「ちょっとしたファイルをやり取りしたい」というニーズでよく利用されるのが無料のファイルストレージサービスだが、サーバー上の容量が無制限だとしても一回でアップロードできるファイル容量が50Mバイトや100Mバイト、250Mバイトと大容量をうたう割に”ショボ”いサービスが大多数だ。著作権的にグレーや真っ黒なファイルをアップロードされることを嫌っているためなのかよくわからないが、不便であることこの上ない。

先日、取材で高解像度のJPEG画像+RAWデータにしてメモリーカードに保存する設定で写真を撮影していたら、あっという間に1Gバイトを超えてしまった。写真を転送しようと昔から使っていた無料ストレージを使おうとしたら、一度に送れるファイルの容量が50Mバイトまでに制限されており、50Mバイトごとにファイルを分割するのが面倒なので1Gバイトを超えるストレージサービスがないかと探していた。

海外のサービスを見ると1ファイル当たりの容量が無制限というのは見かけるが英語でユーザー登録が必要であったりと、UIも英語で英語の苦手な人には面倒そうだ。そこで日本語でOKでなおかつ1ファイル当たりの容量の大きいサービスを探したところ使えそうなサービスがあったので紹介しよう。

■4GバイトまでOKで30Gバイトまで保存できる「Nドライブ」

NAVERが提供している無料ストレージサービスが「Nドライブ」だ。アカウント登録が必要だがFacebookやTwitter、livedoorアカウントのOpen IDを使ったログインも可能なのですでにそうしたアカウントを持っているのであればユーザー登録をし直す必要もない。Webブラウザベースで管理が行えて一度に扱えるファイルは最大4Gバイトまで。ストレージの最容量は30Gバイトだ。エクスプローラと連携できるプラグインも用意されている。

■会員登録不要で1ファイル2Gバイトまでの「Giga File便」

Giga File便は、会員登録が不要で1ファイルの容量が2Gバイトまで、そして最大300個のファイルまで一括指定できるストレージサービスだ。ファイルの保存期間はアップロードから168時間(7日間)。アップロードしたファイルごとにダウンロード用のURLが作成される仕組みで、アップロード時に割り当てられた削除キーを使えばファイルのダウンロード後にサーバ上からファイルを削除できるようになっている。

■パスワード設定も可能でファイル形式も自由「らくするBOX」

会員登録は不要で一度にアップロードできるファイルの最大容量が2Gバイトでアップロード時にダウンロード用のURLリンクを作成、保存期間は7日間といった感じでGiga File便と似たサービスなのが「らくするBOX」だ。ダウンロードするためにパスワードを設定することができる点では、URLが第三者に知られてもパスワードを知られない限りダウンロードされないといった点で安心できる。

以上の3つのサービスだが「Nドライブ」はPCを持ち歩いて使うようなケースで威力を発揮する。出先でファイルを送りたい場合にエクスプローラ用のプラグインを導入すればローカルドライブのようにも扱える。他人にファイルを送りたいときより、自分が出先で大容量ファイルを落とす必要がある場合にオススメだろう。

残りの2つのサービスは、似ているので甲乙付けがたい。例えばどちらかがメンテナンス中のときにもう片方を使うと言った感じで使い分けができるので押さえておきたいところだ。ただ、URLをたどれば誰でもファイルがダウンロードできてしまうといった点が気になるということや自分がアップロードしたファイルをダウンロードするためには、該当ファイルのURLを保存しておく必要があるなど、一部使い勝手の悪い部分もある。こうしたサービスが必要になることは、あまりないと思うが、いざというときのために覚えておくといいだろう。

NAVER「Nドライブ」

Giga File便

らくするBOX

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