台湾で行われたCOMPTEX TAIPEI 2012で、各社のブースを見るとUltrabookやThunderboltなどのハードウェアや、タッチ・音声操作などのインターフェースに関する部分で「次世代のPC」が着実に近づいてきているのがわかる。インテルやAMD、マイクロソフトやPC関連各社もその波を加速していきそうだ。
■Ultrabookが浸透
現在、PCはスマートフォンやタブレットの浸食によって成長の鈍化が予想されている。しかし、パソコン自体は、今でもビジネス用途やエンターテイメント用途のコンピューティングデバイスとしては圧倒的に中心的な存在で、それなしでは仕事が成り立たないという人も多い。だがPCに加えてスマートフォンなどと併用する使い方が当分続くのだろう。

そのPCは、昨年のCOMPTEXでインテルが発表したUltrabook構想が順調で、来年には110機種以上の製品が登場すると発表されているし、関連アクセサリーなども含め市場が拡大していることがCOMPTEXの会場を見回しても明らかだ。UltrabookはPCの次世代として成長していくことは確実だろうし、AMDもこれに似たUltrathins向けのカテゴリに向けたAMD AシリーズAPU(Trinity)を投入し、市場を活性化していくだろう。

東芝のコンバーチブル型Ultrabook


■タブレットはどうなる
このスマートフォンとPCの間に入ってくるのがタブレットだ。それを見据えた様々なタイプのコンバーチブル型のUltrabookや、液晶と分離するタイプなど様々なPCが登場している。PCとタブレットを両立できる製品の使い勝手は分離型がいいのかコンバーチブル型がいいのか。そもそもタブレットとPCは全く別モノなので、1つの製品で両立しない方がいいのか。

Windows 8が登場してから、こうした様々なタイプの次世代PCを使ってみないことにははっきりしない。さらに市場ではiPadが大きな成功を収めており、ここにWindows 8を搭載したタブレットが太刀打ちできる物なのか、Windows RTはどうなのか、他のOSが必要なのかも含め、これからはっきりとしてくるだろう。

■次世代インターフェース
Windows 8を見据えたのだろうが、タブレットだけでは無く、一般のクラムシェル型のノートパソコンでもタッチパネルの搭載は増えていくようだ。これに加えて、音声操作やカメラを使ったジェスチャー操作などは各社が開発を進めているようで、これらの技術も近い将来に使い勝手がさらに向上し、実際の製品に搭載されてくるだろう。

Computexで大きなブースのサムスン


■頑張れ!日本メーカー!
COMPTEX TAIPEIは、台湾で行われるイベントのため、台湾系メーカーが強いのは当然だが、アジア圏は当然として世界中から人が集まるので、様々な会社が自社製品をアピールしている。その中でもサムスンは会場でも最も良い場所にブースを設置し、同社のノートパソコンを来場者へアピールしている。

NEC、富士通の製品の一部もここで公開され、東芝もインテルの講演でのゲストに登壇するなど、ある程度の存在感は発揮しているが、一般の来場者からすれば、大きなブースのサムスンの方が勢いを感じるだろう。日本メーカーここにあり!といった頑張りを期待したいところだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。


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