※画面は、はめ込み合成 |
家庭内での父や男性の立場は、下がる一方で、なにかと肩身が狭い。
子供のイベントでのビデオ撮影や家庭の家電の修理やメンテナンスは、お父さんや家長のお仕事として、父権を支えるものだった。しかし、小型ビデオカメラの登場と簡単家電化にともない、その座はお母さんに奪われ、家庭内の父親の居場所は、ますます小さくなっている。
最近、我が子の自分を見る目が冷ややかと感じるのは、筆者だけでないだろう。
今年も既に7月に入り、毎日、暑い日が続いているが、まもなく夏休み、お盆の季節がやってくる。夏は、家族と外出する機会が多い季節だが、今年は節電により外出にも拍車が掛かりそうだ。
外出や帰省は、家族にとって楽しいものだが、ふだん自宅で見ているテレビ番組をリアルタイムで見られないことが、子供や奥様たちにとって、かなり不満があるようだ。
そこで、今年の夏こそ、父権を復活しようと、ある計画をたてた。
出先でも自宅にいるのと同じようにテレビが観られる環境を構築して、頼りになる父の座を復活させる計画だ。
そのために用意した神アイテムが、アイ・オー・データ機器のストリーミングTVアダプター「VULKANO FLOW(ボルカノフロー)」だ。
ストリーミングTVアダプター「VULKANO FLOW」 |
「VULKANO FLOW」は、自宅に設置したテレビチューナーやビデオ/HDDレコーダーなどの映像をインターネット経由で離れた場所に転送し、iPhoneやiPad、Android、パソコンで見ることができるストリーミングTVアダプターだ。
これさえあれば、田舎のおじいちゃんの家でも、外出先でも、自宅と同じテレビ番組をスマホやiPadでも見ることができる。特に自宅のローカル局や深夜番組が田舎でもみられるので、マニアなお父さんや諸兄にもたまらんところだ。
まずは、やり方を説明するので、お試しあれ。
■iPadを「どこでもテレビ」にする
iPadでテレビを見るには、iPadとアイ・オー・データ機器のストリーミングTVアダプター「VULKANO FLOW」、レコーダー機能付きデジタルハイビジョンチューナー「HVTR-BTL」、ケーブルレスでインターネットに繋ぎたい場合は無線LANルーター「WN-G300DGRシリーズ」を揃えればよい。
この4つを使えば、田舎のおじいちゃんの家にいても、自宅で見ているいつものテレビ番組が見られる。つまり、iPadが「どこでもテレビ」になるわけだ。
○「VULKANO FLOW」をネットワークに繋げよう
1.「VULKANO FLOW」をネットワークに繋げよう
「VULKANO FLOW」 のセットアップ時はWeb説明書にも書かれているが、まず有線LAN(+ルーター)+パソコンの組み合わせで設定する必要がある。
「VULKANO FLOW」を無線LANルーター「WN-G300DGRシリーズ」に有線もしくは無線LANで接続しよう。
無線LANルーター「WN-G300DGRシリーズ」 |
「VULKANO FLOW」にTVチューナーを接続するが、ここで注意して欲しいのがケーブルだ。
検証で使用したレコーダー機能付きデジタルハイビジョンチューナー「HVTR-BTL」は、コンポーネントケーブルの接続端子がないため、同社が販売するD端子-コンポーネント変換ケーブルを使用した。機器ごとに変換ケーブルが異なるので、注意が必要だ。
とはいえ、お父さん世代にとって、AVケーブル系は、馴染みのあるものなので問題なしだ。
レコーダー機能付きデジタルハイビジョンチューナー「HVTR-BTL」 |
D端子-コンポーネント変換ケーブル |
IRケーブル(リモコン)は、ボルカノフローに接続したAV機器のリモコン信号を送信するためのケーブルだ。ボルカノフローのIR端子にIRケーブルを接続し、IR ケーブルの先端をAV機器の赤外線受光部付近に両面テープなどで貼り付ける。
こうすることで、普段のリモコン操作と同じ感覚でボルカノフローに接続した AV機器を遠隔操作できるようになる。IRケーブルは2本あり、通常は1本だけで問題ない。万が一、AV機器の反応がよくない場合には、もう1本、別の角度で赤外線受光部をねらって設置しよう。
ようするに、ケーブルテレビなどで、VHSデッキのリモコン制御するやり方と一緒というわけだ。
IRケーブルは、赤外線受光部をねらって設置する |
2.「VULKANO FLOW」をセットアップしよう
「VULKANO FLOW」の設定には、パソコンを使う。パソコンとネットワークルーターを有線LANケーブルで接続し、同じネットワーク内に接続された状態にしよう。
下記URLより、「Vulkano Player for PC」の「ダウンロードサイトはこちら」ボタンをクリックしよう。
http://www.ioplaza.jp/shop/contents/vulkano.aspx#player
Monsoon社のサイト(英語)に移動するので、「PC Player」の方の「Download now」をクリックする。ファイルのダウンロードウィンドウが立ち上がるので、「実行」ボタンをクリックしたのち、「実行する」ボタンを選択しよう。
ソフトウェアをダウンロードし、自動的にインストールが開始される。画面の指示にしたがって、最後に「Run Vulkano Setup Wizard」にチェックを入れて、「Finish」ボタンをクリックする。
