一昔前に比べて、最近はパソコンの本体価格が安くなってきた。PCが好きな人だけでなく、ビジネスユーザーの中にも、複数のパソコンを所有する人が増えてきた。PCユーザーの中には、WindowsマシンとMacといった具合に、異なる規格のPCを所有している人もいるだろう。
そうした人を悩ませているのが、複数のマシン間でのファイル共有だ。インターネットのストレージサービスやUSBメモリーを利用すれば、確かにファイルがやり取りできるが、いくつかの問題がある。
ストレージサービスの場合には、いくら高速なインターネット回線を使っても、大容量ファイルをアップロードするには時間が掛かる。USBメモリーの場合には、毎回、コピーするのが面倒であるし、動画のように容量の大きなファイルはいくつも保存できない。
大きなファイルでも手軽に共有できる方法はないものかと思っていたところ、アイ・オー・データ機器のWindows Home Server 2011搭載NAS「HDL-Z2WH」を見つけることができた。
「HDL-Z2WH」は、法人向けのNASとして販売されているが、個人で使っても手軽にファイル共有ができるうえに、万が一のトラブルに備えてのPCバックアップにも最適なうえ、スマートフォンからもアクセスできる優れものだ。
まずは、「HDL-Z2WH」がどういったものかを説明してから、実際の使用感をお届けしよう。
■何でもできる魔法の小箱「HDL-Z2WH」
「HDL-Z2WH」は、OSにWindows Home Server 2011を採用したネットワーク対応ストレージ(NAS)だ。
Windows Home Server 2011をプリインストールしているので、購入したその日からすぐに使うことができる。
通常のファイル共有用サーバーとしての機能にとどまらず、外出先からのリモートアクセスなど多くの機能を実現している。
eSATA、USBポートに外付ハードディスクを接続すれば、保存容量を増設できる。共有ファイルを保存したり、本体のデータのバックアップ先として利用したりすることが可能だ。
ウイルス対策ソフト(90日体験版)、クライアントパソコン用イメージバックアップソフト10ライセンス分を添付しているため、SOHO・小規模オフィスに導入して、すぐに活用できる。
また、プリインストールされているストレージ仮想化ソフト、株式会社オレガ「V VAULT Basic」により既存のUSB HDDやNASなどのストレージ製品を有効に活用することが可能だ。
パッケージには、「HDL-Z2WH」本体のほかに、LANケーブル×1、電源ケーブル×1、ACアダプター×1、ロックキー×2、リカバリ用DVD(2層)×1などが同梱されている。必要と思われるソフトは、このパッケージにすべて揃っている。
2つあるカートリッジのスロットのうち、片方はダミーカートリッジが挿入されている。容量が足りなくなったら、新しいカートリッジを購入し増設すればいい。
本体前面のFunc.ボタンには、よく使うアプリケーションを割り当てられるので、何かと便利だ。
■複数のデバイスでアクセスできる「ファイル共有」
ネットワーク環境を使ったことがない人の中には、「ファイル共有は、設定が難しいのでは?」と、心配な人もいるだろうが、そうした人でも簡単に扱えるのが本製品だ。
この製品の素晴らしいところは、HDDが最初から1ドライブが内蔵され、Windows Home Server 2011をプリインストールしていることから、別途、HDDを用意したり、OSをインストールしたりする必要がない点だ。購入したその日からすぐに使うことができる。
初回のみセットアップを必要とするが、設定は簡単だ。
Webブラウザを起動して、「HDL-Z2WH」にアクセスして、パソコンをサーバーに接続するためのソフトウェアをダウンロードする。
ダウンロードしたソフトウェアを実行したら、画面の指示に従って設定を済ませよう。
設定が完了すると、デスクトップ上に「サインイン」のウィンドウが表示される。
サインインすると、スタートパッドが表示されるので、共有フォルダを選択しよう。
共有フォルダには、写真や動画、音楽を手軽に置くことができる。
共有フォルダには、Macからでもアクセスすることができる。
■PCを快適なときの状態に戻せる「PCバックアップ」
PCユーザーの中には、万が一のトラブルに備えてPCバックアップをしたいが、なかなかバックアップの時間がとれないという人もいるだろう。
「HDL-Z2WH」では、Windows Home Server 2011の標準機能である「Windows Server Backup」を使用することによって、毎日の本体のバックアップを自動で行うことが可能だ。
