この文教科学委員会の内容は参議院インターネット審議中継で見ることができる


先日紹介した「衆院を通過しカウントダウン開始! 違法ダウンロード刑罰化改正法案」「子供たちだけじゃない!ファイルの無許可ダウンロード罰則化はオトナも危険」に関連する情報だ。

本日、開始された参議院文教科学委員会、で衆議院を通過した案件「著作権法の一部を改正する法律案(180国会閣64)」が付帯決議案を含め委員会の全会一致で採決され、午後の参議院本会議に提出されて、そのまま可決されそうだ。

この法案が可決されるとITライフハックでも問題視してきた著作権を持つファイルを著作権者に無断(無許可で)ダウンロードした場合、刑罰対象になる。同時に提起された付帯決議の内容は非常に薄っぺらいもので、捜査機関が自由に裁量できるような文言でしか内容が書かれておらず、これで日本のインターネットユーザー全員が「犯罪予備軍」に仕立て上げられてしまったことになる。好きな時に嫌疑をかけて引っ張ってきて、クロとなれば、200万円以下の罰金または2年以下の懲役が科される。

参議院のインターネット審議中継で、その様子を見ることができるので是非見てもらいたい。長さは8分半ほどだが実質7分で散会、こんな茶番が許されるのか? と思えるほど、スピーディーに審議が進んで行く様子に腹が立ってくる。

我々有権者を何だと思っているのか? と心底問いかけたくなる。いまの政治に正義や有権者への配慮などは、まったくないことを思い知らされる。この改正ならぬ“改悪”により、来年からは違法ダウンロードの嫌疑をかけられた逮捕者が続出する可能性がある。

もちろん我々メディア側も動画をキャプチャーしたりして記事のトップ画像に置いたりしているが、厳密に言うとこうした行為も違法とされる可能性がある。違法ファイルがアップロードされているかを確認するためにダウンロードしようとする行為も当然違法なわけで、「こういう違法ファイルがアップロードされていました」的な記事は、もう作れない可能性がある。

ある日突然、IT系メディアの記者やライターさんたち、そしてITライフハックの中の人が皆、引っ張られてしまうことだって十分にあると思うと背筋が寒くなってくる。

参議院インターネット審議中継

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