「VULKANO FLOW」のセットアップウィザードの初回起動時には、パスワード設定画面が表示される。「Password:」項目に任意のパスワードを入力し、「Confirm password:」に同じパスワードを確認のため、もう一度入力しよう。
パソコンと「VULKANO FLOW」との接続が開始され、接続が完了すると、「VULKANO FLOW」とネットワークルーターとの無線LAN接続の設定画面が表示される。ここで無線LAN接続の設定を行うと、「VULKANO FLOW」とパソコンが無線LAN接続で使用できるようになる。
この状態で、パソコンでAV機器の映像を視聴することができる。
3.リモコンの学習機能の設定
「VULKANO FLOW」では、リモートコントロールでAV機器を操作するため、AV機器に付属のリモコンを学習させる必要がある。
リモコンのボタンをひとつひとつ登録する作業は面倒だが、アイ・オー・データ機器のTVチューナーであれば、設定ファイルのダウンロードが可能だ。
今回使用した「HVTR-BTL」の場合も、ダウンロードが可能だったので、一度設定ファイルを読み込ませるだけで、わざわざリモコンの学習機能で個別に設定する必要はなかった。
・リモコン設定ファイル
■iPadやAndroid端末でテレビを見よう
さあ、テレビを見てみよう。
○iPadでテレビを見よう
「Vulkano Player for Flow and Blast」をApp Storeから購入すると、「Vulkano N W」というアイコンがメニュー画面に追加されるので、これをタッチしよう。
「Settings」をタッチするとVulkanoPlayerの設定画面になるので、「Select Vulkano」を選択する。「Add New Vulkano」をタッチして、「Vulkano Name/ID」の項目に「VULKANO FLOW」に設定した名前を、「Password」の項目に設定したパスワードを入力し、「Save」をタッチします。
リストに設定した「VULKANO FLOW」が登録されるので、その名前をタッチする。自動的に「VULKANO FLOW」へ接続が行われ、「VULKANO FLOW」への接続に成功すると、テレビ番組(接続したAV機器の映像)が表示される。
ここで、画面をタッチすると、メニュー画面が表示される。「Remote」アイコンをタッチすれば、外出先からでもAV機器を遠隔操作できる。
iPadが「どこでもテレビ」になる(※画面は、はめ込み合成) |
○今人気のAndroid端末での設定方法
Android端末専用のプレーヤーソフト「Vulkano Player(Flow&Blast)」を入手しよう。
※無料の「Vulkano Player」ではライブTVの視聴できなかった。
「Vulkano N W」というアイコンがホーム画面に追加されるので、これをタッチしよう。VulkanoPlayerの設定画面に切り替わるので、「Selected Vulkano」をタッチする。
VulkanoPlayer (Flow & Blast) が起動し、メニュー画面が表示されるので、「Settings」を選択して、「Add Vulkano」をタッチします。
「New Vulkano」ウィンドウが表示されるので、「VULKANO FLOW」に設定した名前とパスワードを入力し、「Add」をタッチする。引き続き、「Vulkano Directory」画面に登録した「VULKANO FLOW」が追加されるので、その名前をタッチする。
最後に「Live TV」をタッチする。「VULKANO FLOW」への接続に成功すると、接続したAV機器の映像が表示されるという具合だ。
Android端末専用ソフト「Vulkano Player」 |
つかった製品はこちら
・iPad(Andorid端末やiPhone、パソコンも可能)
・ストリーミングTVアダプター「VULKANO FLOW」
・レコーダー機能付きデジタルハイビジョンチューナー「HVTR-BTL」
・無線LANルーター「WN-G300DGRシリーズ」
アイ・オー・データ機器のストリーミングTVアダプター「VULKANO FLOW」に、レコーダー機能付きデジタルハイビジョンチューナー「HVTR-BTL」と無線LANを接続して、iPadを「どこでもテレビ」として使ってみたが、なかなか快適にテレビを見ることができた。
これさえあれば、インターネットが使える場所なら、iPadを持ち歩くだけで自宅のテレビ番組を楽しむことができる。
アニメ番組の中には、田舎で放送されていない番組も多々ある。今回のシステムがあれば、奥さんにも、子供にも、父の偉大さをちょっとアピールできるだろう。
今回のシステムはかなり便利で、いろいろな使い方が考えられそうだ。
たとえば、スーパーやデパートに買い物に出掛けるときに、iPadやAndroid端末を持ち歩けば、お母さんが買い物をしている待ち時間に、自宅のテレビを見ることができる。
ほかにもいろいろな使い道がありそうなので、興味がある人は、是非、試してみて欲しい。
■アイ・オー・データ機器