※Windows Server Backupの仕様により、2TBを超える容量のデータをバックアップすることはできない。また、ボリューム容量が2TBを超える場合、ボリューム全体ではなくバックアップ対象のフォルダを個別に指定する必要がある
Windows Home Server 2011は、PCバックアップ機能を備えているが、さらに「HDL-Z2WH」にはより使い勝手のよいPCバックアップソフトや乗換ソフトが用意されている。
●パソコン10台分を簡単バックアップ
クライアントパソコン用イメージバックアップソフトとして、ネットジャパン社「ActiveImage Protector 3.0 Desktop Edition」を10ラインセンス分添付している。買ったその日からパソコン10台分のバックアップ対策が実施できる。
さらにActiveImage Protectorにより、2TBを超える大容量ハードディスクのバックアップや、パソコンの電源OFF時に自動バックアップを取るなど、管理者不在でもしっかりとデータをバックアップする。
●既存のストレージからの乗り換えが簡単
また、すでにNAS製品、USB外付ハードディスクをご利用でデータが大量に保存されている場合にも、スムーズなデータ移行と既存のストレージの有効利用が可能なように、ストレージ仮想化ソフト 株式会社オレガ「VVAULT Basic」が添付されている。
本ソフトは、接続されたUSB HDDやネットワーク上のNASを本製品に搭載されたHDDと統合して一つの仮想記憶領域として利用することが可能だ。
すでにUSB HDDやNASをご利用でデータを本製品に移行する場合にも、既存のストレージ製品を無駄にすることなく利用できる。
※仮想ドライブ・バックアップドライブとして構成可能なハードディスクは各2台まで。
V VAULTを使ったデータ移行では、本製品に接続したUSB HDDのデータを統合する際、中のデータはよりアクセス処理の速いハードディスクに自動的に移行される。
移行作業の開始と同時に仮想ドライブから接続したUSB HDDのデータの参照が可能となり、実際のデータ移行はバックグラウンドで行われるので、業務を止めることがない。
また、追加したストレージをバックアップ先のドライブとして利用できる。仮想ドライブのデータを随時またはスケジュールに合わせてバックアップすることが可能だ。
■スマホで動画が見られる「リモートWebアクセス」
外出先から自宅の「HDL-Z2WH」にアクセスする機能が「リモートWebアクセス」だ。
ウィザードに従って、サーバーとルーターの簡単な構成をするだけで、リモートアクセス環境を構築できる。
リモートWebアクセスを使用すれば、自宅のコンテンツに外出先からも簡単かつ安全にアクセスできるようになる。インターネットに接続できるノートPCを持っていれば、いつでもどこでも必要なファイルを取り出せるわけだ。
外部からのアクセスと聞くと、「自宅のインターネット環境は、固定IPが使えないんだけど、…」というPCユーザーがいるかもしれないが、心配はいらない。
Windows Liveユーザーであれば、Windows LiveカスタムドメインによるダイナミックDNSを無料で利用できる。
iPhone、iPad、Androidスマートフォン、Windows Phone、タブレットパソコンなどのWEBブラウザから、本製品に保存したドキュメント・動画・写真・音楽ファイルを呼び出して再生できる。
これで、スマートフォンに入りきらない写真や音楽を外出先で楽しめるようになる。Windows Phoneのアプリ、「My Home Server」を使えば、専用のユーザーインターフェースでさらに簡単にサーバー内の動画・写真・音楽の再生が行えるため、さらに便利だ。
動画好きな人に、嬉しい機能も備わっている。本製品は、接続するデバイスで再生可能なフォーマットに変換してストリーミングを行うことができる。リアルタイムで処理が行われるため、ネットワーク速度や利用するデバイスを気にすることなく、視聴できるわけだ。
「HDL-Z2WH」は、写真や動画の共有、PCバックアップが手軽にできる魔法の小箱だ。購入したその日からすぐに使うことができるうえに、ネットジャパン社「ActiveImage Protector 3.0 Desktop Edition」や株式会社オレガ「VVAULT Basic」など、ネットワークで使うと便利なソフトウェアも標準で添付されている。
さらに、リモートWebアクセス機能を利用すれば、ノートPCやスマートフォンを使って、外出先から自宅の「HDL-Z2WH」に接続して、写真や動画、音楽を簡単かつ安全に利用できる。
