Windows 8の新しいインターフェイスは、タッチ操作によって、より便利に使えるようになっている、つまりタブレットに最適化されており、従来のマウスとキーボード操作を中心とした使い方から変化し、これからのPCはタッチ操作を主流とする流れへと進んで行くことを示している。

ここで行きあたる問題としては、従来のマウスとあキーボード中心のUIに慣れてきたオールドタイプと新しいタッチ操作にすぐに慣れてしまうニュータイプとの違いだ。

今回は、オールドタイプの嘆きとでも思ってもらって結構だが個人的には発売前から各社のWindows 8のタッチ操作対応モデルを長期間使用したが、いまだに慣れることができないでいる。
一般的に新しいデバイスを使用し始めて、使い勝手が優れていれば、使い始めの違和感があったとしても数日使えば慣れることができる。しかし、筆者だけなのかは知らないがWindows 8を搭載する様々な機種を数週間程度使用し続けてきたものの、操作の作法はある程度わかってきたが、まだ“慣れた”とまでいっていない。

これについて日本マイクロソフトの樋口社長は

「何か画期的な変化を起こそうとすると、これまでのやり方をある程度変えなければいけない」

「いまのWindows 8の設計思想、考え方は自信を持っている。
 かつ新しいインターフェースもすぐに慣れるようにできているので、そこは慣れていただくと」

と答えている。

また某メーカーの代表者も「数日前から使い始めたがだんだん慣れてきた」と筆者の質問に答えたが、数週間後に同じ質問をして「もう完全に慣れた」と答えが返ってくるかどうかは疑問だ。


Windows 8のインターフェイスについて日本マイクロソフトの樋口社長が語る(動画)

日本のPCメーカーはサポートの良さ売りだが、NECなどはWindows 8発売に合わせてサポート体制の強化を発表するように、ユーザーが戸惑う部分については各社とも織り込み済みのようだ。

実際に初めて使う場合、ログインから、ソフトの起動や終了、電源のシャットダウンまで、様々な部分で戸惑うだろう。もちろんAndroidやiOS6といったタッチ操作を基本としている別の製品には見られない良い部分もある。ただ、まだまだ洗練されていないUIだなと思うことの方が筆者的には多い。

筆者が様々な機種を使う中で身についてしまった操作に、Windows 8がインストールされているPCであれば、タッチパネルが搭載しているという前提で、タッチ非対応の機種でもついつい画面を触ってしまうという点だ。これはAndroidやiOS6を普段使い慣れていることに通じるものがある。

現状ではタッチパネルに対応していないWindows 8搭載PCも多く存在しているが、ユーザーがタッチパネル対応のWindows 8に慣れれば慣れるほど、すべての製品がタッチパネル対応にせざるを得なくなるのではないかとも思えてくる。

「できる!私にもこのUI操作ができるぞ!」と、筆者がWindows 8のUIに慣れるのはいつになるだろうか。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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