日本語環境で動作するThinkPad X1 HybridのIMM


ThinkPad X1 Hybridは使用するCPUがx86(インテルCore iなど)からARMに切り替わるハイブリッドなPCだが、これと同時にOSも切り替わる。

x86ではWindows、ARMではLinuxベースのOSであるIMM(Instant Media Mode)を使用することになるが、ユーザーがOSの違いで戸惑わないような配慮もされている。

■OS間で引き継がれる設定
OSが変わればアプリケーションソフトも変わるし、各種設定も変わる。

たとえば、キーボードを押し続けた場合に、連続してそのキー入力をするリピート速度の設定など、触ったことが無い方もいるかもしれないが、自分の好みに合わせた速度に設定できる。

また、ThinkPadシリーズにはキーボードのG、H、Bの間にスティック状のポインティングデバイスTrackPointがあるが、この感度調整も自分に合わせた物に設定できる。

これらの細かな使い勝手に関する調整は、Windows上でやることになるだろうが、このWindowsでの設定内容が、切り替えた際に自動的にIMMにも引き継がれる。

OSが異なるので完全に同じになるわけでは無いが、実用上問題の無い範囲でそれぞれのOSの使い勝手に変化が出ないような仕様となっている。

当然インジケーターの表示なども、どのOSを使用しても同じだ。
言語も日本語や英語、中国語などに対応し、IMEの操作もWindows標準のMS-IMEなどに合わせてあるが、ATOKなど別のIMEを使用している場合など、これに対応できないので注意が必要だ。

ハイブリッドは始まったばかり


■問題はどう使い分けるか
WindowsとIMMの切り替えはユーザーが自分で切り替えるしか無い。IMMでできるような用途で長時間使用する場合、たとえば映画を鑑賞するような場合にはバッテリー駆動時間を延ばすためにもWindowsからIMMに切り替えるだろう。

しかし、メールを読んだり、Webブラウザする際にIMMを使うかどうかと聞かれれば疑問だ。初めは物珍しさで使っても、切り替えること自体が面倒になって使わなくなる可能性が高い。

将来、IMMがChrome OSくらいの機能を持てば、普段はIMMを使用し、IMMで使えないWindowsアプリを使うために切り替えるというようなことも出てくるかもしれない。

Hybridというコンセプト自体まだ始まったばかりで、ハードウェア・ソフトウェアも含め今後の進化次第で面白くなりそうな技術であり、ThinkPad X1 Hybridがその第一弾となる。

タブレットやスマートフォンのような新しいデバイスが増え、パソコンの存在意義が疑問視されそうになる今だからこそ、このような新しいテクノロジのこれからの展開は期待したいところだ。

レノボ

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
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