戻ってまいりました!先日あえなく砕け散ったインテルの最新SSD「520シリーズ」を旧型Macに取りつけるという連載。今回から装いも新たに、かつ名誉挽回を目指し前回とは異なるアプローチで装着させることを試みた。旧MacがSSDによる「快適動作」に成功するかどうか、乞うご期待。

■SSD外付けでの起動にアプローチ
以前の「インテル SSD 520を旧Macに装着」シリーズは、結局、MacProでの動作に成功しないまま終了してしまった。筆者はSATAコントローラに問題があると推測したが、発売後5年以上を経た今、コントローラの改善は期待できない。そこで、SSDを既存のHDDスペースに装着する以外の方法を試してみることにした。

Macは、Windowsと異なり、外付け機器からの起動を広くサポートしている。標準で、USB接続の外付けHDDやフラッシュメモリ、FireWire(IEEE1394)接続の外付けHDDからの起動が可能だ。

SSDケースなどを使ってFireWireで接続することも考えたが、FireWire800(IEEE1394b)でも転送速度は理論値800Mbpsで、eSATAには劣る。やはり最低でもeSATAの速度にこだわりたい。

■Mac対応のeSATAカードが多いが…
すぐに思いつくのは、eSATAで外付け接続したSSDから起動する方法である。前回紹介したMac専門のパーツが揃う秋葉館で調べると、Mac対応のeSATAカードが複数販売されていることが分かった。PCI-Express対応で、初代MacProに装着可能だ。

だが、いずれのPCI-Express対応eSATAカードも、OSの起動には「非対応」であることが分かった。Mac用のPCI/PCI-Expressカードには、OS起動に対応していないことが多いが、これまた例外ではなかったわけだ。

■「隠れSATAポート」という意外な抜け穴が
「非対応」のものを無理に試す余裕もなかったので、別の方法を探ると、初代と2007年発売のMacProには、CPUファンのカバーに隠れて見えないSATAポートがあることが判明した。これをeSATAに変換すれば、PCI-Express接続の場合に起きがちなコンフィグレーションやドライバの問題がないため、外付け機器から起動できそうだ。

ソネット・テクノロジーから発売されている「TCB-SATA-MP」がそのための製品で、価格は3,000円弱。製品自身は内蔵SATAをeSATAに変換するケーブルだが、付属マニュアルには、標準では見えない位置にあるSATAポートへの取りつけ方法が記されている。このマニュアルなしに、SATAポートのありかを探すことは、きわめて難しい。

取りつけマニュアルは英語だが、写真付きなので戸惑うことはない。ただ、CPUファンのカバーをはずす際には細心の注意が必要だ。15センチ以上の細長いプラスドライバも必要になる。なお、2008年以降のMacProには、この「隠れSATAポート」がないので、利用できない。



さて、結果はどうか。次回に期待してほしい。

秋葉館
TCB-SATA-MP

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

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