東日本大震災では、各地の被災情報や避難所の様子、福島原子力発電所の現状など、各地に刻まれた地震の爪痕が報道されている。このなかで総務省やキャリアは、不安をあおるようなチェーンメールへの注意を喚起している。しかし、震災で問題になっているのはそれだけではない。この震災に便乗して、サイバー犯罪やオンライン詐欺といったWebサイトを通じた攻撃が発生しているのだ。
トレンドマイクロでは、災害に関連したサイバー攻撃などの情報を随時公開している。

■震災に便乗した偽サイトが出現
トレンドマイクロでは地震発生の翌日である3月12日から13日にかけて、「earthquake」(地震)「japan」(日本)「tsunami」(津波)「relief」(復旧)「disaster」(災害)「fund」(基金)「donation」(募金)などの言葉が含まれるドメインが少なくとも100件登録されたことを確認している。被災者への援助や寄付を募るための正当な目的で開設されたサイトもあるが、不正な詐欺サイトの可能性もある。フィッシング対策協議会でも日本への義援金をかたるフィッシング詐欺サイトを確認したとしている。

■地震に関するキーワードに注意する
検索サイトで「Most Recent Earthquake in Japan(日本でもっとも新しく起きた地震)」というキーワードで検索した時に、検索結果の上位に悪質なWebサイトへのリンクが表示される事が確認されたとのことだ。これは、災害に関連したキーワードを利用して、悪質なサイトへ誘導したり、偽セキュリティソフトをダウンロードさせようとしていると考えられる。

■津波、原発などのファイル名を使ったウイルスが流行
トレンドマイクロでは、災害に関連したメールにウイルスを添付しユーザに送る事例が確認したとしている。添付されているファイルは拡張子が「exe」「scr」「doc」「xls」などで、ファイル名に「地震」「津波」「原発」「節電」「家族安否」などの災害に関連した文字が含まれているとのことだ。ファイルを開くとウイルスに感染し、感染したパソコンから何らかの情報を不正に入手しようとしているらしい。トレンドマイクロでは、現在、攻撃者の意図は明らかでないとしながら、注意を呼び掛けているのだ。

どのサイバー攻撃でも対策として、ウイルスバスターのTrendプロテクトを有効にし、警告が表示されたWebサイトは開かないようにする、いつも以上にメールやWebサイトに注意して不審な場合は開封・閲覧しない、義援金や寄付金は信頼できる企業や団体を選ぶこと、信頼できる情報発信元からの情報以外は参照しないようにすることが重要だ。

トレンドマイクロ 災害関連セキュリティ情報

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