ギガバイトPC道場」でお馴染みのGIGABYTEは、常に革新的なマザーボードを提供している世界的なマザーボードメーカーだが、ユーザーとの交流も大事にしているメーカーでもある。

同社は最新のマザーボードについて知ってもらうだけなく、ユーザー同士が交流できる場として、「GIGABYTEワークショップ」も開催している。

そんな「GIGABYTEワークショップ」の第2回が、2011年6月11日(土)に開催された。今回のテーマは、「コンピューテックス台北レポート」だ。台北で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2011」のGIGABYTEブースで発表された、発売前を控えた話題の新製品も実際に見る機会があった。
特に『未解禁のマザーボード』が紹介されるなど、来場者にはうれしいサプライズ満載だ。

■Z68搭載マザーボードを中心に展示 - 日本ギガバイト 中村氏
第一部では、「コンピューテックス台北レポート」と題し、営業担当 中村氏による、「COMPUTEX TAIPEI 2011」の報告が行われた。

「COMPUTEX TAIPEI 2011」は、コンピューター製品を中心に様々な新製品を出展する企業が多く集う世界三大イベントのひとつに数えられるビッグイベント。アジア地域のイベントとしては、最大級のものとなる。

中村氏は、「COMPUTEX TAIPEI 2011」のスライドショーを薄型テレビに映し出しながらアジア最大のイベントの模様を解説した。
「COMPUTEX TAIPEI 2011」について語る、日本ギガバイト 中村氏

「COMPUTEX TAIPEI 2011」の期間は、世界各国からメディア関係者が会場に詰めかけたそうで、GIGABYTEではキックオフパーティやメディア向けのパーティも実施された。GIGABYTEは例年、会場のブースとは異なる場所にVIPルームと呼ばれる打ち合わせ用のスペースを設けており、新製品の商談も、そこで進めているそうだ。


今回の「COMPUTEX TAIPEI 2011」の目玉は、なんといってもZ68チップセット搭載マザーボードを一堂に揃えた点だ。業界・世界初となるmSATAオンボードのZ68チップセット搭載マザーボードも展示された。

マザーボードのGIGABYTEというイメージが強いが、今回はノートパソコンやPCケース、モバイル端末などについても展示を展開したという。

■MITで高品質な製品を提供 - 日本ギガバイト 岩政氏
続いて、営業担当 岩政氏より、同社がメディア向けに実施した工場見学についての報告があった。
工場見学について語る、日本ギガバイト 岩政氏

GIGABYTEは、中国と台湾を合わせて4つの工場を所有している。今回見学したのは、南平(ナンピン)の工場だ。南平では、マザーボードの試作も製造しており、非常に重要な工場だという。

南平は、GIGABYTE設立以来の工場でもあり、各種品質認定を受けている技術的にも高く、工場の各階では異なる製品が製造されている。

GIGABYTEでは、「VQA(部品に関する品質保証)」「生産で不具合が発生したときの解析(QE)」「プロセスの管理(PQC)」「出荷の際のコントロール(OQC)」の4つを「品質管理システム(QMS)」と呼び、世界的に評価の高い同社製品の品質を保っている。


台湾のメーカーは、「MIT(Made in Taiwan.)」とうたっているほど、台湾で生産された製品への品質に大きなこだわりを持っているそうだ。

中国での生産では、季節ごとに労働力が入れ替わるため品質を保てないが、MITであれば、安定した労働力によって常に安定した高品質を保てるというのだ。

マザーボードの製造工程は、「機械で実装(SMT)」「コネクタ類を実装(DIP)」「テスト(TESTING)」「パッキング(PACKING)」の4工程となっている。製造はほぼ自動化されているが、コネクタの実装とアクセサリー類を入れるときは、どうしても人の手が入るそうだ。

こうした工場見学の模様はプレゼン資料と、以前に撮影された下記の動画で詳しく紹介された。GIGABYTEの技術と品質管理をしる貴重な情報だ。

How to make a Motherboard - A GIGABYTE Factory Tour Video(動画)

