パソコンや携帯電話、携帯ゲーム機、今人気のスマートフォンなど、身の回りには便利で楽しいツールが溢れかえっている。でも、ずっと使っていると、目が疲れてきたり、痛みを感じたりする。ドライアイなどもその一つで、悩まされている人は多いのだ。しかも、そのまま放っておくと体調不良や病気の原因にもなるらしい。

実は、このような症状は「VDT(Visual Display Terminal)症候群」と言われ、現代病として注目されているのだ。

なぜVDT症候群が起こるのだろう。そしてどうしたら予防できるのだろうか。

■パソコン画面を見続けると目や体に大ダメージが!
パソコンを使っていると、視線だけを画面上移動させて、長時間同じ姿勢を続けていることが多い。しかも画面に集中するので、まばたきも極端に少なくなっている。このような状態は、目や体に大きな負担をかける。これが「VDT症候群」の原因の一つとも言われているのをご存じだろうか。
目が疲れる、かすんで見えるなどの“目の疲れ”のほか、頭に圧迫感や痛みを感じる、肩や首にコリがあるといった “身体の症状”が現れたり、イライラして怒りっぽくなる、不安を感じる、ネガティブになるなどの“精神の症状”も感じたりしたら、要注意だ。もしかすると、あなたはもうVDT症候群なのかもしれないのだ。

■自分の疲れは、自分が一番知らないという落とし穴
自分がどのくらい疲れているのか? 自身の疲労を自覚できる人は意外と少ないものだ。
医者の不養生ということわざにもあるが、ただの目の疲労とか、肩こりだと見逃していると、大きな代償を払うことにもなりかねない。

そこで、おススメなのが、「パソコン作業のストレス診断」だ。簡単な質問に答えていくだけで、自分の疲労度がチェックできる。しかも単に診断するだけでなく、“定期的に休憩しよう”や、“モニター設定をチェックしよう”といったVDT症候群の抑制に向けたアドバイスまで受けられるのだ。

まずは、こうしたサービスを使って自分の状態を自覚してみよう。
筆者も試してみると、「ぐったリーマン」とかなりやばい状態だった。

■買ったままのディスプレイは明るすぎる?
「ぐったリーマン」と診断された筆者自身のVDT症候群を改善する方法を調べてみた。

ディスプレイは使い方によって、VDT症候群の進行を和らげることができるという。まずは、ディスプレイの角度、高さが、きれいな姿勢で使いやすく調整されているかをチェックしてみよう。ディスプレイを正しく設置すれば、姿勢が改善される。これが第一歩となる。

そして重要なのが、ディスプレイの性能だ。
パソコンで書類の作成・閲覧するだけでなく、紙の書籍までデジタル化され、ディスプレイで文字を読むことが急激に増えている。しかし、紙の書類と比べると、どうしてもディスプレイ上の書類は読みにくいし、疲れるやすいと感じる人も多い。
その理由は、紙とちがってディスプレイは画面自体が発光しているからだ。文字を読むにはまぶしすぎるため、紙の書類を読むより目が疲れてしまうわけだ。

特に最近のディスプレイは、見た目をよくするために購入時に画面が極端に明るく設定されているケースが多いのだそうだ。ゲームやDVDなどを楽しむのにはいいかもしれないが、そのまま使っていると知らずに目に負担をかけているのだ。

■ディスプレイ選びがVDT症候群改善のポイントだ
では、画面を暗く調整すれば解決するかというと、そんなに簡単なではない。ディスプレイの輝度を下げれば文字は読みやすくなるが、今度は写真やWebサイトが見づらくなってしまうのだ。これでは仕事の効率が落ちてしまう。

あちらをたてれば、こちらがたたず。難しい。
この問題を解決するには、ディスプレイの明るさを作業シーンや扱うアプリケーションによって最適な明るさや色味に自動切り替えする機能「Auto EcoView」と「Auto FineContrast」を活用することだ。

この技術は、先に紹介した「パソコン作業のストレス診断」コンテンツを公開している液晶ディスプレイメーカー((株)ナナオ、ブランド名:EIZO)の製品に搭載されている。

「Auto EcoView」は作業環境に合わせて、ディスプレイの明るさを自動調整してくれる。また、「Auto FineContrast」は、使用するアプリケーションに合わせて、自動で最適な明るさや色味に切り替えてくれるのだ。

これならWeb動画の閲覧時は明るくテレビに近い色味で、書類の作成や閲覧時は、紙の風合いに似た「Paperモード」と、自分で設定をいちいち変更しなくても、いつでも目に負担が少ない環境で作業ができるというわけだ。

調べてみると、普段は気にしてなかったディスプレイが、予想以上に健康に影響していることがわかった。安かろうだけでディスプレイを選ぶことは、自分の健康と引き替えにしているようなものなのだ。

ナナオでは、インターネットや銀座の直営店などで疲れ目対策講座を実施しているとのこと。無料で受講できるので、目の疲れや肩こりで悩んでいる人は、参加されてはいかがだろうか。

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