ファイル共有やPCバックアップ、外部からのリモートアクセスの環境を手軽に作りたい人には、「HDL-Z2WH」は大変魅力的な製品といえるだろう。
■「HDL-Z2WH」製品情報
■アイ・オー・データ機器
I-O DATA Windows Home Server 2011搭載NAS 1ドライブモデル 2.0TB HDL-Z2WH2T/1D
アイ・オー・データ
販売元:パソコンショップ コムロード
「HDL-Z2WH」は、OSにWindows Home Server 2011を採用したネットワーク対応ストレージ(NAS)だ。
Windows Home Server 2011搭載NAS「HDL-Z2WH」 |
Windows Home Server 2011をプリインストールしているので、購入したその日からすぐに使うことができる。
通常のファイル共有用サーバーとしての機能にとどまらず、外出先からのリモートアクセスなど多くの機能を実現している。
eSATA、USBポートに外付ハードディスクを接続すれば、保存容量を増設できる。共有ファイルを保存したり、本体のデータのバックアップ先として利用したりすることが可能だ。
「HDL-Z2WH」の背面には、eSATA、USBポートが見える |
ウイルス対策ソフト(90日体験版)、クライアントパソコン用イメージバックアップソフト10ライセンス分を添付しているため、SOHO・小規模オフィスに導入して、すぐに活用できる。
また、プリインストールされているストレージ仮想化ソフト、株式会社オレガ「V VAULT Basic」により既存のUSB HDDやNASなどのストレージ製品を有効に活用することが可能だ。
「HDL-Z2WH」のパッケージ |
パッケージには、「HDL-Z2WH」本体のほかに、LANケーブル×1、電源ケーブル×1、ACアダプター×1、ロックキー×2、リカバリ用DVD(2層)×1などが同梱されている。必要と思われるソフトは、このパッケージにすべて揃っている。
「HDL-Z2WH」の添付品 |
2つあるカートリッジのスロットのうち、片方はダミーカートリッジが挿入されている。容量が足りなくなったら、新しいカートリッジを購入し増設すればいい。
カートリッジは、簡単に着脱が可能だ |
本体前面のFunc.ボタンには、よく使うアプリケーションを割り当てられるので、何かと便利だ。
本体前面のFunc.ボタン |
■複数のデバイスでアクセスできる「ファイル共有」
ネットワーク環境を使ったことがない人の中には、「ファイル共有は、設定が難しいのでは?」と、心配な人もいるだろうが、そうした人でも簡単に扱えるのが本製品だ。
この製品の素晴らしいところは、HDDが最初から1ドライブが内蔵され、Windows Home Server 2011をプリインストールしていることから、別途、HDDを用意したり、OSをインストールしたりする必要がない点だ。購入したその日からすぐに使うことができる。
初回のみセットアップを必要とするが、設定は簡単だ。
Webブラウザを起動して、「HDL-Z2WH」にアクセスして、パソコンをサーバーに接続するためのソフトウェアをダウンロードする。
ダウンロードしたソフトウェアを実行したら、画面の指示に従って設定を済ませよう。
設定が完了すると、デスクトップ上に「サインイン」のウィンドウが表示される。
サインインすると、スタートパッドが表示されるので、共有フォルダを選択しよう。
共有フォルダには、写真や動画、音楽を手軽に置くことができる。
共有フォルダには、Macからでもアクセスすることができる。
Macからでもアクセスできる |
■PCを快適なときの状態に戻せる「PCバックアップ」
PCユーザーの中には、万が一のトラブルに備えてPCバックアップをしたいが、なかなかバックアップの時間がとれないという人もいるだろう。
「HDL-Z2WH」では、Windows Home Server 2011の標準機能である「Windows Server Backup」を使用することによって、毎日の本体のバックアップを自動で行うことが可能だ。
※Windows Server Backupの仕様により、2TBを超える容量のデータをバックアップすることはできない。また、ボリューム容量が2TBを超える場合、ボリューム全体ではなくバックアップ対象のフォルダを個別に指定する必要がある
Windows Home Server 2011は、PCバックアップ機能を備えているが、さらに「HDL-Z2WH」にはより使い勝手のよいPCバックアップソフトや乗換ソフトが用意されている。
●パソコン10台分を簡単バックアップ
