ネットレイティングスは、ニールセン・ネットレイティングス (Nielsen/NetRatings) が提供するインターネット利用動向調査「NetView」の2011年9月データをまとめた。

発表によると、グーグルが提供するソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)の「Google+」の利用者数が9月は大幅に増加し、220万人に達したことが分かった(図表1)。
図表1 国内の主要SNSサイトの利用者数とリーチ(2011年9月 家庭と職場のPCからのアクセス)

Google+は2011年6月28日に発表されて以来、招待制で利用者を限定して試験運用されていたが、12週間後の2011年9月20日より一般向けベータ版の提供が開始され、誰でもGoogle+に参加できるようになった。

サービスが一般公開された直後にはGoogleのトップページに Google+へのリンクを強調する広告が表示されていたこともあり、9月19日~9月25日の週の利用者は180万人に上った。その後、利用者数は 50万人程度で推移している。(図表2)
図表2 国内のGoogle+の利用者数推移(週次)(2011年8月22日~2011年10月16日 家庭と職場のPCからのアクセス)

招待制から一般向けベータ版になったことによる利用者の大幅な増加は日本以外の各国でも同様に見られる。また、アメリカやイギリスでのGoogle+のリーチは日本よりも高く、5%台となった。
図表3 各国のGoogle+のリーチ(2011年9月 家庭と職場のPCからのアクセス)

Google+は新たなサービスですが、グーグルが既に提供している各種サービスの利用者がGoogle+を利用した割合は以下の通りで、サービスによって利用率に差異が見られた。(図表4)
図表4 グーグルの各種サービス利用者のGoogle+利用率(国内)(2011年9月 家庭と職場のPCからのアクセス)

同社シニアアナリストの西村友博氏は、「9月に一般向けベータ版が公開されたGoogle+は数ある新サービスの中でも今、最も注目すべきサービスと言えます。直観的なインターフェイスや詳細に共有の範囲を管理できるサークル機能は後発のSNSならではの洗練された機能と言えますが、Google+の一番の強みはなんといってもグーグルの各種サービスとの連携の良さにあります。

検索はもちろん、GoogleカレンダーやGmail、Google リーダー、Picasaなどのクラウド系サービス、さらにBloggerやYouTubeなどSNSと相性の良い人気サービスを保有するグーグルは今後これらとGoogle+の統合を進めていくことが予想されます。

グーグルの各種サービス利用者のGoogle+利用率は、今はそれほど高くありませんが、サービスの統合がスムーズに進めば既存のグーグルユーザーを中心にGoogle+が普及する可能性は高いでしょう。加えてグーグルはスマートフォン向けの OSのAndroidも開発しており、急速に増加するスマートフォンユーザーをうまく取り込んでいく可能性も考えられます。

このような強力な資産を活用できるという点でGoogle+は他のSNSと一線を画していると言えるでしょう。今後、利用者自身もあまり意識しないうちにGoogle+を使い始めていたというケースも増えてくるかもしれません。」と述べている。

パブリックベータ版の公開で各国のGoogle+の利用者が拡大、国内の利用者数は220万人に
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