IDC Japanの国内モバイルデバイス市場の2010年第3四半期（7～9月）の出荷実績と2014年までの市場予測によると、第3四半期の国内スマートフォン出荷台数は、前年同期比3倍以上プラス成長の155万台となった。これは、「iPhone」に加え、通信事業者の積極的な販売戦略が功を奏して、Android端末が一般ユーザーから高い支持を得始めたことによるとIDCでは分析している。

新たな市場開拓の柱として期待されていたメディアタブレット市場では2010年6月にiPadが登場した。ただし、発売当初の販売は好調であったものの、徐々にその勢いに陰りが見え始め、同年第3四半期の出荷台数実績は18万台にとどまっている。今後は、「実質ゼロ円販売」を開始させたソフトバンクの市場戦略に注目が集まっているとしている。

IDCでは、今後の国内モバイルデバイス市場（スマートフォン端末、メディアタブレット、モバイル通信カード、3Gパーソナルルータ端末、3Gデジタルフォトフレーム、ノートPCの全てを含む）は、現在のスマートフォン市場の急拡大を踏まえ、2010年は出荷台数1840万台を見込み、2014年は同3889万台（2010年の2倍以上の市場規模）を予測している。メディアタブレット市場においては、2010年の出荷台数が50万台に達し、2011年には同142万台に拡大する一方、ノートブックPC市場は2010年の出荷台数を803万台、2011年は微減の799万台とみている。特に、メディアタブレット市場は、複数の通信事業者やメーカーが新機種投入を積極的に行う可能性が高いため、市場は拡大基調となると予測している。

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