オーバークロックの世界では、世界的にも有名なduck氏から突然、編集部にメールが届いた。
2010年9月1日、ロサンゼルス郊外のOrange County EVGA オフィス内のブースにおいて、地元メディアや、intel USAとEVGA関係者立会いのもと、世界記録挑戦イベントが行われ、世界記録を達成したというのだ。「おめでとう!」のメールを、すぐさま返信したのは言うまでもない。

そもそもパソコンの性能は、プロセッサ(CPU)の能力に大きく依存する。パソコンを自動車にたとえれば、CPUはエンジンに相当するPCパーツなのだ。そのCPUを極限にまで高めた世界記録を持っている人物こそ、duck氏なのだ。

duck氏によると、「いきなり世界記録!duck氏がインテルのプロセッサーで世界一を達成」の記事でも紹介した6月のインテルイベントにおいて、インテル Core i5 655Kの世界記録となる7.122GHzを達成したが、今回はOrange County EVGA オフィス内のブースにおいて、ストリーム中継中に同CPUを使用して、7275.47MHzの世界記録を達成したという。


さらに、中継は終わってしまったが、最終的に7307.84MHzを達成したというのだ。

Core i5 655Kは32nmプロセスルールを採用したCPUコアと、45nmプロセスルールを採用したGPUコアを1パッケージに実装した「Clarkdaleコ ア」を採用するデュアルコアCPUで、定格動作クロックは3.2GHz、 ターボ・ブースト・テクノロジー有効時での最大動作クロックは3.46GHzとなっている。7307.84MHz(7.30784GHz)が如何にとてつもない記録であるかを、理解して頂けただろうか。

duck氏によると、この7307.84MHzという記録は、インテル Core i5 655Kの世界記録であると同時に、インテルがiシリーズのCPUを世に出してからのオーバークロックの記録として、最高の数値だという。つまり、現在主流のCPUであるインテル Coreシリーズすべての中でも、世界記録なのだ。

「インテル USA本社公認のOverClock世界記録は世界でも初となるでしょう。」(duck氏談)

なお、今回のオーバークロック世界記録については、EVGAのトップページでも大きく報道されている。



オーバークロックは、パソコンを壊す危険性が高く、決してお勧めすることはできない。しかし、オーバークロックイベントは、見ているだけでも楽しいし、PC業界の活性化にも繋がる大事なイベントだ。そういう意味では、日本はまだまだ世界に遅れをとっていると言っても過言ではないだろう。

duck氏によると、インテル USA本社の要請を受けてシアトルのPAX West ゲーマーズイベント EVGAブースにおいて、主にVGA(ビデオカード)を中心としたオーバークロックを9月3日より実施するそうだ。続報が入ったら、またお伝えしたい。

PCracer duck Official Blog

■オーバークロックに関連した記事をもっと見る
いきなり世界記録!duck氏がインテルのプロセッサーで世界一を達成
あっさり世界記録!duck氏が語るオーバークロック世界一への野望