アップルの強みは、iOS搭載製品は当然として販売から販売後のサポートまで自社でコントロールしていることだ。アップルストアを始め各家電量販店での商品展示方法も他社製品とは一線を画すこだわりがある。アップルという自社ブランドへの強いこだわりが徹底しているのだ。一方、アップル以外のPCメーカーは基本的に各販売店に製品のディスプレイを任せているだけで、自社製品の魅力をほとんどアピールできていない。

■モックアップで製品選び?
消費者目線で見ると、スマートフォンのように実際に触ってみないとよくわからないような製品は、店頭での展示や店員の説明がしっかりしていない場合、致命的な欠点となる。例えばiPhone以外のスマートフォンでは、店頭に行っても、ほとんどが実際には使えない機種が並んでいるという状態がいまだに続いている。

旧来の携帯電話は、通話さえ出来ればいいので持った感触や色さえわかればよく、単なる外見見本としてのモックアップが店頭に大量に並べるのが常であった。こうした展示方法がスマートフォンになっても続いており、ほとんどのスマホの展示が見た目と重さくらいしかわからない単なるモックアップだ。

そうした中にときどきホットモックが展示されていることがある。盗難防止ケーブルでつながれており電源が入るので実際に試すことができる。このホットモックならユーザーインターフェースがどのように動作するのか、どんなアプリが入っているのかなどを実際にチェックすることが出来る。ここまではいい。

しかし、ほとんどのホットモックにはSIMカードが入っておらず、Wi-Fiにも接続していない。出来ることと言えば、ホーム画面をみるくらいで、ほぼ何も出来ないスマートフォンが店頭に置いてあるだけの状態になっている。

筆者のようなIT系のライターは新製品の発表会や、レビュー記事用の貸し出しなどで、その製品が完全に動作する状態で触ることが出来るし、質問があればメーカーの担当者へ直接聞くことが出来る。

その記事を読んだ一般ユーザーは記事を参考にしつつ、実機を見比べて購入する製品を選ぶ事になる。記事を読んでいればある程度わかるだろうが、全く記事を読まないで選ぶ方の方が多いだろう。店頭に行ってもほとんど動作しない実機しか置いていなければ、消費者はどうやって物を選んだらいいのだろう?

気合いの入った店舗であればWi-Fiに接続したり、SIMカードが入っている実機が触れるようにしているところもあるようだ。アップルのiPhoneやiPadは、自社製品の魅力が伝わるように定期的にインストールしているアプリの見直しなどもしているが、Android系のスマートフォンの多くは買ったそのままの状態の物が置かれているだけで、基本的な初期設定すら終わっていないものが多い。

キャリアや店によって対応は異なるが、ほとんどの店頭では、Androidスマートフォンは実際に使うとどう使えるのかが試すことがほとんど出来ない。2011年12月に国民生活センターが公表したスマートフォンのトラブルで「実際使ってみたら、操作しにくかった」「思っていた内容と違った」というのがあるが、このあたりに原因の一つがあるのだろう。

急増するスマートフォンのトラブル 国民生活センター

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

デジ通の記事をもっと見る
iPhone 4Sの音声認識機能は使える 新しいiPadでも使える音声認識
英語の音声認識で英会話練習 自分の発音を客観的に知る方法
サービス終了後はどうなる!電子書籍は永遠に読めるのか
キンドルが日本に参入する?Amazonの電子書籍をおさらい
iPhoneが据え置きゲーム機も殺す?多機能化するスマートフォン


【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP
キヤノン
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る