3月に発表されたNVIDIAの最新アーキテクチャ「Kepler」を採用したGPU「GeForce GTX680」からおよそ1か月後、GTX680コアを1つのボードに2基搭載した「GeForce GTX690」が登場した。

その位置づけとしてはGeForce GTX680(以下、GTX680)がハイエンド向け、そこからさらに上位にGeForce GTX690(以下、GTX690)を置くことになる。値段もGTX680が5万円台後半から6万円台半ばまで、GTX690では余裕で10万円を超える12万円という値段になっている。

こんな高価なグラフィックスカードは誰もが購入できるものではない。バリバリとは行かないまでもMMOや3D系のFPSなどをプレイするライトゲーマーは、仕方なしに3万円以下で買えるFermiアーキテクチャのグラフィックスカードで我慢するか、ちょっと頑張って4万円台から5万円前半辺りで購入できるAMDのRadeon HD7950を狙うといった状況であった。このRadeon HD7950を追い落とすべくGTX680の下位に当たるGeForce GTX670(以下、GTX670)が投入された。

■GeForce GTX680から何を削ったのか?

GeForce GTX670は、価格帯でRadeon HD7950と真っ向勝負するために投入されたと同時にKeplerアーキテクチャをミドルレンジ以下に広げて行く最初の製品となると思っていいだろう。GTX680の下位に位置するGTX670は、当然ながらGTX680のスペックを削っていると思われる。いったどの辺が違うのか?

まずCUDAコア数がGTX680の1536に対してGTX670では1344へと減少、テクスチャユニット数もGTX680の128に対しGTX670では112と減らされている。動作クロックもGTX680が1GHzをオーバーする最高1.058GHz駆動だったのに対しGTX670では0.98GHz駆動へとダウン。唯一GTX680と同じなのがメモリ周りで256ビットで最大転送幅192.26Gバイト/秒といった感じである。こうなると性能が気になるがNVIDIAによりAMD HD Radeon 7950とのパフォーマンス比較検証の結果が公表されている。

検証に使用したゲームおよびベンチマークは、グラフィックス設定を“Ultra”とし、解像度19×10のフルスクリーンとした「StarCraft II」、グラフィックス設定を「1x/1x」とし、解像度19×10のフルスクリーンとした「Unigine Heaven 3.0」、グラフィックス設定を「1x/1x」とし、解像度19×10とした「Dirt 3」を利用したという。グラフィックスドライバーはすべてのテストで共通で、AMD HD Radeon 7950は「AMD Catalyst 12.4」、GTX 670は「NVIDIA 301.3」を使用。検証結果は以下の通り

■StarCraft II
Radeon HD7950:93.2fps
GTX 670:137.9fps

■Unigine Heaven 3.0
Radeon HD7950:41.1fps
GTX 670:62.3fps

■Dirt 3(DX11)
Radeon HD7950:81.7fps
GTX 670:117.4fps

3つの検証結果では対抗馬としているAMDのRadeon HD7950を大きく上回っている。ほぼ同じ価格帯であるならば、性能的にはGTX670のほうが有利だと言えるだろう。ちょっと背伸びすれば手が届く価格帯に性能的に納得できるグラフィックスカードが投入されたことは、ライトゲーマーなどにとって朗報と言えるだろう。

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