既報の通り、KDDIが新商品発表会を行い2012年冬モデルとしてauのスマートフォン10機種を発表した。発表会はKDDI株式会社代表取締役社長である田中孝司氏の挨拶から始まった。

田中氏によれば今年の1月16日に「新しいau(自由)」を目指してスマートパスポート構想を開始、その目的は「お客さんのインサイトに入って自由にスマホを使って新しい世界に旅してもらう」こととし、2012年のスマートパスポートは1-2-3ステップで、最初にスマートバリュー、次にスマートパス、最後にau 4G LTEによって2012年のスマートパスポート構想は完成を見たという。

こうした一連の展開を行ってきた結果、スマートバリューのユーザーは200万加入を突破、そしてスマートパスのユーザーは250万加入を突破、新しいサービスとひも付けされるau IDの登録ユーザーは1000万加入を突破したそうだ。

スマートパスポート構想を進めて行く間に獲得した格サービスへの加入数


2012年のスマートパスポート構想が完成


■auの3つの“本気”!4G LTEは単なるネットワークではない!
また田中社長は、同社のLTEサービスについて、いままでの進捗および今後の展開についての説明を行った。ドコモのLTEサービス開始に遅れることおよそ1年、同社のLTEは垂直立ち上げを行った結果、10月末に実人口カバー率84%を達成、広がりではトップとなった。

auの3つの本気「エリアの広がり」「電波のつながり」「auのこだわり」


今後のLTE展開に関しては「3つの本気」で進めて行くという。その3つとは「エリアの広がり」「電波のつながり」「auのこだわり」である。最初のエリアに関しては、11月には800MHz帯でLTE網をさらに広げるとし、来年の3月までに75Mbpsで接続できるエリアを実人口カバー率96%まで持っていくとした。そして現在75Mbpsの接続速度をLTE最速となる112.5Mbpsまで高めるとした。

来年の3月まで75Mbpsエリアを実人口カバー率96%まで持っていく


ソフトバンクの110Mbpsを超える112.5Mbpsへ高速化


次の「電波のつながり」に関しては、電波の回り込みやすい800MHz帯を利用することによって、どこでもつながるように整備を進めて行くとした。説明中に「どこかのプラチナバンドとは違って…」などという言葉も入り、かなりの強気の発言で相当の自信を感じさせる。

800MHz帯(ゴールドバンド)でどこでもつながる


そして「auのこだわり」に関しては、4G LTEネットワークはピコセルと呼ばれる小型基地局を積極的に活用することで、電波の品質(いわゆる電波強度)を大事にしたいとした。エリア全体の電波強度が強いまま広範囲をカバーするように整備していくことでLTE接続速度が低下せずに最大速度75Mbpsを維持できるようにするという。

小型基地局(ピコセル)活用で電波の品質を高める


また、オプティマイズドハンドオーバー(Optimized Handover)というインテリジェントな機能によって端末の移動を検知し方向を予測することで4Gエリアから3Gエリアへの移動でもネットワークが途切れることなくシームレスに接続できるとしている。そしてバッテリーの消耗を減らすために基地局側から端末に接続を促すことで、余計な基地局走査の処理を減らすことで電力の消耗を防ぐようになっているという説明があった。これがau版のiPhone 5がバッテリーがカタログスペックより長時間持つ理由になっているのだそうだ。

端末の移動を検知しエリア切り替えを素早く行うオプティマイズドハンドオーバー


いままで5秒ほど中断していたのが瞬時に切り替え可能に


インテリジェンスな電源管理で電池消耗を抑制


新モデルは当然“テザリング対応”


そしてiPhone 5でもMNP流入のきっかけとなった「テザリング対応」についても、4G LTE機種は、全モデルで当然のようにテザリングが可能になっている。このほか家庭内で無線LAN環境を構築できるHOME SPOTなどの説明があり、冬モデルの発表になった。なお発表された新モデル紹介は別途お伝えしよう。


au by KDDI
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