東日本大震災では、東京電力福島第1原子力発電所が壊滅的な被害を受けた。いまでも危機的状況は続いている。東北電力も同じく太平洋岸、宮城県牡鹿郡女川町に女川原子力発電所がある。
女川原子力発電所では、1号機と3号機が通常運転中、2号機が原子炉起動中のところ、地震発生に伴い、3月11日14時46分に全号機で原子炉が自動停止した。震災時に安全確保のために設計通りに停止したもので、原子炉の温度も100度未満と冷温状態で安定している。
だが、国内観測史上最大規模の地震が女川原子力発電所に襲ってきた状況を東北電力が明らかにした。

地震発生時に、女川1号機原子炉建屋地下2階に設置している保安確認用地震計で567.5ガルを観測した。地球表面での重力加速度が約980ガルのため、その揺れの大きさが分かるだろう。基準地震動Ssに対する最大応答加速度値を一部上回っているものもあるが、ほぼ同等となっている。つまり、ほぼ耐震設計で想定した範囲内だったと言える。

一方、女川原子力発電所の潮位計で観測された津波の高さは、女川の基準面(東京湾平均海面-0.74m)+約13mと非常に大きな津波であったことが分かった。しかし、敷地の高さ(基準面+約13.8m)を超えていないことが確認された。東北電力では、敷地海側の一部に海水の浸入痕があったとしているが、主要な建屋には到達していないとのことだ。

今回の分析を元に、耐震裕度向上対策を踏まえた評価を実施するとともに、発電所の信頼性を向上させるための津波対策に取り組んでいくとのことだ。東海地震の発生が警戒されているが、今後の震災・津波対策に生かしてほしいところだ。

東北電力

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