全世界で検索サービスを提供しているGoogleの動きがあわただしい。携帯端末向けにAndroidを提供し始めたと思ったら、今後は携帯端末を開発しているモトローラ・モビリティを買収したり。

Googleとは、どんな会社なのだろう。

1996年、スタンフォード大学の大学院生だったラリー ペイジとサーゲイ ブリンが検索エンジン「BackRub(バックラブ)」を開発した。リンクに基づいて、Webサイトの重要度を判断するもので、1998年にそれを事業化して、創業したのがGoogleのルーツだ。

面白いのがGoogleが掲げる10の事実という活動の指針となる根本的な原則だ。

1)ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
ブラウザの開発もトップページに手を加える時も、ユーザーをもっとも重視するということだ。もっと違う作りならよかったのにという思いをユーザーに抱かせないような、完成度の高いデザインを目指しているのだ。

2)1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番
Googleは、検索問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大の研究グループの1つを持っている。複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、既に膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けているのだ。

3)遅いより速いほうがいい
Googleは、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供することを考えている。Google Chromeもそうだが、新しいサービスをリリースする時には、常にスピードを念頭に置き、さらなるスピード アップを目指して努力を続けているのだ。

4)ウェブでも民主主義は機能する
検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからだ。Google では、200 以上の要素と、PageRank? アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しているのだ。

5)情報を探したくなるのはパソコンの前にいる時だけではない
世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められている。そのため、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供している。モバイルプラットフォームのAndroidもその1つだ。

6)悪事を働かなくてもお金は稼げる
検索結果ページには、その内容と関連性のない広告の掲載は認めない。掲載する広告には、スポンサーによる広告リンク(スポンサーリンク)であることを必ず明記する。Googleは、派手な広告でなくても効果は上げられると考えている。これにより、広告主にもユーザーにも満足できる広告プログラムが実践できるのだ。

7)世の中にはまだまだ情報があふれている
Googleは、HTML ページのインデックス登録に成功した後、簡単には検索できない情報に目を向けた。その一部が電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合することで検索できるようになった。ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能をさらに工夫するなど、あらゆる情報を提供できるように開発を続けている。

8)情報のニーズはすべての国境を越える
Google の創業地はカリフォルニアですが、全世界のユーザーにすべての言語で情報へのアクセスを提供することを目標としている。そのため、多くの国にオフィスを構え、180を超えるドメインを持ち、検索結果の半分以上を米国外のユーザーに提供しているのだ。

9)スーツがなくても真剣に仕事はできる
Google の共同創設者は、仕事は挑戦に満ちていなければいけない、挑戦は楽しくなければいけないという考えで会社を創業した。チームで目標を達成することや、個人の業績に対する誇りが会社全体の成功につながるということを強調している。適切な企業文化があるほうが、創造性のある優秀な成果が上がりやすくなると Google は考えているのだ。

10)「すばらしい」では足りない
Googleは一番であることがゴールではなく、出発点に過ぎないとしている。まだ達成できないとわかっていることを目標にすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果が残せるからだ。現状に満足しないことが原動力になっているのだ。

10の原則から、Googleの目指す方向が、見えてきたのではないだろうか。ただし、ここからは、モトローラ・モビリティを買収した理由は見つからないが、Googleにチャレンジ精神がある限り、きっと何かの重要な目標があるのだろう。

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