせることで、その効果を実際に画面上で確認できるので安心だ。

画面3　［影］のメニュー。サンプルを選択すると、画面上で確認できる

また、オプションを選択すれば、［文字の効果の設定］ダイアログボックスが開き、塗りつぶしや輪郭、影、反射、光彩などを細かく設定することができる（画面4）。

画面4　オプションで数値を細かく設定することもできる

これらの効果はワードアートと違い、テキスト自体に設定されるため、あとからフォントやサイズ、文字色を変更することも可能だ。

●写真のアート効果で人目を引く
Word 2007では、挿入した画像の明るさやコントラストの変更、および色調を変更することができた。Word 2010では、さらにぼかしをかけたりパッチワーク風にしたりといった、画像編集ソフトで設定するような効果を付けることができるようになった。

挿入した画像を選択した状態で、［図ツール］の［書式］タブで、［調整］グループの［アート効果］を選択する。効果の一覧が表示されるので、好みのものを選択する（画面5）。効果が設定された状態は、画面上に表示されるので参考にするといいだろう。［アート効果のオプション］を選択すれば、細かい調整を行うこともできる。