スマートフォンから広まってきたAndroidの勢いはとどまることを知らない。続々と勢力拡大中のAndroid搭載タブレットソニーがテレビにAndroid採用など、拡大の一歩をたどっている。

その中でKDDI研究所が、ケーブルテレビやIPTVに使えるAndroid搭載セットトップボックス(STB)を試作した。IS03でスマートフォンの反撃を開始したKDDIのAndroid戦略の一役を担いそうだ。

ポイントは、STBと携帯端末との間でアプリケーションやサービスの連携が容易になることと、スマートフォンなどの開発で得た開発資源やノウハウを活用することでコストや開発期間が削減できることだ。

このメリットは大きく、短期間で低価格なSTBが登場する可能性が高くなるのだ。さらに、ケーブルテレビとIPTVの両方で共通プラットフォームとして採用することで、ポータルや番組表などの基本的なSTB機能のほか、情報家電やクラウドとの連携といった幅広いサービスを横断的に展開できる。

試作されたSTBは、基本機能としてIPTVフォーラム技術仕様準拠のIPマルチキャスト・VOD受信機能、日本ケーブルラボ運用仕様に準拠したケーブルテレビ放送の受信機能、Android上のソフトウェアとしての通信・放送連携アプリケーションの構築・提供が可能となっている。これにより次世代STBに最適なアーキテクチャーや通信・放送連携アプリケーションの検証を行なっていく。

今回のSTBは12月1日~3日まで、パシフィコ横浜で開催される組込み総合技術展「Embedded Technology 2010」のOESF(Open Embedded Software Foundation)ブースに出展するとしている。

メーカーが販売店を通じて提供するGoogle TVと違い、STBはケーブルテレビ局から提供される。つまり、放送局との親和性も高く、米3大テレビネットワークの反感を買ったGoogle TVと違い、順調に展開できるかもしれない。

KDDI研究所

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