NHN Japanで、企画を担当する柏木誠(staffカッシ)氏


- ITライフハック特別インタビュー -
インターネットゲームポータルサイトの先駆けとして、我々ネットユーザに愛され続けた国内最大級の「ハンゲーム」が、今年の11月1日に、なんと10周年を迎える。その前日となる10月30日には、「業界初の大規模リアルタイムオンラインイベント」として、グループスタッフ総勢500名がバックアップし、30万人の同時接続を目指す前代未聞のチャレンジを掲げたのだ。

もちろん、ユーザにとっては、計700名に豪華景品が当たる「30万人の大ビンゴ大会!」(ビンゴカードの配布は、27日から実施中)や、Ustreamライブ配信(ハンゲームチャレンジ放送局!)、ハンゲームで提供している50タイトル以上を対象にしたイベントなど、楽しめるラインナップが用意されている。

運命の日を目前に、10周年企画の中心スタッフで、「ハンゲーム」を運営するNHN Japanにて、リサーチ&マーケティングを担当する、八木祐介(staffルポン)氏、企画担当の柏木誠(staffカッシ)氏に、話をうかがってきたので、お届けしたい。

――11月1日には、いよいよハンゲームは10周年を迎えますね。もちろん、途中から加わったスタッフの方も多いと思いますが、この10年間は、ハンゲームにとってどのような期間だったのでしょうか?

柏木:10年間、とにかくチャレンジ!チャレンジ!!の連続だったと思います。私は2003年の入社なので全ての場面に立ち会えたわけではないのですが、例えば無料オンラインゲーム事業の展開から始まり、BtoBビジネスからBtoCビジネスへの方向転換、アバタービジネスの確立(無料だったアバターの有料販売)、新サイトへの挑戦など、日々チャレンジしてきたからこそ、10年を迎えることができたのだと思います。

――しかも、今年は、記念イヤーということで、企画イベントが続いたそうですね?
NHN Japanで、リサーチ&マーケティングを担当する八木祐介(staffルポン)氏

八木:はい、「これまでの10年を振り返り、これからの10年の礎を築く」をコンセプトに実施してきましたが、それを踏まえて、ピークタイムには常時15万人以上の方が同時に接続するサービスにまで成長した「ハンゲーム」のプロセスを振り返るために、同時接続者数のターニングポイントであった、5万、10万、15万に着眼し、お客さまと一緒に、人々の集まりを体感できるようなことに取り組んできました。

――ハンゲームは、スタッフとユーザとの距離感が近いことでも知られています。

八木:ありがとうございます。7月にオフラインで5万個のドミノ倒し、8月にも同じくオフラインで10万個のビーチクリーン企画、そして9月には弊社のオンラインパズルゲームで15万ピース分のパズルを作るというイベントを実施してきました。全てライブ配信を行い、その瞬間をより多くの方に共感していただく取り組みも同時に実施しました。結果としてお客さまとスタッフが、まさに“その瞬間”を共感し合えたりと、多くの反響をリアルタイムで頂きましたね。

――ユーザとの距離を縮めようと、常に大変努力をされていますね。

八木:そうですね。オフラインイベントやライブ配信がメインですが、スタッフが積極的に顔を出し、また公式サークルやブログというコミュニティの場を活用し、お客さまと真剣に向き合い、休日も深夜も関係なく、スタッフが協力して“できる限りの対応”を丁寧に行ってきたつもりです。インターネットで提供しているサービスとはいえ、運営している我々が自動販売機のような存在になってはいけないと感じていました。お客さまとスタッフが、ドミノ倒しなどもそうですが、オン・オフ問わず、同時に楽しむイベントなどを行う事で、その結果、お客さまに親しみを覚えて頂き、信頼に結ぶつくサービスを提供することができると。ここに、最もこだわりました。

――ユーザにとっては、とても嬉しい言葉だと思います。

柏木:細かい話しかもしれませんが、いわゆる“アラシ”などでサイトが殺伐としないように、不適切な書き込みなどを削除するなどの活動は、通常は専門のコミュニティパトロールの担当者が行っています。しかし【公式】ハンゲーム10周年サークルでは、私たちが自ら行っています。全て自分たちの目で見て判断し、良い方向にコミュニティを向かわせたい。言葉でいうのは簡単ですが、数万人規模になったサークルでは非常に大変なことだと実感しています。でもこれも我々のチャレンジの一つなのです。

――なるほど。ただ、10月30日(土)には、30万人同時接続を目指す一大イベントを行いますが、30万人の大台は容易ではないと感じます。具体的にはどのようなイベントになりますか?

