AV融合、生活サポート、シンプルと3ジャンルのスマートフォンを予定している

とはいっても、まだシェアは1割程度で、本格的な普及拡大期に入るのは2011年になる。そこで、Androidを搭載したスマートフォンを2011年前半に投入するとしている。海外向けには2012年前半に投入する。そして2015年度には国内、海外あわせて1500万台の販売を目指すとした。

2011年に投入するスマートフォンは、「生活サポート端末」「AV融合端末」「シンプル端末」の3ジャンルに分類し、まずは「生活サポート端末」から投入する。「生活サポート端末」とは、映像を楽しむ、生活を快適にする、生活家電とつながるをキーワードにした、使いやすさを追求した端末だ。

続いて「AV融合端末」を投入する。薄型テレビ「VIERA」、デジタルカメラ「LUMIX」といったブランド名を持つ端末となる。3Dディスプレイ、カメラ、フルHD動画、デジタル放送、コンテンツ連携といったAVを中心とした機能を搭載する。つまり、パナソニックグループ全体の技術力を結集させることになる。すでにパナソニック、パナソニック電工が開発を進めているものがあるため、どのようになるかは分からないが、デジタルカメラや薄型テレビの事業と共同で進めるとした。

このほか、シンプルタイプのものも登場するとのこと。2011年度に投入するスマートフォンについて機種数は明言しなかったが、3機種以上になる予定だ。

パナソニック、パナソニック電工、三洋電機で新事業体制を構築していく。そこで、無線技術を核に、スマートフォンがさまざまな機器と連携するのだ。このように、全社的な展開を行うということは、薄型テレビやデジタルカメラをはじめとしたパナソニックのさまざまな機器にAndroidを採用することにもつながっていきそうだ。

LUMIX Phoneのデザインにはコダワリがつまっている

引き続き、パナソニック モバイルコミュニケーションズ 商品企画 津村敏行氏が2010年度下期の新製品を紹介した。目玉は「LUMIX Phone」だ。NTTドコモ、ソフトバンクモバイルから「P-03C」「001P」として登場する。

「LUMIX Phone」は、デジタルカメラ「LUMIX」で培った高画質、LUMIX譲りの操作性、携帯電話ならではのネットワーク連携にこだわっている。分かりやすいのはそのデザインだ。シャッターボタンは大きくと押しやすい。高輝度フラッシュは手が被らない中央部に配置している。構えたときに指がレンズにかからないようにサイドから32mmの位置にレンズを配置している。ストラップの取り付け穴はストラップがレンズにかからないところにある。このような細かいコダワリがLUMIXから継承されているのだ。
デジタルカメラ「LUMIX」では、将来的には通信機能を多くの機種で搭載することになるかもしれない。しかし、現在は「LUMIX Phone」は通信機能を持つ「LUMIX」という位置づけとなり、デジタルカメラとそん色ない機能を持っていても、直接「LUMIX」とは競合しないとしている。

今後、スマートフォンをグローバルで展開していくほか、AV性能、環境性能、ネットワーク機能などパナソニックが得意とする機能を充実させていくとした。

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