古くはFM-7/FM-77 VS PC-88/PC-98と、富士通とNECは国内パソコンでは老舗だ。この両PCメーカーの2010年度第4四半期は、絶好調の富士通がパソコン出荷台数でNECを抜いたのだが、果たして2011年第1四半期の結果はどうだったのだろうか。

富士通が逃げ切ったのか、NECが意地を見せたのか、IDC Japanは2011年第1四半期のクライアントPC市場出荷実績値を明らかにした。

ベンダー別のシェアでは、NECが富士通を抜き1位となった。さらに、デルが5位から4位へとランクアップを果たしたのだ。

シェアは1位から順に、NECが18.4%(対前年成長率-27.7%)、富士通が18.2%(同-27.7%)、東芝が12.9%(2.6%)、デルが10.0%(-11.6%)、HPが9.0%(-8.8%)という結果だった。

NEC、富士通とも震災の影響で事業需要が落ち込み、昨年同期のスクールニューディールの減少分を穴埋めすることができなかった。ただし、NECは震災前に家庭市場向けの出荷が完了していたが、富士通はデスクトップPCの生産拠点となっている福島県の工場が被災した影響が出たのだ。

東芝は、ビジネス市場ではマイナスだったものの、オールインワンタイプが好調で、上位5社中で唯一、前年同期比でプラス成長となった。
デルは、中堅・中小企業の需要を取り込めずマイナス成長となったものの、5位から4位に順位を上げた。

PC市場全体ではビジネス市場が200万台(前年同期比24.5%減)、コンシューマ市場は184万台(同16.1%減)と、前期までのプラス成長から一転し、ビジネス、コンシューマともマイナス成長となったのだ。特にビジネス市場では、東日本大震災の影響、Windows XPモデルの最後の購入機会が終了したことで、需要が大きく落ち込んだ。コンシューマでは、インテルのチップセット不具合があったが、メーカーの生産調整のおかげで大きなマイナスにはならなかった。

果たして第2四半期はどうだろうか。阪神淡路大震災の状況から見ると、コンシューマ市場での東日本大震災の影響は限定的で、出荷台数は前年同期成長率2.3%減にとどまりそう。一方のビジネス市場では、震災による需要の落ち込みが激しく、前年同期成長率7.1%減になる。このようにビジネス市場では、震災の影響が尾を引きそうだ。

IDC Japan

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