マイクロソフト(以下、MS)が8月14日、同社のクラウドサービスの1つである「SkyDrive」をアップデートした。Windows 8の登場を控えたサービスのアップデートとして、MSとしてはかなりの入れ込みようで、そのアップデート内容からも気合いが入っていることがうかがえる。ということでさっそくレポートしてみよう。



■「Windows 8 RTM」前日の公開
SkyDriveのアップデートが公開されたのは、次期OSであるWindows 8のRTM版の提供が始まる前日。MSは、Windows 8のリリースに向けて、各種サービスの開発も急いでいるがSkyDriveもその一環だ。

外観については後ほど触れるが、従来のSkyDriveクライアントが抱えていたバグフィックスも行われている。とくにMacOS Xの最新バージョンである10.8(Moutain Lion)では正常動作しない問題もあったようなので、このバグフィックスは朗報だ。また、アイコンデザインもブルーを基調としたデザインに変更された。

スマホ向けクライアントはすでにiOSとWindows Phone向けに提供されているが、現在のところアップデートはされていない。近いうちにAndroid向けのクライアントが提供される予定ということなので、その際にアップデートされるかもしれない。

■「Metro風」(旧称)なタイル表示に
もっとも驚かされるのは、SkyDriveの外観だろう。Webでサインインすると冒頭写真のような画面になるが、まさに「Metro風」(旧称)だ。

※Metro UIからWindows 8スタイルUIという呼び方になった模様なので(旧称)としていることに注意。

SkyDrive上のファイルがタイル状に表示されているのが分かるだろう。なお、ブルーはフォルダで、濃いオレンジはPDFファイル、淡いブルーはWordファイル、グリーンがExcelファイル、オレンジがPowerPointファイルだ。

Officeファイルは、クリックするとWeb上で開くことができ、編集可能だ。なお、テキストファイル(TXT)や一太郎文書(JTD)はグレーで、Web上では開けず、閲覧・編集にはダウンロードするしかない。PDFファイルは、Web用のプラグインがインストールされていれば閲覧できる。

■操作感もより簡単に
外観だけではない。文書内容のインスタント検索機能、ツールバーの改善、ドラッグアンドドロップ操作の改良なども施されており、操作もぐっと簡単になっている。

ただ、クライアントソフトを起動すると、自動的に同期が始まる仕様なのは従来と同じだ。クライアント配布前からSkyDriveを利用している筆者にとっては、同期するフォルダを選ぶなどの機能がほしいところだが、その機能の搭載は見送られたようで残念である。

だが、今回のアップデートには、SkyDriveをきちんと育てていくというMSの姿勢が伺え、好感が持てる。Windows 8リリース後も、サービスも改良に努めてほしいところだ。


Sky Drive

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

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