日本マイクロソフト 横井伸好氏


最新ニュースを振り返る今回のITフラッシュバックは、Windows Phone 7.5をピックアップする。KDDIからau「IS12T」として世界に先駆けて端末まで発表され、Windows 7と同じくらいの反響があったと、日本マイクロソフト 業務執行役員 コミュニケーションズ パートナー統括本部長 横井伸好氏が、12日にメディア向けに行った会見で話したほど、注目を集めているし、マイクロソフトも注力している。「Windowsと名前が付いているので、進化形と思われるかもしれませんが、全く違うもの」(横井氏)というだけのことはある、新たにメトロ・デザインという大きめのアイコンを配置した新開発のインターフェースは、現在開発が進められているWindows 8にも採用されるほどだ。

横井氏は、Windows Phoneについて、“人を中心としたコミュニケーション”、“最強のクラウド端末”、“全く新しい使いやすさと軽快さ”、“プラットフォームエコシステム”がポイントとなるとしている。それでは、それぞれのポイントを詳しく見ていこう。

■どのアプリではなく、誰とコミュニケーションをするか
人を中心としたコミュニケーションがOSの設計思想となっている。いままでのスマートフォンは、Skypeを使って話をしよう、このメーラーを使って相手にメールを送ろうと、まずはアプリケーションやサービスを選んでコミュニケーションしていた。つまり、アプリやサービスが中心の使い方となっていたのだ。

しかし、Windows Phoneでは、誰が先に来る。連絡を取りたい人を選んでから、「携帯電話に発信」「SMSに発信」「ウォールに書き込む」「メールを送信」と連絡方法を決めるのだ。誰かを選びやすいようにグループ分けできるし、グループ全員に連絡するなんてことも可能だ。よくアクセスする人をまとめておけば使いやすい。
TwitterやFacebookの新着情報も誰かを選ぶだけで一覧で見られる。グループ分けした人全員のもまとめて見られる。

■クラウドを意識させないクラウド端末
ネットのサービスを取り入れているWindows Phoneだが、それを意識させないようにしているのだ。たとえば、Officeのドキュメントなどは、Windows Phoneで作成したものを、スマートフォン内に保存するのか、参加しているチームのWebサイトに保存するのか、SkyDriveなのか、Office 365を使うのかと選べる。ドキュメントをクラウド上と連携させられる。

標準でSNSのサービスがビルトインされている。マイクロソフトオリジナルのWindows Liveはもちろん、Facebook、Twitterなどだが、ゲーム用のXbox Liveとも連携しているため、あらゆる人に便利になっているのだ。もちろん、人を中心とした作りになっている。あわせて写真共有「Pictures」も使いやすい。

■使いやすさは日本で進化した
Windows Phoneは、インターフェースが一新している。これは、メトロ・デザインと呼ばれ、地下鉄の案内板は、読めない言語であったとしても、目的の路線のホームや構内のトイレまでたどり着けるところからきている。言葉に頼らずに、必要な機能にたどり着けるための、マイクロソフトの秘策なのだ。

もうひとつ重要なのが日本語入力だろう。マイクロソフトは、WindowsのIMEで培ったノウハウがある。それを活かして新しい日本語入力環境「カーブフリック」作り上げた。50音のあ段の文字を押した後に4方向にスライドさせるフリック式を進化させたものだ。8方向にすることで濁音などにも対応させた。
さらに、携帯電話でもよく使われている入力した文字から単語を予測する先行入力予測、入力された単語から次の単語を予測する次単語予測も取り入れている。これらも、IMEでユーザーから提供された約3億の入力単語情報、例文データベースなどを活用したのだ。日本で開発した機能だが、欧米での展開も始まっているのだ。

■プラットフォームエコシステムとは
マイクロソフトは、Windows用アプリケーション開発ツールを提供してきたことで、開発者サポートのノウハウも持っている。それを活かしたのが、プラットフォームエコシステムだ。
ユーザーのアプリケーションの購入サービス「MarketPlace」と開発者支援ポータル「App Hub」の両方に力を入れることで、いいアプリがいかに多く提供できるかという重要なポイントを押さえている。
Market Placeでは、アプリのお試しがダウンロードできる。しかもマイクロソフトでAPIを用意しているため、1つのバイナリ-でお試し版、購入版が提供できるのだ。このほか、MarketPlaceでは、ベータ版やプライベートでの配布をサポートするための配布機能も用意している。
多彩なニーズに対応することで、グローバルで2万本を超えるアプリが登録され、いまでも1日150本以上も増加しているのだ。

スムーズな動きに、いままでになかったインターフェースが、スマートフォンが新生代に突入したことを感じさせる。マイクロソフトでは、Windows Phoneを実際に触れられるイベントを順次展開するとのことだ。実際に触ってみてはいかがだろう。


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