Atomを使用したスマホのリファレンスモデルを紹介するインテルの土岐氏


インテルといえば、パソコンのCPUではほとんどのシェアを握っているが、スマートフォンではクアルコムなどARM陣営に大きく後れをとっている。
省電力CPUのAtom自体は2008年から提供しているが、低コストなことから一時期ネットブックなどに多数採用された物の、スマートフォンなどでの採用はまだ始まったばかりだ。

最近では、スマートフォンに加えタブレットでもARM陣営は大きなシェアを握っており、インテルとしては主要事業であるCPUで、スマートフォンやタブレットなどでもパソコンと同様に、一定のシェアを得るべく活動を本格化させるようだ。

2012年頃からインテルのAtomを採用したスマートフォンは、海外市場でいくつか登場している。2013年にはさらに数も増えるようだが、日本ではまだ登場していない。

もちろん、今までなかったわけではなく、WILLCOM D4や富士通のF-07Cなど、他国に比べるとかなり早い段階でAtomを搭載した携帯型のデバイスはいくつも登場していた。

日本で過去に出た製品は、今のスマートフォンと言えるかどうか微妙な製品ではあるが、当時はそれなりに注目を集めていた。
今後、日本のスマートフォンに再度Atomを搭載されるべく活動を本格化するようだ。

インテルの海外イベントでは、スマートフォン向けのAtomプロセッサーについて様々な情報を出し始めている。日本でもAtomに関する情報は過去に何度も出しているが、近年の発表会などで中心となっているのはパソコンやUltrabook向けのCore iなどだ。

ここ1年ほど、インテルは特にUltrabook関連に注力しており、関連の発表会やイベントは何度も開催している。しかし、日本ではスマートフォンなどに使われるAtomに関しての情報を発表することはあまりなかった。

しかし、日本でも同様の情報を今後は積極的に出していくようだ。
3月18日に開催された日本のプレス向け説明会では、Ultrabookに加え、スマートフォン向けのAtomに関する情報を公開した。
今回は海外ですでに発表になっているロードマップやAtomの機能など、基本的な部分が中心となった。

このような情報を積極的に出すようになったということは、日本のスマートフォン関連企業にも今まで以上にAtomの採用を積極的に働きかけていることは想像に難しくない。

しかし、直近で対応製品が出てくる状態ではないようで、スマートフォン向けのAtomについては「がんばってます」(インテル執行役員インテル技術本部本部長の土岐英秋氏)という状態のようだ。
年末にも登場するといわれている22nm版のAtomなど、スマートフォン向けのAtomについては、今後も話題は豊富だ。

インテルの活動がうまくいけば、以前のように日本メーカーから注目すべき対応製品が登場するようになるのかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

デジ通の記事をもっと見る
ネットを取り込んで進化できるか? 本格化しつつあるテレビ局のオンデマンド対応
どうなる? 販売を開始したMS純正のハード「Surface RT」の行く末
見開きを考えると10インチ以上 電子版コミックに適したタブレットはどれ?
SこれぞUltrabookの本命! 東芝の新「dynabook V632」に同社の底力を見た
レノボがゲーミングPCに参入! 同社のビジネス戦略「プロテクト・アタック」とは?


【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP
キヤノン
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る