パソコンを自分の手で組み立てるユーザーにとって、新しいマザーボードは、CPUの新製品が登場するくらい衝撃的なものだ。しかし、メーカー担当者から直接詳しい情報を聞ける機会は年に数回程度のイベントでしかない。ユーザー同士が直接語れる場は、さらに少ないのが現状だ。

そうした状況に対して、常に革新的なマザーボードを提供しているGIGABYTEは、同社としては国内初となるワークショップを開催した。

このワークショップは、GIGABYTEの製品やその特長を紹介したり、ユーザーから質問や疑問をGIGABYTE社員に投げかけたり、双方向のコミュニケーションによって毎回のテーマに沿って楽しく学びながら、交流の場となることを目的としている。

今回は、同社の最新技術や海外のゲーマーから注目を集めている最新マザーボード「G1-Killerシリーズ」の解説と、特許技術のDual BIOSリカバリー実現のほかに、謎の新製品まで登場するサプライズもあった。

■品質の向上、技術の向上に取り組んでいる – 日本ギガバイト岩政氏
第一部では、「GIGABYTEユニークフィーチャー大解剖!!」と題し、営業担当 岩政氏による、マザーボードの最新技術や新製品についての解説があった。
GIGABYTEマザーボードの最新技術を語る、日本ギガバイト 岩政氏

岩政氏は、同社のマザーボードの歴史から語り始めた。時代は2006年までさかのぼる。当時のマザーボードは、比較的安いコンデンサーを使っていたり、部品にこだわったり、どちらかといえばスペックのほうにこだわる傾向にあった。

そこでGIGABYTEは2006年くらいから、よい部品を使ってマザーボードの寿命を延ばそうと考え、冷却効果を高める技術「Ultra Durable」を採用した。それ以来、同社は毎年のように新技術を開発し、その技術を取り入れたマザーボードを提供している。

「毎年、テーマを決めて、品質の向上、技術の向上に取り組んできました」と、岩政氏は同社のマザーボードが品質を第一に考えている点を強調した。

たとえば、2オンスの銅箔層は、1オンスのものと比べて冷却効果が高いので、主要な製品に採用している。同様に、Driver MOSFETもマザーボードの発熱を抑える効果がある。

日本製コンデンサーのように高価な部品を採用すると、そのぶん製造コストが高くつくわけだが、徹底した企業努力によって、エントリーモデルに対しても惜しげもなく新技術を採用している。GIGABYTEは、それだけ品質にこだわっているメーカーというわけだ。
2オンスの銅箔層は、放熱効果が高い

引き続き、『驚愕のサウンドを体験せよ!最強ゲーム用マザーボードGIGABYTE「G1-Killer」フォトレビュー』『軍服姿で担当者が解説!GIGABYTE「G1-Killerシリーズ」でPCを武装せよ』でも紹介したゲーマー専用マザーボード「G1-Killerシリーズ」についての説明があった。

「G1-Killerシリーズ」は、X-Fi Xtreme FidelityとEAX AHD 5.0テクノロジーに対応したCREATIVEサウンドブラスター X-Fi デジタル・オーディオプロセッサ(20K2)をオンボードで搭載しており、臨場感あるサウンドが楽しめるなど、ほかのマザーボードにないゲームに特化した製品となっている。
迫力のサウンドでゲームが楽しめる「G1-Killerシリーズ」のオーディオ機能

『7.1GHzも楽々達成!GIGABYTE発、究極のOC専用マザーボード「GA-X58A-OC」』で紹介した「GA-X58A-OC」についての解説では、いつでもリアルタイムにCPUをオーバークロックできる「OC-Touch」の紹介があった。

これは「GA-X58A-OC」のみに採用された機能で、4G Readyボタンを押すことで、次回起動時に自動的にCPUを4GHzまでオーバークロックすることができる。
自動的にCPUを4GHzまでオーバークロックさせる「GA-X58A-OC」の「OC-Touch」機能

プレゼンテーションの最後に岩政氏は、「ここだけにしてください。」と、正式発表前の新製品を見せた。ここで紹介できないのは残念だが、ユーザーの期待を裏切らない新製品であることは間違いないだろう。
正式発表前の謎の新製品

■「Dual BIOS」は安心感がある – 日本ギガバイト 岡田氏
引き続き、日本ギガバイト 岡田氏による「Dual BIOS」についての実演があった。
システムを攻撃するウイルスや、BIOS書きかえ時のトラブルなど、メインBIOSチップにエラーが生じた場合、通常はシステムが起動しなくなり、マザーボードは修理に出さなければならない。

そうした万が一のトラブルに対処できるのが、GIGABYTEのマザーボードだけに搭載された「Dual BIOS」だ。

メインBIOSに故障またはエラーが発生した場合、バックアップBIOSによってメインBIOSデータを修復する。全自動化により、手動操作が必要なく、メンテナンス時間の短縮にもつながるわけだ。

実演では、BIOSを更新するユーティリティ「@BIOS」でBIOSを書き込んでいる最中に電源プラグを抜くという、一番やってはならないことを実行した。

予想通りにBIOSが壊れ、システムが起動しなくなったが、次の瞬間には「Dual BIOS」が実行され、BIOSが復帰した。

岡田氏は「安心感というものが他社よりはあります。」と、「Dual BIOS」の有用性について語った。

実際のところ、BIOS書きかえ時に電源プラグを抜くことはあり得ないが、突然の停電でパソコンが落ちることは十分に考えられる。そういうときに「Dual BIOS」があれば、マザーボードが起動しないという最悪の事態を回避できるというわけだ。
独自機能「Dual BIOS」について解説する、日本ギガバイト 岡田氏

■ユーザーとメーカーの垣根がなくなった交流会
第二部では、交流会が行われた。サンドウィッチやケーキ、飲み物などの軽食が用意され、参加者は軽食を自由にとりながら、ユーザー同士、または担当者との会話を楽しむことができた。

会場には、最強ゲーム用マザーボード「G1-Killerシリーズ」や、OC専用マザーボード「GA-X58A-OC」が陳列され、ユーザーは担当者に日頃の疑問を直接ぶつけることができた。
交流会の様子

短い時間ではあったが、最新マザーボードや独自技術についてメーカーの担当者から直接聞けたうえに、ユーザー同士、メーカー担当者とも交流がはかれた貴重な1日となった。

GIGABYTEは今後も、ワークショップを継続して開催していくとしている。

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