ヤフージャパンが、iPad専用アプリ「Yahoo!ファイナンス 株価マップ」の無償提供を始めた。従来の株式情報アプリと異なり、株式市場の情報を3Dで立体的に表示するという画期的なインターフェイスを備えている。

加えて個人投資家やFP(ファイナンシャル・プランナー)がよく利用するYahoo!ファイナンスのほとんどの機能を使うことができるスグレものだ。


■立体的な一覧表示が特徴
このアプリは、市場動向を3Dで表示するのが最大の特徴だ。デフォルトでは上場銘柄が二次元のタイル状に表示されるが、3D表示に切り替えると、時価総額、出来高、売買代金の3つの指標ごとにバーの高さで表示する。赤色は前日終値比で値下がり、青色は同値上がり、グレーは変化なしを意味する。

バーをタップすると、該当銘柄名と株価(20分遅れ)が表示される。そのポップアップ部分をタップすると、詳細情報(株価収益率[PER]や配当額など)、チャート(10年まで)、ニュースに加え、Yahoo!ファイナンスの掲示板情報を読める。ただし、掲示板への書き込みはできない。

右下のホイールと、その中央の再生ボタンを使うことで、最大5営業日前までの情報にアクセス可能だ。むろん、銘柄をウォッチリストに登録することもできる。

■従業員数、年収も直ちに分かる
個人投資家であれば、これらの機能だけでほとんど問題ないのだが、各社の従業員数、平均年齢、平均年収による表示の切り替えができるのがユニーク。これらは通常、企業情報の末尾に「控えめに」書かれていることがほとんどだからだ。

ヤフージャパンとしては、この機能を搭載することで、「就活」中の学生などにも訴求することを狙っているようだ。むろん、長期デフレが続く日本経済だけに、現在の年収が将来的に保証されるわけではない。だが、一つの目安にはなるに違いない。

■為替、国債版の開発を望む
残念な点は、株式市場の動向しか把握できないこと。最近、話題になることの多い債券市場や商品先物、為替市場の動向も表示できるようになれば、なおよい。むろん、別アプリとしての提供でもよいのだが。

また、搭載メモリかグラフィクスが原因だと思われるが、初代iPadでは動作が重い。「使えない」というほどではないが、レスポンスがワンテンポ遅れがちだ。iPad 2か最新機種での使用が無難だ。

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

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