■A75搭載マザボもチラ見せ - 日本ギガバイト 岩政氏
引き続き岩政氏は、Z68チップセットの新モデルと合わせ、今まで登場したZ68チップセット搭載のマザーボードについて紹介した。

今月の時点で日本に投入するマザーボードは、全13種類。
これまでのZ68に、HDMIが搭載された上位モデルが登場する。今年はミドルレンジ以上のハイエンドモデルは、だいたい黒基板となる。AMD 900番台のマザーボードも、ハイエンドモデルは黒基板だ。

さらに同社では、mSATAコネクター搭載のミドルスタンダードとして、「GIGABYTE Z68XP-UD3/P-DS3」を投入する。「QSVは不要、SRTで十分!」という人むけのP67置き換え用として、HDMIが非搭載の「GIGABYTE Z68X-UD7/UD5/UD4」は既に発売されているので、ご存じだろう。
間もなく発売される、SLC mSATA SSDを搭載したZ68マザーボード

「GIGABYTE GA-A75」については、まだ詳細は明かせないが、4種類のマザーボードが紹介された。現在、計画されている価格帯では、前例のない8つのUSB 3.0ポートを実装しており、コストパフォーマンスにも期待が出来そうだ。

■誰でも簡単に高速化!「EZ-Smart Response」ユーティリティ
第一部の最後は、岡田氏による「EZ-Smart Response」ユーティリティについての説明だ。

「EZ-Smart Response」ユーティリティは、『赤くないけど3倍速い! 爆速化するマザーボード「GA-Z68X-UD7-B3」の実力を計る』で紹介したように、「インテルSmart Response Technology」を設定するユーティリティだ。

「インテルSmart Response Technology」によるSSDキャッシュを利用すれば、ハードディスク(HDD)がSDD並みに高速化されるが、BIOSやOSをあらかじめ設定しておく必要がある。設定していない場合には、BIOSの設定、OSのインストール、OSの設定と、最初から構築しなければならず、面倒だ。

しかし、「EZ-Smart Response」ユーティリティであれば、既存の設定を全自動で書きかえ、「インテルSmart Response Technology」によるSSDキャッシュを簡単に有効化することができる。

ワークショップでは、岡田氏が実際に「EZ-Smart Response」ユーティリティの動作を実演してみせたが、わずか2回の再起動であっさりと設定が完了してしまった。これには、来場者も、一様に驚いた様子だった。

岡田氏は
『GIGABYTE製品だけの機能で他のメーカーさんにはありませんので、「インテルSmart Response Technology」を使うのであれば、ぜひ、私たちの製品を使って頂ければと思います。よろしくお願いいたします。』と、「EZ-Smart Response」ユーティリティがオリジナリティと利便性をアピールした。
「EZ-Smart Response」のユーティリティについて説明する、岡田氏

■担当者と直接話ができた交流会
第二部は、オーバークロック(OC)専用マザーボード「GA-X58A-OC」や、発表されたばかりのmSATA搭載Z68マザーボード、世界一台しかないGIGABYTEカラー(青色)のPCケースが陳列された会場での交流会だ。

会場ではサンドウイッチやケーキ、飲み物などの軽食が用意され、参加者は軽食をとりながら、普段は聞けない質問や疑問をメーカーの担当者と直接話すことで解決したり、ユーザー同士による交流も深めた。
ワークショップで展示されていた、GIGABYTEカラーのPCケース

短い時間だったが、「COMPUTEX TAIPEI 2011」で発表された最新マザーボードの最新情報を入手し、普段は見ることができないGIGABYTEのマザーボード工場の情報や、「EZ-Smart Response」ユーティリティの機能についても理解を深めることができた。

GIGABYTEでは、今後も、ワークショップを継続し、ユーザーとの結びつきを大切にしていくとしている。

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