Macは、ユーザーに対して「使いやすい」ことを徹底して意識して設計されている。そのため、ユーザーが「知る必要がない」(とアップルが判断した)ファイルやフォルダは隠され、標準の設定では見ることができない。

機能面に似たようなもので、設定を変えれば使える多くのカスタマイズ機能が、ユーザーからは利用できないようになっている。今回は、たくさんの「隠し機能」を利用するためのソフトを紹介する。

■どのようなカスタマイズが可能か
「隠し機能」にはどのようなものがあるだろうか。いくつかをあげると、Dock(Macのアプリケーション・ランチャー)のデザインを2Dにする、スクリーンショットファイルの形式を変更する、不可視ファイルを表示する、Finderを終了できるようにするなどだ。

「利用できない」と書いたが、実は、これらの「隠し機能」は、コマンド操作で使えるようになっている。OSとしてのMacの中心部分はUNIX互換であり、コマンド操作によって設定ファイルを書き換えることで、カスタマイズができるようになっているのだ。

たとえば、不可視ファイルを見えるようにするには、[アプリケーション]の[ユーティリティ]にある[ターミナル」を起動し、「defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles -bool YES」と入力する。このような面倒な文字列入力によらず、簡単にカスタマイズを行うためのソフトがある。

■初心者にすすめたい「TinkerTool」
お試し的に「隠し機能」を利用したいユーザーには、「TinkerTool」をおすすめする。日本語対応済みのフリーウェアで、最新バージョンは4.71。

利用できるようになる機能は、すでにあげたもののほか、フォルダのスクロール矢印の配置変更、なめらかに表示するフォントのポイント数の変更など。アップル製の一部アプリのカスタマイズもでき、iTunesで楽曲へのレート付けに星半分単位を使えるようにする、Safari(Webブラウザ)履歴メニューの表示件数の増減なども可能だ。

■「Depper」でもう少しカスタマイズ
もう一つ紹介する「Depper」もフリーソフトで、最新バージョンは1.4.4。TinkerToolとほぼ同様の機能が使えるほか、ログイン画面の背景変更や特定のメッセージ表示、画面共有のカスタマイズ、検索機能Spotlightのアイコンの非表示、Safariでのキャッシュオフやシングルウインドウモードなどが利用できるなど、TinkerTool以上の機能をもっている。

Depperはパスワードを入力しないと起動できないなど、他のユーザーによる勝手な設定変更ができないようにもなっている。それぞれの意味さえ理解できれば、TinkerToolよりも楽しめることだろう。

これらのソフトを使うと、Macの「隠し機能」の多さに驚かされる。ちょっとした使いごなしを便利にしてくれる場合もあるので、一度、試してみてほしい。

TinkerTool(英語)
Maintenance / Deeper(英語)

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

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