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注目を集めた記事を振り返る「ITフラッシュバック」では、携帯電話業界に波紋を投げかけた、auの2010冬-2011春モデルを振り返ってみよう。
2010年10月18日に行われた2010冬-2011春モデル発表会では、au携帯電話として全14機種を投入することで端末数を充実させたほか、Android OS搭載のスマートフォン「ISシリーズ」については、先駆けて発表された「IS03」とあわせて4機種が次々と登場することとなった。
そして、「IS03」発表会時にKDDI 代表取締役執行役員専務 田中 孝司 氏が口にしたau端末へ投入予定となっていた「禁断のアプリ」が明らかになった。
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「未来へ行くならアンドロイドを待て Android au」。スマートフォンで出遅れていたauが、巻き返しを目指して発信したキーワードだ。
TCA(電子事業者通信協会)が発表している携帯電話契約者数情報でも分かるように、2008年あたりから、auの契約集の伸びが鈍化してきた。ちょうどボーダフォンがソフトバンクモバイルとなり、攻勢をかけ始めた時期だ。ソフトバンクモバイルの攻勢は、広告宣伝、端末の開発、料金施策、iPhoneの投入と矢継ぎ早に行うことで、NTTドコモ、auを一気に突き放した。
そこでauは巻き返しを図るため、2010冬-2011春モデルの投入したのだ。データ通信ではEVDOマルチキャリアに対応した「WIN HIGH SPEED」を投入し、受信速度を最大9.2Mbpsまでアップする。そして、スマートフォンを一挙4機種投入することでラインアップを拡充する。
これだけでは、不十分と考えたauでは、Skypeとアジアで初めて戦略的包括提携を行ったわけだ。日本でも約69%の人が知っているSkypeだが、パソコンのみでの利用が約87%で、モバイルのみ、モバイルとPCの両用があわせて13%と低い。
国外ではノキアやエリクソンの携帯電話端末で利用できたSkypeは、日本国内ではiPhone向けには製品版が提供されていたが、Android向けには製品版が提供されていない。それが、「IS01」と「IS03」以降に登場するAndroidスマートフォン、2011年以降にはBREWを搭載するauの携帯電話へ順次対応していくとしている。今後、かなりの機種でSkypeが利用できるようになるわけだ。
Skypeは通常、データ通信回線を使うのだが、auでは品質にこだわり携帯電話の通話用の回線網を使うこととした。携帯電話の通話品質基準が高いauだからかもしれない。しかも、専用アプリを用いることで、電池の持ちを改善しているとのことだ。
しかし、携帯電話通信網を使うということは、パケット通信と違い通話品質はかなり期待できる。その一方で通信回線を占有する問題がある。料金もパケットとは違う料金体系になりそうだ。
KDDI 田中常務は「料金については、今後明らかにする」と期待を持たせたままauの2010冬-2011春モデル発表会が終わった。音声通話料、通信網を圧迫する可能性があるうえ、無料が浸透しているSkypeでどのような料金体系となるのか。今後が注目される。
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