日本を含めた海外におけるアップル製品の価格は、本国アメリカでの価格を基準にしつつ、その国での発売日近辺の為替や各国のマーケティング情報などを考慮して価格が決まる。

例えばここ数年、外為面では、1ドルが80円近辺という超円高が続いていた。これが自民党に政権交代した2012年末より、いわゆるアベノミクス効果で急激な円安傾向になり、2013年2月中旬現在1ドル93円前後になっている。

このため為替レートで単純計算するとApple製品は現時点で昨年よりも15%ほど高くなる。2月に新モデルが投入されたMacBookシリーズは、全体的に値上げされているものの実際の為替を反映しておらず、若干だがお買い得価格になっていることがわかる。

つい先日、2月13日に「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」のマイナーアップデートモデルが発表された。CPUやメモリーなどが強化されたモデルで、これに合わせてMacBookシリーズの価格も全体的に見直されている。

例えばMacBook Air 13インチの128GB SSDモデルはアメリカでの価格は1,199ドルで変わらないが、日本では102,800円から108,800円へ6千円ほど値上げとなった。

MacBook Pro Retina の15インチモデルは、最低構成時でCPU(2.3GHz)、8GBメモリー、256GB SSDだったが、CPUが2.4GHz駆動へと強化された。価格はアメリカでは2,199ドルで変わらないが、日本では184,800円から198,800円へと1万4千円ほど値上げされている。

アメリカでは外税、日本では内税なので、それを考慮すると価格改定前は1ドルあたり81円程度で計算されていたのが、新価格では1ドル86円程度になっていることがわかる。

しかし、現在の状況を考慮して実際の為替と同じ1ドル93円で計算すると、MacBook Airは117,000円程度、MacBook Proは214,700円程度になるはずだ。現時点でも日本ではかなりお得に買えることがわかる。

さらに為替の関係で、お買い得感が高いのがiPadの128GB版である。iPadは2013年1月末に128GB版が発表されたが、2012年10月に発表されたiPadと同じ為替基準で価格設定されているようだ。

64GB Wi-Fi版が699ドルで58,800円、128GB Wi-Fi版が799ドルで66,800円で、どちらも1ドル約80円の為替レートで日本での価格が決められていることがわかる。

iPad 128GBの発表時点の為替1ドル91円で計算すると、64GB Wi-Fi版が67,000円程度、128GB Wi-Fi版が76,000円程度になる。128GB版登場と同時に価格改定されていてもおかしくはなかったが、現時点ではかなりお買い得だ。

今後、為替レートの換算がどうなるかは全くの未知数だが、現時点でアメリカの価格と比べても、アップル製品はお買い得になっていると見ていいだろう。買うのなら今がチャンスなのかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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