八木:30万人については、これまで一歩一歩積み重ねてきた数字の延長です。妥当に考えれば次は20万ですけれど、妥当すぎたら10周年を大々的に楽しむお祭りとしては弱いかなと思い、いっそのこと30万を目指してみようと思いました。行けるところまで行こうぜ!って感じですね。また、これまでの10年を支えていただいたお客さまと、また我々スタッフが一緒にその瞬間を共感したいという思いもあります。ですので、7月から実施してきた10周年記念イベントと基本コンセプトは変わっていません。ただ“お祭り”ですから、ビンゴ大会などお客さまにドキドキしながら楽しんで参加頂ける施策だけでなく、かつてない規模のゲームイベントも併せて実施します。

――参加スタッフも500名とお聞きしておりますが?

柏木:500人という規模は最初から目指していたわけではありません。正直そこまで参加してくれるとは当初は思ってはいませんでした。
ただ、スタッフがお客様と直接触れ合うキッカケとしても10周年を位置づけたかったですし、お客さまに支えられていたからこそ、迎えられる10年だという実感を持ってほしかったのです。そのことを伝えるために各部門への説明を丁寧に行いました。その結果、賛同してくれる仲間が増え、これほどの規模になりました。イベント内容は、基本的に極めてシンプルです。お客さまを“おもてなし”する。その“おもてなし”を「ハンゲーム」で提供している様々なゲームで行うということです。

――ビンゴ大会では、かなり豪華な景品なんかも用意されているそうですね。

柏木:液晶テレビや電動自転車、マッサージチェアなどの景品に加え、ハンゲームのお知らせ掲載の権利や、デザイナーのイラストなど、ちょっと変わった景品も用意してあります。
また、ビンゴは同時接続者数が増えれば増えるほど商品が増えていきます。さらにイベント当日、外出などで自宅のパソコンから参加出来ないお客様向けに、携帯電話やスマートフォン版ハンゲームからでも参加できるようにしました。

――他にも、ゲームイベントがありますね。

柏木:3つの種類のイベントを用意してあります。
・ブーストイベント
  ⇒その時間に対象ゲームで遊べば経験値がいつもよりアップします。
・公約イベント
  ⇒ゲームでの同同時接続者数に応じて、嬉しいことが起きます。
・スタッフ参加イベント
  ⇒スタッフがゲームに入って“おもてなし”を行います。

このように、普段からとことんコアゲームを遊んでいるお客さまから、ライトなゲーム層まで幅広く楽しんで頂けるようにしています。

――他にも、ユーザが楽しめるポイントはありますか?

柏木:当日はustreamでのライブ配信も行います。イベントを行っている、我々運営スタッフの姿を見せることで、お客さまとの距離を近づけることも狙いとしてはありますが、それ以外にもライブの楽しさを活かしたプログラムを用意してあります。

八木:ライブ配信では、今まで“リアルタイム”を追求するために、即興で色々と試してきました。リクエストを受けてモノマネをしたり、お客様とちょっと変わったゲームの遊び方を考えてみたり。“リアルタイム”だからこそ!というような仕立てで、ラジオを聴くような感じで、当日はお楽しみいただこうと思っております。ライブ配信の中心は私がメインで行います。放送事故必至!(笑)というのは冗談ですが、ハンゲームチャレンジチャンネルという名前だけに、何が起こるかわからないところも楽しみのひとつですね。

――では、核心に入ります。これまでの最高同時接続者数は、16万人強と聞いていますが、今回目指す同30万人という数字。ずばり、勝算のほどはいかがでしょうか?

柏木:16万強という数値は、今回の様なイベントでマークした数値ではありませんでした。だからこそ、今回の10周年を記念した“イベント”で30万人の同時接続を
本気で狙いに行きます。

八木:30万人は、簡単ではないでしょう。でも、もちろん狙いますよ!その瞬間に大勢のお客さまとスタッフが、まさにその“瞬間”を体感し、楽しんでいただく、そのプロセスがあってこそ、これからの10年の礎を築けると思っておりますので。

――最後になりますが、流れの速い、インターネット業界において、今後ハンゲームが担う役割や、目指すべき方向性などあれば、教えて下さい。

柏木:私は企画職なのですが、私の仕事内容は?と聞かれたら「お客さまの笑顔を作るのが仕事」と答えています。それを踏まえて、ハンゲームが担う役割は「インターネットで繋がっている全てのお客さまの笑顔を作る場所」だと思っています。

八木:インターネットサービスで唯一無二のものですね。これは技術的にももちろんですが、そこに、今回のイベントの様に、お客さまとの交流を行う事で、我々のサービスの優位性や、独自性をストイックに追及し、これまで以上に多くのお客様に愛されるサービスにしていきたいと思っています。

ハンゲーム10周年記念 特設サイト