バレンタイン恋愛詐欺や、無料iPadの詐欺など、さまざまなサイバー犯罪に対して注意を促してきたセキュリティ・テクノロジー企業のマカフィーだが、これから大きく変わろうとしている。

2010年8月、米インテルは、マカフィーの全普通株式を約76億8000 万ドル、1株当たり48ドルの現金で取得することでマカフィーと合意した。そして、2011年1月、EUがインテルのマカフィー買収を承認した。買収での最後のハードルを乗り越えたのだ。

マカフィー ワールドワイドチャネル担当シニアバイスプレジデント Alex Thurber氏が、この買収について振り返っている。

Alex Thurber氏は、「ここ数カ月を振り返ってみると、買収について、機会と興奮という2つの言葉が繰り返し言われてきました。マカフィーとインテルのブランドが体現する“卓越性”、“革新性”、“成長”、この3点により、マカフィーはビジネスをさらに成長させていきます」とこの買収について期待を寄せている。

買収後の一番大きな変化は「マカフィーのセキュリティの専門知識とインテルのハードウェアテクノロジー全般の専門知識が結集することによる技術革新の加速です」(Alex Thurber氏)と語る。デスクトップからサーバー、ネットワーク、データ保護、モバイルにいたるまで、セキュリティ分野には大きなチャンスがあるが、インテルのノウハウを活用することで、本当に必要とされるセキュリティ製品をより早く、よりよい方法で提供できるようになるとしているのだ。

世界シェアトップのノートン、日本国内で強いウィルスバスター、人気が急上昇中のカスペルスキーなど、セキュリティソフト分野は激しい競争にさらされている。その中でもマカフィーは、さらにシェアを伸ばしていきたいところだ。一方のインテルは、セキュリティ事業を持つことで、半導体の優位性を向上したいと考えている。

セキュリティの重要性を知っているインテルが、どのようにマカフィーの技術を取り入れるのか。マカフィーは、インテルのノウハウを取り入れるだけでなく、インテルのパートナーを通じて、どのようにセキュリティソフトの拡大を進めるのか。そして、ハードウェアとソフトウェアの両面でどのようにしてサイバー脅威に対抗していくのか。今後の戦略が注目を集めている。

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