クライアントパソコン用イメージバックアップソフトとして、ネットジャパン社「ActiveImage Protector 3.0 Desktop Edition」を10ラインセンス分添付している。買ったその日からパソコン10台分のバックアップ対策が実施できる。
さらにActiveImage Protectorにより、2TBを超える大容量ハードディスクのバックアップや、パソコンの電源OFF時に自動バックアップを取るなど、管理者不在でもしっかりとデータをバックアップする。
●既存のストレージからの乗り換えが簡単
また、すでにNAS製品、USB外付ハードディスクをご利用でデータが大量に保存されている場合にも、スムーズなデータ移行と既存のストレージの有効利用が可能なように、ストレージ仮想化ソフト 株式会社オレガ「VVAULT Basic」が添付されている。
本ソフトは、接続されたUSB HDDやネットワーク上のNASを本製品に搭載されたHDDと統合して一つの仮想記憶領域として利用することが可能だ。
すでにUSB HDDやNASをご利用でデータを本製品に移行する場合にも、既存のストレージ製品を無駄にすることなく利用できる。
※仮想ドライブ・バックアップドライブとして構成可能なハードディスクは各2台まで。
V VAULTを使ったデータ移行では、本製品に接続したUSB HDDのデータを統合する際、中のデータはよりアクセス処理の速いハードディスクに自動的に移行される。
移行作業の開始と同時に仮想ドライブから接続したUSB HDDのデータの参照が可能となり、実際のデータ移行はバックグラウンドで行われるので、業務を止めることがない。
また、追加したストレージをバックアップ先のドライブとして利用できる。仮想ドライブのデータを随時またはスケジュールに合わせてバックアップすることが可能だ。
■スマホで動画が見られる「リモートWebアクセス」
外出先から自宅の「HDL-Z2WH」にアクセスする機能が「リモートWebアクセス」だ。
ウィザードに従って、サーバーとルーターの簡単な構成をするだけで、リモートアクセス環境を構築できる。
リモートアクセス環境を簡単に構築できる |
リモートWebアクセスを使用すれば、自宅のコンテンツに外出先からも簡単かつ安全にアクセスできるようになる。インターネットに接続できるノートPCを持っていれば、いつでもどこでも必要なファイルを取り出せるわけだ。
自宅のコンテンツに外出先からもアクセスできる |
外部からのアクセスと聞くと、「自宅のインターネット環境は、固定IPが使えないんだけど、…」というPCユーザーがいるかもしれないが、心配はいらない。
Windows Liveユーザーであれば、Windows LiveカスタムドメインによるダイナミックDNSを無料で利用できる。
iPhone、iPad、Androidスマートフォン、Windows Phone、タブレットパソコンなどのWEBブラウザから、本製品に保存したドキュメント・動画・写真・音楽ファイルを呼び出して再生できる。
これで、スマートフォンに入りきらない写真や音楽を外出先で楽しめるようになる。Windows Phoneのアプリ、「My Home Server」を使えば、専用のユーザーインターフェースでさらに簡単にサーバー内の動画・写真・音楽の再生が行えるため、さらに便利だ。
外出先でもスマートフォンで手軽にアクセスできる |
動画好きな人に、嬉しい機能も備わっている。本製品は、接続するデバイスで再生可能なフォーマットに変換してストリーミングを行うことができる。リアルタイムで処理が行われるため、ネットワーク速度や利用するデバイスを気にすることなく、視聴できるわけだ。
「HDL-Z2WH」は、写真や動画の共有、PCバックアップが手軽にできる魔法の小箱だ。購入したその日からすぐに使うことができるうえに、ネットジャパン社「ActiveImage Protector 3.0 Desktop Edition」や株式会社オレガ「VVAULT Basic」など、ネットワークで使うと便利なソフトウェアも標準で添付されている。
さらに、リモートWebアクセス機能を利用すれば、ノートPCやスマートフォンを使って、外出先から自宅の「HDL-Z2WH」に接続して、写真や動画、音楽を簡単かつ安全に利用できる。
ファイル共有やPCバックアップ、外部からのリモートアクセスの環境を手軽に作りたい人には、「HDL-Z2WH」は大変魅力的な製品といえるだろう。
■「HDL-Z2WH」製品情報
■アイ・オー・データ機器
I-O DATA Windows Home Server 2011搭載NAS 1ドライブモデル 2.0TB HDL-Z2WH2T/1D
アイ・オー・データ
販売元:パソコンショップ コムロード
悩んだ問題を解決した。