MEMSシャッター型ディスプレイ


RGBにYをプラスしたり、240Hzで駆動させたり、最近、著しく進化を見せる液晶だが、液晶を使って光を制御するという基本的な構造は変わっていない。その構造を根本から見直して、まったく新しい機構を作り上げた日立製作所のMEMSディスプレイが、参考出展されていた。

並べられた黒い横長のものが心臓部となるシャッター。これが開閉する

MEMSとはMicro Electronics-Mechanical Systems Shutterのこと。機械式のシャッターを高速に動かして光の透過を制御するというものだ。

液晶タイプだと、RGBの各色のカラーフィルターや偏光フィルムを通して光が目に届くのだが、MEMSは元々色の付いた光源から発信された光がそのまま目に届くためとても明るく、色も鮮やかなのだ。実際に液晶ディスプレイでは、光源の6~8%の光が目に届く一方、MEMSシャッター方式だと約60%の光が目に届く。このため、色再現性が高く、消費電力を低く抑えることができる。

表示は、透過型と半透過型白黒のモードが切り替えられる。つまり、テキストを中心に表示するような白黒だと反射型でバックライトが必要ないモードとなるため、消費電力を0W近くまで抑えられるのだ。そのため、低消費電力が求められる、携帯電話や携帯型の情報端末、デジタルカメラなどの用途に最適とのこと。

また、液晶ディスプレイに比べて温度の依存度が低い。低温度環境でもキレイな表示が可能となっている。

参考出展されていたディスプレイは画素数320×240ドットで2.5インチと小型端末向けのもの。工場での量産も可能となっているほど開発は進んでいるらしく、すぐにでも実用可能のようだ。

日立製作所

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