国立国会図書館は、4月9日より「官報」のデジタル化資料をインターネット経由で閲覧可能になった。明治16(1883)年7月2日の創刊号から昭和27(1952)年4月30日までの官報(号外等を含め約2万1千点)を「国立国会図書館のデジタル化資料」のページで閲覧できる。

官報とは、国が定めた法令や国会の議事日程や叙位叙勲、官公庁や裁判所の公告などを掲載する国の機関紙だ。戦前の官報は、現在とは異なり、諸外国のニュースを報じる「外報」コーナー、天気に関する「観象」コーナー、新聞の訂正記事などといったバラエティー豊かなものであった。1919年4月から1941年5月までは商業用の広告掲載がされるなど、非常に一般的であった。

これら官報、具体的には明治16(1883)年7月2日の創刊号から昭和27(1952)年4月30日までをデジタルアーカイブ化が完了。その総数は何と2万1千点にもなった。このデジタル化された官報は、記事名、法律・政令などの記事種別や機関名から検索できるようになっており、本文は画像データで提供される。

紙の資料をデジタル化すれば長期保存のコスト圧縮が可能になるという話を以前紹介したと思うが手作業で紙をスキャンする手間は気の遠くなるような作業の繰り返しだろう。ただし、一度デジタル化してしまえば、あとはバックアップを取っておくだけで済む。こうした貴重な歴史的資料をデジタル化するのは、つらい作業ではあると思うが頑張ってもらいたいところだ。

また、過去の貴重なデータをデジタルアーカイブ化することは、将来の子孫たちに、我々が残してあげることができる数少ない情報資産でもある。国会図書館に限らず大学の研究機関等を含め今後もこうしたデジタル化の努力を続けてもらいたいものである。

また、すでに国会図書館内限定で公開していたOFFICIAL GAZETTE : ENGLISH EDITION(英文官報、昭和21(1946)年4月4日から昭和27(1952)年4月28日の期間のみ刊行)を、日本語官報の公開にあわせてインターネットで公開される。英文官報は「雑誌」として提供されるのでページ中央のボタンから「雑誌」を選び、日付を指定することで閲覧可能だ。

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