自社製のチップマウンターで製造されるレッツノートの基板


パソコンの開発や工場を見学した経験はそれほど多くないが、どの会社も開発現場には開発に関係の設備が、工場では生産に関係する設備があるが、レッツノートの工場は開発現場並の検査施設などが用意されている。

エレクトロニクス製品のほとんどが中国など海外で生産される時代だが、日本でのパソコンを生産している会社はいくつかある。生産と言っても、定義をどうするかで異なってくるが、最終組み立てなども含めると、パナソニックや富士通、日本HP、NECなどが行っている。その中でも、基盤への部品取り付けから行っている会社はパナソニックや富士通などに限られる。

今回、レッツノートSX1/NX1の出荷式に合わせて工場を見学したが、レッツノートの工場内には開発現場にあるような品質検査設備が用意され、品質管理も徹底していることがよくわかる。

■タフで高品質なレッツノートの工場
レッツノートはタフで長時間駆動ながら高性能などの特徴があり、持ち運びなど負荷のかかる環境でも壊れることがほとんど無いと言われている。実際の製品を使ってみても剛性の高さなどは実感できる。

これは、単にタフな設計だけでなく、高品質な国内生産から来ていると言われている。

一般的に日本製は品質が高いとされているが、品質管理さえしっかりしていれば、どこの国で生産しようが品質自体は変わらないはずだ。しかし、レッツノートの工場には生産には関係無い落下試験や環境試験、電波暗室など、開発現場にあるような設備が工場内に用意されている。

生産現場内にこれらの設備があることで、実際に生産した製品のテストもその場で可能になる。通常、電気的な動作確認は製造時に全数検査されるが、実機でのタフ性能の検査もその場できれば生産現場での意識も高くなり、数字には表れない部分でより高品質な生産ができているのだろう。

また、主に国内向けに生産しているレッツノートのカスタマイズなどすべて国内で行えるので、より迅速な納期にも対応できるのが国内生産の最大の利点とも言えるだろう。

しかし、レッツノートのカスタマイズと言っても、カスタマイズ項目が多いわけでは無い。新しいレッツノートSX1/NX1ではバッテリーやACアダプターなどの選択肢が増えているので、今後のカスタマイズ項目など、さらなるサービス拡充にも期待したい。
熱や湿度などの様々な環境での動作を検証する環境試験(パナソニック提供)

落下試験(パナソニック提供)


レッツノートSX1

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
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