2011年の夏は、キャリア各社から発売されたAndoid OSを搭載したスマートフォン(Android携帯)が大きなブームとなっており、Feature phpneからの乗り換えが相次いでいる。

急伸する国内スマートフォン市場の中でAndroidはOSシェア№1を誇っているのだが、Android携帯にも懸念点はある。それがセキュリティ問題点だ。世界的にもシェアをすごい勢いで伸ばしてるAndroid携帯の脆弱性を狙ったウイルスも増加しつつあるからだ。


ネット犯罪への脅威や対策を日本市場へ啓発するAKB48カスペルスキー研究所は、Android携帯に関するセキュリティ意識について、全国の10代~60代の男女4万人を対象にインターネット調査を実施した。興味深い結果が明らかとなったので、ここで紹介しよう。

■半数以上の人がAndroidウイルスを認知
Android携帯の脆弱性を狙ったウイルスの登場は、ネットのニュースなどで取り上げられるようになり、目にした人もおおいだろう。今回の調査により、今や過半数を超える人がAndroid端末を狙うウイルスを認知していると回答していることが分かった。

所持携帯の種別で見てみると、ガラパゴス携帯ユーザーで「知っている」と回答した人は52%、スマートフォンユーザーに至っては、60%以上が「知っている」と回答している。

Q.Android携帯のセキュリティ問題についてご存じですか。


<参考>Androidセキュリティ問題を何を通じて知りましたか。



■90%以上がセキュリティの必要性を感じる
Android携帯におけるセキュリティの必要性を感じていない人は、わずか1%程度しかおらず、逆に必要性を感じる人が実に90%以上にのぼっていることも、今回の調査で判明した。生活者のAndroid携帯におけるセキュリティ対策の関心の高さが浮き彫りになった。

また、「非常に必要だと思う」と回答している人を世代別に見てみると40代が最も高く、仕事や生活での責任のある世代のリテラシーの高さが証明した。

Q.Androidセキュリティ対策を、どの程度必要だと思いますか。


<参考>世代別:Androidセキュリティ対策を「非常に必要だと思う」と回答した人



■約40%がセキュリティソフトのインストールを実施
1位・・・セキュリティソフトのインストール39%
2位・・・ダウンロード前にアプリの安全性を調べる22%
3位・・・ダウンロードをあまりしないようにする19%

WEBやTV、新聞などでAndroiduウイルスのニュースを目にすることが多くなり、今やAndroid携帯ユーザーの60%は何らかのセキュリティ対策を投じていることが分かった。また、最も多くの人が取り組んでいるセキュリティ対策は、「セキュリティソフトのインストール」であった。

Q.現在実施しているAndroid携帯のセキュリティ対策を以下の中よりお選びください。




■スマートフォンもアンチウイルスが大切 - 名古屋大学 高倉教授
名古屋大学 情報基盤センター 高倉弘喜教授は、
「スマートフォンは自由にアプリケーションをインストールできる利便性がある反面、意図せずウイルスをインストールしてしまうリスクも存在する。ウイルスのターゲットも盗聴だけに留まらず、おサイフケータイの情報にも広がると考えられる。これからは、PCのように、インストールするアプリケーションには注意を払うだけでなく、アンチウイルスによる防御も重要になってくる。」と、スマートフォンにおけるウイルス対策の必要性を語っている。
名古屋大学 情報基盤センター 高倉弘喜教授

【略歴】
平成9年4月京都大学工学研究科講師
平成12年10月京都大学大型計算機センター助教授
平成14年4月京都大学学術情報メディアセンター助教授
平成22年1月名古屋大学情報基盤センター教授(現職)


最近では、スマートフォンを写真に携帯させる企業も増えているようだ。一度ウイルスに感染してしまうと、情報漏洩など取り返しのつかない事態になりかねない。

パソコンなみに便利で高機能なスマートフォンは多くの人が利用する時代を迎え、パソコンと同様にウイルス対策が必要となったと言えるだろう。

Kaspersky Lab